
建築図面の平面図とは|水平に切った間取りの図面
*2026年9月29日に確認した内容です。国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」「建築工事設計図書作成基準の資料」(どちらも令和2年改定)によります。平面図を切る高さは、東建コーポレーションの建築用語辞書「平面図」と、アークシステムの記事「平面図とは何かを簡単に説明!主要な記号や略語、書き方も」(2024年6月27日)によります。
平面図は、部屋の並び(間取り)や、壁・ドア・窓の位置を描いた建築図面です。この記事では、平面図が建物をどう描いた図かと、平面図に書かれるもの、縮尺と向きの決まりを載せています。平面図の読み方を説明する記事への道順も載せています。
平面図は、各階を水平に切って上から見た図
国土交通省は、国の建物の図面の書き方を「建築工事設計図書作成基準」に定め、その資料(基準の資料)も出しています。基準の資料は、平面図を「各階の水平断面を表現する」図としています(資料2 の(8))。水平断面は、建物を水平に切った切り口のことです。
つまり平面図は、建物の各階を、床より上のある高さで水平に切り、切った所から下を真上から見た図です。見本の家(説明のために編集部が描いた、木造2階建ての家の例)で表すと、次のようになります。

同じ建物を、上から見た図・横から見た図・縦に切った図などに分けて描く考え方は、「建築図面の投影法|複数の図面で1棟を表す理由」の記事で解説しています。
切る高さ
平面図を床からどの高さで切るかは、国土交通省の基準と資料に決まりがありません。解説記事では、値が次のように違います。
- 東建コーポレーションの建築用語辞書:各階の床面から1m程度の高さの水平断面を図面化したもの
- アークシステムの記事:床面から1.5m程度の高さで建物を水平に切った断面図
どちらも「程度」とあるとおり、決まった高さではありません。
平面図に書かれるもの
基準の資料は、平面図に書く事項(記載事項)を表にしています。主な行を抜き書きすると、次のとおりです。
| 項目 | 中身(資料の言葉) | 意味(編集部の短い説明) |
|---|---|---|
| 基準線 | 通り心及び相互間寸法 | 柱の中心に引く基準の線(通り芯)と、その線の間の寸法 |
| 柱列記号 | (中身の欄は空) | 通り芯に付ける記号 |
| 方位 | (中身の欄は空) | 東西南北の向き |
| 区画 | 柱,壁,建具の位置及び種別 | 柱・壁・戸や窓がどこにあり、どんな種類か |
| 室名 | 室名,設備スペース名等 | 部屋の名前 |
| 床の高低 | 基準床面との高低差 | 基準にする床からの高さの差 |
| 建具符号 | (中身の欄は空。備考に「建具位置図を作成する場合は不要。」) | 戸や窓ごとに付ける記号 |
| 各種付属物等 | 造りつけ家具、流し台、衛生器具、床点検口、手すりなど(抜き書き) | 建物に付ける家具や器具など。工事対象外のものは点線などで区別する |
| 凡例 | 表示記号,略号等 | 図面で使う記号と略語の説明 |
見本の家の1階平面図で、書かれるものの場所を示すと、次のようになります。

平面図の縮尺と向き
縮尺は、図面を実物の何分の1で描くかのことです。基準の4.2 の表は、平面図の縮尺を1/100か1/200としています。縮尺の読み方は、「建築図面の縮尺|1/100・1/50など、図面ごとに違う理由」の記事で解説しています。
基準の3.1(5)は、平面図などを、図の上を北にして描くとしています。北の向きは方位記号で示します。方位の読み方は、「建築図面の方位の読み方|方位記号と北の向き」の記事で解説しています。
この記事の範囲と、続けて読む記事
平面図の読み方を、次の12本の記事で説明しています。
平面図の基本(1〜9)
- 建築図面の平面図とは|水平に切った間取りの図面:この記事
- 「平面図の壁と柱の表し方|切断面の線と材料の記号」(準備中):切った壁と柱の描き方と、材料の記号
- 「平面図の出入口と窓の記号|開き戸・引き戸・引違い窓など」(準備中):ドアと窓の記号と、開く向き
- 「平面図の階段と吹抜けの表し方|昇り表示・切断線」(準備中):階段・吹抜け・エレベーターの記号
- 「平面図の水まわりの表し方|キッチン・浴室・トイレ・洗面」(準備中):水を使う場所の器具の描き方
- 「平面図の収納と家具の表し方|造作と置き家具」(準備中):作り付けの家具と置き家具の描き分け
- 「平面図の室名と広さの表し方|帖・㎡」(準備中):部屋の名前と、帖と㎡の広さ
- 「平面図の寸法の読み方|外周の寸法の段・通り芯・室内の寸法」(準備中):外周に並ぶ寸法の段と室内の寸法
- 「平面図で読む上下階の関係|見上げ線・吹抜け・下の階の屋根」(準備中):切った面より上と下の物の線
詳しい平面図と間取り図(10〜12)
- 「縮尺で変わる平面図の描き込み|1/100と1/50」(準備中):縮尺による描き込みの違い
- 「平面詳細図の読み方|壁の構成・仕上げ・細かい寸法」(準備中):平面図を詳しく描いた図
- 「間取り図と平面図の違い|不動産の間取り図」(準備中):不動産の広告の間取り図との違い
続けて読むのは、2 の「平面図の壁と柱の表し方|切断面の線と材料の記号」の記事です(準備中)。
まとめ
平面図は、建物の各階を水平に切り、切った所から下を上から見た図です。切る高さに決まりは無く、解説記事では床から1m程度や1.5m程度とされています。国の建物の図面では、平面図に通り芯・柱と壁と建具・室名・床の高さの差などを書き、縮尺は1/100か1/200、図の上を北にして描きます。
あわせて読みたい
- 建築図面の投影法|複数の図面で1棟を表す理由 — 同じ建物を何枚かの図面に分けて描く理由
- 建築図面の方位の読み方|方位記号と北の向き — 図の上を北にする決まりと方位記号
- 建築図面の線の太さの読み方|極太線・太線・細線 — 図面の線の太さの種類
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この記事について
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