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  1. 矩計図で読む屋根と軒先|屋根の層・軒の出

矩計図で読む屋根と軒先|屋根の層・軒の出

編集部 読了 約4分

  • 屋根の上に並ぶ「ルーフィング」「野地板」「垂木」は、どの層のこと?
  • 軒先の「鼻隠し」「軒天」は、どこの部材?
  • 軒の出の寸法は、どこからどこまで?

矩計図(かなばかりず)のいちばん上には、屋根と軒先が描いてあります。しかし、斜めの屋根に細い層が何枚も重なり、軒先には小さな部材が集まっているので、文字と形を結びつけにくい所です。

この記事では、見本の住宅の矩計図を使い、屋根の層の順、勾配と軒の出、軒先の部材の読み方を解説します。

屋根は上から層の順に、軒先は軒の出の寸法と部材の名前で読むのが、この部分の読み方です。

矩計図の屋根と軒先の部分

見本の住宅の矩計図の全体に、屋根と軒先の部分を枠で囲んだ図
見本の住宅(木造2階建て)の矩計図。枠で囲んだ所が南の屋根と軒先。公開されている設計図に多い形をもとに編集部が作成(屋根材は例として金属板)。値は例

屋根と軒先は、矩計図のいちばん上の部分です。屋根の勾配の三角と軒の出の寸法も、この部分に並びます。

図の▽軒高の印が付くのは、外壁の上で屋根を受ける軒桁(×の印の部材)の上の端です。

屋根の層を上から読む

見本の住宅の矩計図の屋根。上から屋根材、ルーフィング、野地板、垂木の順に並ぶ引出線の文字
見本の住宅の矩計図の、屋根の一部。番号は上から数えた層の順。値は例

屋根の層は、引出線の文字を、線が指す所と合わせて上から読みます。編集部が集めた矩計図10件のうち8件は、屋根材、ルーフィング、野地板の順に文字を書いていました。

見本の屋根には、上から次の4つの層が重なっています。

  • 屋根材(金属板)
  • ルーフィング
  • 野地板(厚12)
  • 垂木

ルーフィングは、屋根材の下に敷いて、屋根材の隙間から入った雨水が中へ入るのを防ぐシートです。

野地板は、屋根材を取り付けるために張る下地の板で、その下に垂木があります。

垂木は、屋根の傾きに沿って斜めに架け、屋根の下地と屋根材を支える木材です。勾配屋根の木造6件のうち、屋根材の下に垂木を書いていたのは、図が読めた5件すべてでした。

見本の住宅は、断熱材を2階の天井の上に敷く形です。そのため、見本の屋根の層には断熱材がありません。

勾配と軒の出を読む

見本の住宅の矩計図の軒先。勾配の三角4/10と、外壁の柱の中心から軒の出600の寸法
見本の住宅の矩計図の、南の軒先のまわり。値は例

屋根の傾きは、屋根の近くの勾配の三角で読みます。この三角は、図が読めた9件すべてにありました。

見本の4/10は、横に10進むと4上がる傾きです。

軒の出は、外壁から、屋根の先が外へ出ている長さです。軒の出の寸法は9件にあり、値は450〜1,500でした。この中には、庇の出や、樋の先まで測った値(「樋先 600」)も含みます。

見本の軒の出は、外壁の柱の中心から、鼻隠しの内側までの600です。図面ごとに測る所が違うので、どこからどこまでの寸法かを寸法線の両端で確かめてください。

屋根の勾配や軒の出は、雨水の処理や日当たりにかかわります。軒の出が短くなると、外壁の中へ雨水が入るリスクが増えるのが、その一例です。

軒先の部材を読む

見本の住宅の矩計図の軒先。鼻隠し・軒天・軒樋の引出線の文字
見本の住宅の矩計図の、南の軒先。値は例

軒先には、屋根の先を隠したり、雨水を受けたりする部材が集まります。見本の軒先に描いてある部材は、次の3つです。

  • 鼻隠し
  • 軒天
  • 軒樋

鼻隠し

鼻隠しは、軒先で垂木の先を隠す長い板です。見本では、屋根の先の端に縦に描いてあります。

軒天

軒天は、軒先に出た屋根の裏側の天井です。集めた図面には「軒天」と書くものも「軒裏」と書くものもあり、どちらも同じ所を指します。

軒樋

軒樋は、軒先に付けて、屋根から流れ落ちる雨水を受ける水平な樋です。見本では、鼻隠しの外に半円の形で描いてあります。

矩計図の屋根は上から順に読もう

見本の住宅の矩計図の屋根と軒先で読んだことの表。屋根の層・勾配・軒の出・軒先の部材
見本の住宅の矩計図の、屋根と軒先の部分で読んだこと(値は例)

矩計図の屋根と軒先の部分には、屋根の層と、勾配、軒の出、軒先の部材が描いてあります。読む順は、次の4つです。

  • 屋根の層を、屋根材から下へ1つずつ読む
  • 勾配の三角で、屋根の傾きを読む
  • 軒の出の寸法を、どこから測ったかと合わせて読む
  • 鼻隠し・軒天・軒樋の名前を、軒先の形と合わせて読む

断熱材の書き方は、「建築図面の断熱材と防水の表記|矩計図の中の層」(準備中)の記事で解説します。

矩計図を開いたら、屋根のいちばん上の文字から順に、線の先をたどってみてください。

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この記事について

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