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建築図面とは何か|なぜ必要か・誰が使うか

編集部 読了 約6分

  • 建築図面って、どんな図面のこと?
  • 建築図面には、どんな種類があるの?
  • 図面の見方を学ぶ前に、全体の流れを知りたい

建築図面は、建物を建てるもとになる図面です。家の図面と聞くと、不動産の広告の間取り図を思い浮かべるかもしれませんが、間取り図は建築図面とは別の図です。

この記事では、建築図面の意味、かかわる人、必要な理由、4つの種類を解説します。最後まで読むと、建物ができるまでのどの段階で、どの図面が描かれるのかが分かります。

建築図面とは

同じ2階建ての住宅を、平面図・立面図・断面図の3つで並べた図
左から平面図(1階)、立面図(南)、断面図。GL は地面の高さ、1FL・2FL は1階と2階の床の高さを表す印。住宅の形と寸法は例。編集部が作成

建築図面は、施主や設計者、施工者など、建物づくりにかかわる人が、どんな建物をどう建てるかを共有するために使う図面です。

住宅1軒でも、見る向きや切り方を変えた図がいくつも要ります。そのため何枚もの図面に分けて描きます。

上の図は、同じ住宅を、見る向きと切り方を変えて描いた3つの図面です。

  • 平面図(へいめんず):建物を水平に切ったと考えて、真上から見た図
  • 立面図(りつめんず):建物を外から見た形の図
  • 断面図(だんめんず):建物を垂直に切ったと考えて、その断面を表した図

不動産の広告で見る間取り図(まどりず)は、住宅を探す人に部屋の並びを見せる図です。間取り図をもとに建物を建てることはありません。

広告の間取り図の例広告の間取り図の例
建築図面の平面図の例建築図面の平面図の例
同じ見本の住宅の1階。「広告の間取り図の例」は、部屋の名前と帖数(畳の数で表す広さ)を書いた例。WC はトイレ。「建築図面の平面図の例」は、壁や柱の中心の線(短い線と点を交互にくり返す一点鎖線)・寸法・戸の開く向き・方位まで描いた例。どちらの描き方も例。編集部が作成

「建築図面の平面図の例」には、壁や柱の中心の線、寸法、戸の開く向きまで描かれています。「広告の間取り図の例」に書かれているのは、主に部屋の名前と広さです。

建築図面にかかわる人

【画像:建築図面を中に置き、施主・設計者・施工者・工事監理者の4人がかかわることを示す図。人の名前は施主・設計者・施工者・工事監理者で書く(今の architectural-drawings_04-tsukau-hito.png は法令の呼び名で書かれているので、そのままでは使えない)】

建築図面にかかわるのは、施主・設計者・施工者・工事監理者の4つの立場の人です。

  • 施主(せしゅ):建物の工事を頼む人
  • 設計者(せっけいしゃ):建物を設計して、設計図(設計者が描く図面)を作る人
  • 施工者(せこうしゃ):工事を請け負って、建物を建てる人や会社。施工会社や現場監督と呼ぶこともある
  • 工事監理者(こうじかんりしゃ):工事が設計図書のとおりに行われているかを確かめる人

工事監理者の確認は、施主の立場で行う仕事です。

建築図面が必要な理由

【画像:設計者が描いた図面と仕様書を、施工者と工事監理者がどちらも使うことを示す図。人の名前は施主・設計者・施工者・工事監理者で書く(今の architectural-drawings_08-onaji-zumen.png は法令の呼び名で書かれているので、そのままでは使えない)】

建築図面が要るのは、4つの立場の人が、建つ前の建物を見られないまま仕事を分け合うからです。

施主の頼みを受けて、設計者が建物の形や大きさを決め、施工者がその建物を建てます。そこで設計者は、決めたことを図面と仕様書にまとめて施工者へ渡します。

工事監理者が使うのも、施工者と同じ図面です。たとえば平面図に描いた窓なら、施工者はその位置に窓を付け、工事監理者は付いた窓を同じ平面図と照らし合わせます。

もとにする図面が同じなので、工事監理者は、できた建物が設計者の決めたとおりかを確かめられます。

建築図面の種類

【画像:基本設計図・実施設計図・施工図・竣工図を描く順に並べ、基本設計図と実施設計図の下に「設計者」、施工図の下に「施工者の側」と添えた図。竣工図には描く人を書かない】

建築図面は、建物ができるまでの段階で分けると、描く順に次の4つです。

  • 基本設計図
  • 実施設計図
  • 施工図
  • 竣工図

基本設計図

基本設計図は、設計の初めの段階(基本設計)で、施主の希望に合わせて建物の基本的なことを決めて描く図面です。設計者は基本設計図を施主に出して、どんな建物にするかを説明します。

実施設計図

実施設計図は、基本設計をもとに、工事ができるところまで細かく決めて描く図面です。

設計者は、施工者が中身を正確に読み取れるように描きます。施工者はその図面で、工事の費用を見積もり、工事をします。

描く順の4つとは別の分け方として、実施設計図は表す中身で意匠図・構造図・設備図の3つに分けるのが一般的です。

  • 意匠図(いしょうず):間取りや外観など、建物のデザインを表す図面。先に見た平面図・立面図・断面図も意匠図
  • 構造図(こうぞうず):柱や梁(はり)、基礎など、建物を支える部分を表す図面
  • 設備図(せつびず):電気・給排水・空調などの設備を表す図面

施工図

施工図(せこうず)は、実施設計図をもとに、工事のために細かく描いた図面です。施工図からは、描く人が設計者から施工者の側に変わります。

施工図は、現場の職人が工事を進めるもとになる図面です。工事監理者は、施工図が設計図書の内容に合っているかを検討します。

竣工図

竣工図(しゅんこうず。竣工は工事が終わること)は、完成したときの建物を描いた図面です。工事のあいだに設計を変えることがあり、できた建物には設計図と違う所が出るため、設計図とは別に描きます。

建築図面の種類を、描く順に覚えよう

【画像:「建築図面の種類」の節と同じ、4つの図面を、描く順に並べた図】

建築図面は、施主・設計者・施工者・工事監理者が、どんな建物をどう建てるかを共有するために使う図面です。その種類は、描く順に次の4つです。

  • 基本設計図
  • 実施設計図
  • 施工図
  • 竣工図

図面を見るときは、まずその図面がどの段階のものかを確かめてみてください。

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