平面図の壁と柱の表し方|切断面の線と材料の記号
*2026年9月29日に確認した内容です。国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」「建築工事設計図書作成基準の資料」(どちらも令和2年改定)によります。切った面を太い線で描くことは、ブログ「一級建築士への道」の記事「建築の製図で線の種類と太さはJISで書け】線の種類と太さはjisで書こう/」(2020年1月29日公開・2023年10月23日更新)、大壁の説明は、東建コーポレーションの建築用語辞書「大壁」によります。
平面図(建物の各階を水平に切って、上から見た図)で、いちばん目立つのは壁と柱の線です。この記事では、平面図で壁と柱がどう描かれるかと、壁と柱が何でできているかを表す記号、壁の厚さと柱の位置の読み方を載せています。
平面図の壁と柱は、切った面
平面図は、建物を水平に切り、切った所から下を上から見た図です。壁と柱は、この水平に切った所で切られるので、平面図には壁と柱の切り口(切った面)が描かれます。
国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」は、国の建物の図面の書き方を定めた基準です。国土交通省は、この基準とあわせて資料(基準の資料)も出しています。基準の資料は、平面図に書く事項の1つを「区画:柱,壁,建具の位置及び種別」としています(資料2 の(8))。建具は、戸や窓のことです。平面図には、柱と壁がどこにあり、どんな種類かが書かれます。
切った面は太い線で描く
建築工事設計図書作成基準の3.3(2)は、線の太さを極太線・太線・細線の3種類としていますが、どの線にどの太さを使うかは決めていません。ブログ「一級建築士への道」の記事は、太線を断面(切った面)の輪郭などに使い、平面図では柱や壁に使う、と説明しています。
平面図で、太い線で囲まれた所を見ると、切った壁と柱の形が分かります。線の太さの種類は、「建築図面の線の太さの読み方|極太線・太線・細線」の記事で解説しています。
材料の記号で、壁と柱が何でできているかが分かる
基準の3.6(2)は、材料や構造を表す記号(材料構造表示記号)を、別表2 によるとしています。別表2 は、記号を縮尺(図面を実物の何分の1で描くか)ごとの列に分けています。国の建物の平面図の縮尺(1/100か1/200・基準の4.2 の表)にあたる、縮尺1/100・1/200 の列には、次の壁と柱の記号があります。
| 表示事項 | 中身(編集部の短い説明) |
|---|---|
| 鉄骨 | 骨組みに使う鉄の部材 |
| 鉄骨鉄筋コンクリート及び鉄筋コンクリート | 鉄の棒(鉄筋)とコンクリート、または鉄骨と鉄筋とコンクリートを組み合わせた柱と壁 |
| ALC | 軽い気泡入りのコンクリートの板の壁 |
| コンクリートブロック壁 | コンクリートのブロックを積んだ壁 |
| 軽量鉄骨下地間仕切壁(一般・遮音) | 薄い鉄の骨組みに板を張った、部屋を仕切る壁。遮音は、音が伝わりにくいようにしたもの |
| 木造壁(大壁) | 柱を壁の中に隠す木造の壁 |

基準の3.6(2)3)は、記号で表す長さが長い場合は、端の部分だけに記号を描き、中の部分は省略することができるとしています。長い壁では、途中の記号が省略されていることがあります。
記号の一つひとつの読み方は、「材料構造表示記号の読み方|ハッチングでの材料の見分け方」の記事で解説しています。
木造の壁と柱
別表2 の「木造壁(大壁)」は、木造の家の壁の記号です。東建コーポレーションの建築用語辞書は、大壁を、構造材(建物の骨組みになる材料)である柱を壁の厚みの中に埋め込み、柱が見えないようにした壁の納まり、と説明しています。納まりは、部材どうしの組み合わせ方のことです。
大壁の家の平面図では、柱は壁の線の中に描かれます。
壁の厚さと柱の位置の読み方
見本の家(説明のために編集部が描いた、木造2階建ての家の例)の浴室と洗面所のまわりの壁と柱を、大きく描くと次のようになります。

壁の厚さは、壁の2本の線の間の寸法で読みます。この図の壁は、厚さ150ミリメートルです。黒い四角の柱は、壁の2本の線の間にあります。柱が壁の中に隠れる大壁の描き方です。
寸法の読み方は、「平面図の寸法の読み方|外周の寸法の段・通り芯・室内の寸法」の記事で解説します(準備中)。
まとめ
平面図の壁と柱は、水平に切った面として描きます。国の建物の図面では、平面図に柱と壁の位置と種類を書きます。材料構造表示記号は、壁や柱が何でできているかを表す記号です。木造の大壁の家では、柱は壁の2本の線の中に描かれ、壁の厚さは2本の線の間の寸法で読みます。
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