
矩計図で読む基礎と床|基礎・土台・床の構成
- 矩計図の基礎のまわりには、何が描いてあるの?
- 床の下のコンクリートの下に重なる層は、何の層?
- 床の下の材料の文字を、どう読めばいいの?
矩計図のいちばん下は、住宅を支える基礎と1階の床を描いた所です。しかし、コンクリートの下にも床の下にも層が重なっていて、どの文字がどれを指すのか迷いがちです。
この記事では、見本の住宅の矩計図を使い、床の高さ、基礎の形、床の下のコンクリートの層、1階の床の層、床下の換気の読み方を解説します。
基礎と床の部分は、床の高さ、基礎の形、床の下のコンクリートの層、1階の床の層、床下の換気の5つを順に読みます。
床の高さを読む

矩計図のいちばん下の部分では、まず▽GL(設計で基準に決めた地面の高さ)と▽1FL(1階の床の高さ)の印を探し、床の高さ(床高)を読みます。見本では、GLから1FLまでが500です。
編集部が集めた矩計図10件のうち、1階の床までの寸法と読めた7件では、450〜569でした。
建築基準法施行令では、いちばん下の階の居室の床が木造なら、床の真下の地面から床の上面まで45cm(450)以上が決まりです。床の下をコンクリートなどで覆う場合などは、この決まりから外れます。
見本の500は、▽GLから測った寸法です。法令の45cmは床の真下の地面から測るので、比べるときは測り始めの違いに気をつけます。
基礎の形を見分ける

基礎の種類は、矩計図の外壁の下にある基礎の切り口の形で見分けます。この記事で見分ける基礎の形は、次の2つです。
- 布基礎
- べた基礎
布基礎
布基礎は、壁の下に沿って連続して設ける、断面が逆T字形の基礎です。矩計図では、外壁の下に、底の広い逆T字の切り口が描いてあります。
べた基礎
べた基礎は、底面全体で建物の重さを地盤に伝える基礎です。矩計図では、外壁の下の基礎と、床の下全体の板が、1つながりの切り口で描いてあります。
布基礎の図面でも、床の下にコンクリートを打つものがあります。見分ける手がかりは、床の下の板が外壁の下の基礎とつながっているかどうかです。
見本の住宅は、べた基礎です。
床の下のコンクリートの層を読む

床の下のコンクリートの下にも、層が重なっています。見本の床の下のコンクリートはべた基礎の底の板(厚150)で、その下に防湿シートと砕石を描いています。
防湿シートは、地面からの湿気を止めるために、土間コンクリートの下に敷くシートです。
集めた図面では、床の下のコンクリートを「土間コンクリート」「土間スラブ」などと書いていました。
集めた10件のうち7件は、床の下のコンクリートの下に、断熱材(無い図面もある)、防湿シート、砕石の順で層を書いていました。防湿シートの厚さは、どれも「0.15」です。
べた基礎の住宅の3件では、公開されている図が小さく、この部分の層の文字は読めませんでした。
国の建物の工事の基準では、防湿シートの材料を、別の指定が無ければ厚さ0.15mm以上のポリエチレンフィルムとしています。敷く位置は土間コンクリートの直下で、断熱材があれば断熱材の直下です。
1階の床の層を読む

床の下の空間の上が、1階の床です。床は、上の仕上げから順に読みます。
集めた10件のうち、木造の住宅の5件は、どれも仕上げ、合板の順に文字を書いていました。その下に断熱材を書いた図面が3件、根太(床板を支えるために、大引の上に設ける木材)を書いた図面が2件です。
見本では、上からフローリング(厚12)、構造用合板(厚24)です。合板の下には、合板を受ける大引があり、大引のあいだに断熱材(厚65)が入っています。
大引は、1階の床の下で根太や床板を受ける横の構造材で、大引などを下から支える短い柱のような部材が床束です。見本の床束は金属製です。
見本は、厚い合板を大引に直に張り、根太を入れていません。
床下の換気を読む

床下の換気の方法も、矩計図の土台のまわりに書いてあることがあります。土台は、木造の建物で、基礎のコンクリートの上に置く木材です。
見本では、基礎と土台のあいだに基礎パッキンを入れています。基礎パッキンは、すき間をあけて床下の換気をよくする部材です。
集めた木造の住宅の矩計図では、1件が「基礎パッキン」、1件が「ねこ土台」と書いていました。どちらも、土台の下のすき間で換気をとる書き方です。
矩計図の基礎と床は高さの印から読もう

矩計図のいちばん下の部分には、基礎の形と、床の下のコンクリートの層と、1階の床の層が描いてあります。読む順は、次の5つです。
- ▽GLと▽1FLの印で、床の高さを読む
- 基礎の切り口の形で、布基礎かべた基礎かを見分ける
- 床の下のコンクリートの層を、上から読む
- 1階の床の層を、仕上げから下へ読む
- 土台のまわりで、床下の換気の方法を読む
外壁の層と窓の読み方は、「矩計図で読む壁と開口部|壁の層・窓まわり」(準備中)の記事で解説します。
矩計図を開いたら、まず▽GLと▽1FLのあいだの寸法を探してみてください。
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この記事について
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