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  1. 建築図面の断面図と矩計図とは|建物を縦に切った図面

建築図面の断面図と矩計図とは|建物を縦に切った図面

編集部 読了 約6分

  • 断面図と矩計図は、何が違うの?
  • 図面一式に両方あるけれど、どちらを見ればいいの?
  • 矩計図は、何と読むの?

図面一式には、建物を縦に切った図面が何種類も入っています。しかし、断面図と矩計図はどちらも縦に切った図に見えるので、何が違い、どちらを開けばよいかで迷いがちです。

この記事では、見本の住宅の図面を使い、断面図と矩計図の違いと、断面図・矩計図・詳細図をどの順に読むかを解説します。

断面図は建物全体の高さと上下の階のつながりを読む図面で、矩計図はそれに加えて床・壁・屋根の中の層を読む図面です。

断面図と矩計図とは

見本の住宅の断面図(1/100)と矩計図(1/30)を並べた図。断面図の右の外壁のまわりに赤い枠
見本の住宅(木造2階建て)の断面図と矩計図。矩計図は外壁のまわりを大きく描く(赤い枠は右の外壁の例。見本の矩計図は左右の両方の外壁を描く)。公開されている設計図に多い形をもとに編集部が作図。値は例

断面図は、建物を垂直に切ったと考えて、その断面を表した図です。各階の高さと、どの部屋の上にどの部屋があるかを読みます。

矩計図(かなばかりず)は、外壁の部分を中心に建物を縦に切った断面を、基礎から屋根まで、高さと材料の重なりが分かるように詳しく描いた図面です。断面詳細図とも呼びます。

編集部が公開されている設計図から集めた断面図6件は、どれも壁・床・屋根の中の層を描いていませんでした。一方、集めた矩計図10件は、どれも層の材料を引出線の先の文字で書いていました。

縮尺も違います。国の工事の基準では、断面図が1/100か1/200、矩計図が1/30か1/50です(住宅の図面にそのまま当てはまるとは限りません)。

集めた図面では、断面図の6件のうち5件が1/100、矩計図の10件のうち7件が1/30でした。

さらに、平面図や断面図では表しきれない部分を、大きな縮尺で詳しく描いた図面が部分詳細図です。この記事では、部分詳細図と階段詳細図をまとめて詳細図と呼びます。

この記事では、断面図、矩計図、詳細図の順に読みます。建物全体を描いた断面図で場所と高さをつかんでから部分の図を開くと、細かい図がどこの話か分かるためです。

集めた図面一式には、断面図が無く矩計図を描いているものもありました(7件のうち1件)。そのときは、矩計図の高さの印から読み始めます。

断面図を読む

見本の住宅のA-A断面図。高さの印と寸法、部屋の名前、天井高、屋根の勾配、通り芯
見本の住宅のA-A断面図。値は例

断面図では、まずどこを切った図かを確かめ、それから高さを読みます。断面図を読む記事は、次の2つです。

  • 断面図の読み方
  • 断面図で読む高さ

断面図の読み方

断面図は、平面図の切断線でどこを切った図かを確かめてから読みます。切った所が分からないと、断面図のどの部屋が平面図のどの部屋かを合わせられないためです。

切断線の確かめ方と、断面図に書いてあるものは、次の記事で解説しています。

» 断面図の読み方

断面図で読む高さ

断面図の高さは、▽の印のあいだの寸法を、GLから順に足して読みます。たとえば見本の▽2FLは、500と2,900を足した3,400です。

天井高は、部屋の中の寸法で読みます(「CH=」と書く図面もあります)。

床の高さ・階高・天井高・天井ふところ・軒高・最高高さが、どこからどこまでの高さかは、次の記事で解説します。

» 「断面図で読む高さ」(準備中)

矩計図を読む

見本の住宅の矩計図を、基礎と床・壁と窓・屋根と軒先の3つの枠で囲んだ図
見本の住宅の矩計図を3つの部分に分けたところ。全体の図なので引出線の文字は省いた。値は例

矩計図は、読み方の全体をつかんだら、基礎と床・壁と開口部(窓)・屋根と軒先の3つの部分に分けて読みます。部分をまたぐ断熱材と防水を加えて、矩計図を読む記事は、次の5つです。

  • 矩計図の読み方
  • 基礎と床
  • 壁と開口部
  • 屋根と軒先
  • 断熱材と防水の表記

矩計図の読み方

矩計図に書いてあるのは、高さ、層の材料と厚み、窓の高さ、軒の出です。層は、引出線の文字を線の指す所と合わせて、外から内へ(屋根は上から下へ)読みます。

文字の並びが逆の図面もあるので、線の先で確かめるのが大事です。

書いてあるものと、高さの印から層まで読む順は、次の記事で解説しています。

» 矩計図の読み方

基礎と床

いちばん下の部分では、床の高さ、基礎の形(布基礎かべた基礎か)、床の下のコンクリートの層、1階の床の層、床下の換気の方法を読みます。

床の高さは、木造の居室なら、床の下をコンクリートなどで覆う場合などを除いて、床の真下の地面から45cm以上と決まっている寸法です。

基礎と床の層の読み方は、次の記事で解説します。

» 「矩計図で読む基礎と床」(準備中)

壁と開口部

中ほどの部分で読むのは、外装材から内へ重なる外壁の層(通気層を含む)と、窓の高さです。窓と外壁のつなぎ目は雨漏りのリスクが高い所の一つなので、窓の下の水切りなども合わせて見ます。

外壁の層と窓の読み方は、次の記事で解説します。

» 「矩計図で読む壁と開口部」(準備中)

屋根と軒先

いちばん上の部分では、屋根材から下へ重なる屋根の層と、勾配、軒の出、鼻隠し・軒天・軒樋などの軒先の部材を読みます。屋根の勾配や軒の出は、雨水の処理や日当たりにかかわる寸法です。

屋根の層と軒先の読み方は、次の記事で解説します。

» 「矩計図で読む屋根と軒先」(準備中)

断熱材と防水の表記

断熱材と防水の層は、3つの部分のどれにも入っています。断熱材は名前と厚みの文字と交差した線の記号で表し、床・壁・天井を途切れずに包んでいるかを1周たどって読みます。

水と湿気を止める層は、屋根のルーフィング、外壁の透湿防水シート、床の下の防湿シートのように、部位ごとに違う名前です。読み方は、次の記事で解説します。

» 「建築図面の断熱材と防水の表記」(準備中)

詳細図を読む

見本の住宅の部分詳細図。2階の窓の下を1/10で描いた図
見本の住宅の部分詳細図。2階の窓の下の部分。値は例

矩計図に描ききれない部分を読むのが、部分詳細図です。たとえば窓の下の防水テープやシーリングは、矩計図ではなく部分詳細図に描く図面があります。

部分詳細図・階段詳細図

図面一式に部分詳細図が何枚もあるときは、題で何の部分の図か、縮尺でどこまで細かいかを確かめます。

部分詳細図の1つの階段詳細図では、集めた2件とも、段の寸法を「1段の寸法×段の数」の形で書いていました。

部分詳細図と階段詳細図の読み方は、次の記事で解説しています。

» 部分詳細図・階段詳細図の読み方

断面図から矩計図、詳細図の順に読もう

断面図と矩計図を読む順。1 断面図、2 矩計図、3 詳細図
断面図と矩計図を読む順

断面図は建物全体の高さを、矩計図は外壁のまわりの層を、詳細図は部分の納まりを読む図面です。この記事で見たのは、次の3つです。

  • 断面図を読む
  • 矩計図を読む
  • 詳細図を読む

図面一式を開いたら、まず断面図で高さをつかみ、壁や床の中は矩計図で、窓まわりや階段は詳細図で確かめてみてください。

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この記事について

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