平面図の水まわりの表し方|キッチン・浴室・トイレ・洗面
*2026年9月29日に確認した内容です。国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」「建築工事設計図書作成基準の資料」(どちらも令和2年改定)によります。国の建物の工事(官庁営繕)のための図面の決まりです。
キッチン・浴室・トイレ・洗面所のように、水を使う場所をまとめて水まわりと呼びます。平面図(建物の各階を水平に切って、上から見た図)には、水まわりの流し台や便器などの器具も描かれます。この記事では、水まわりの器具が平面図にどう描かれるかと、図から読み取れることを載せています。
水まわりの器具も、平面図に描く
国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」は、国の建物の図面の書き方を定めた基準です。国土交通省は、この基準とあわせて資料(基準の資料)も出しています。
基準の資料は、平面図に書く事項(記載事項)の「各種付属物等」に、流し台と衛生器具を挙げています(資料2 の(8))。衛生器具は、便器や洗面器のように、水を使うための器具です。同じ行の備考は、工事の対象でないものは点線などで区別して描くとしています。
決まった記号は無く、実際の形で描く
基準の3.6(1)は、縮尺(図面を実物の何分の1で描くか)が1/100と1/200の図面に使う記号(平面表示記号)を、別表1 によるとしています。別表1 には、流し台や便器、浴槽の記号がありません。
別表1 に無いものについて、基準の3.6(1)2)は、縮尺に合わせて実際の形を描き、必要な説明を書き添えるとしています。平面図の水まわりの器具は、上から見た形を縮めて描いたものです。見本の家の図のように、器具に名前を添えることもあります。
見本の家の水まわり
見本の家(説明のために編集部が描いた、木造2階建ての家の例)の1階の水まわりを大きく描くと、次のようになります。器具の形は例で、決まった形ではありません。

平面図の水まわりからは、次のことが読み取れます。
- どの部屋に、どの器具があるか
- 器具が部屋のどの壁ぎわに置かれているか
- 器具の向き(便器はどちらを向いて座るか、流し台はどちら側から使うか)
- 器具の大きさ(実際の形を縮めて描くので、縮尺から大きさが分かる)
キッチン
キッチンの流し台は、LDK(居間・食堂・台所を1つにした部屋)の、図の上側(浴室と洗面所の側)の壁ぎわに、横に長い四角で描いています。四角の中の角の丸い四角が水を流す槽(シンク)、3つの丸がこんろです。基準の資料は、流し台を平面図の記載事項に挙げています(資料2 の(8))。
浴室
浴室の奥の、角の丸い四角が浴槽です。浴槽の外側の四角が、浴槽の外の大きさ、内側の丸い四角が、お湯をためる所の形を表しています。
トイレと洗面
トイレの便器は、壁ぎわの小さな四角(水をためるタンク)と、楕円(便器の座る所)で描いています。タンクに背を向けて、楕円の上に座ります。洗面所の洗面台は、四角の中に楕円(洗面器)を描いています。
器具ごとの形の説明は、見本の家の図について編集部が書いたものです。
詳しい形は、平面詳細図と設備の図面で
国の建物の平面図は、縮尺1/100か1/200で描きます(基準の4.2 の表)。基準の資料は、平面図より詳しく描く図(資料では「平面・断面・部分詳細図」という名前)の記載事項にも、便器・洗面器・手洗器・流し台・こんろ台などを挙げています(資料2 の(12))。平面図より大きな縮尺で描く図なので、器具の形も平面図より詳しく描けます(編集部の説明)。平面詳細図の読み方は、「平面詳細図の読み方|壁の構成・仕上げ・細かい寸法」の記事で解説します(準備中)。
水や湯を器具まで送る管と、使った水を流す管は、給排水衛生設備の図面に描かれます。「建築図面の給排水衛生設備図とは|水とガスの設備の図面」の記事で解説します(準備中)。
まとめ
国の建物の図面では、流し台と衛生器具を平面図に書きます。平面表示記号には器具の記号が無いので、縮尺に合わせて実際の形で描き、必要な説明を書き添えます。平面図の水まわりからは、器具の置き場所・向き・大きさが読み取れます。平面詳細図の記載事項にも、器具が挙げられています。
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この記事について
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