
断面図で読む高さ|階高・天井高・床高・軒高・最高高さ
- 断面図の▽の印や「CH=」は、どう読むの?
- 階高と天井高は何が違うの?
- 軒高や最高高さが、どこからどこまでの高さかを知りたい
断面図の横には、▽の印と数字が縦に並んでいます。しかし、どの数字がどこからどこまでの高さなのかが分からないと、2階の床の高さ1つも読めません。
この記事では、見本の住宅の断面図を使い、高さの書き方と、床の高さ・階高・天井高・天井ふところ・軒高・最高高さの読み方を解説します。
どこを切った図かの確かめ方は、「断面図の読み方|垂直に切った図面」の記事で解説しています。
断面図の高さは、設計で基準に決めた地面の高さ(GL)から、上へ測った寸法です。数字の単位はmmです。
断面図の高さの書き方

編集部は、公開されている設計図から、断面図6件と矩計図10件を集めて見比べました。矩計図は、外壁の所を基礎から屋根まで縦に切り、詳しく描いた図面です。
断面図では、次の3つを組み合わせて高さを書いていました。
- ▽の印
- 寸法の列
- 部屋の中の天井高
▽の印
▽は、図の横へ伸ばした高さの線に、GLやFLなどの名前を付ける印です。集めた断面図6件のすべてにありました。
見本では、下から「GL」「1FL」「2FL」「軒高」「最高高さ」の印が並んでいます。FLは床の高さを表す略語で、1FLは1階の床、2FLは2階の床です。
寸法の列
印のあいだの寸法は、印の横に上下一列に並べて書きます。この寸法の列も6件すべてにあり、見本では下から500、2,900、2,800、1,500です。
下の寸法を順に足すと、上の印の高さになります。たとえば▽2FLの高さは、500と2,900を足した3,400です。外側の1本の寸法7,700は、GLからいちばん上の▽最高高さまでを測っています。
部屋の中の天井高
天井高は、部屋の中に書きます。見本の「CH=2,400」のCHは天井高の略で、天井高が2,400という意味です。
6件のうち3件が「CH=」の書き方で、ほかの3件は寸法の線と数字だけで書いていました。
床の高さ

寸法の列のいちばん下の、▽GLと▽1FLのあいだの数字が、床の高さです。床の高さ(床高)は、地面から1階の床の上面までの高さです。
見本では、床の高さを500にしています。集めた矩計図のうち、GLから1階の床までの寸法が読めた7件では、450〜569でした。
建築基準法施行令では、いちばん下の階の居室の床が木造なら、床の高さを45cm(450mm)以上にします。床の下をコンクリートなどで覆う場合などは、この決まりから外れます。
法令の床の高さは床の真下の地面から測るので、▽GLから測る図面の寸法と、測り始めが同じとは限りません。
階高と天井高

階高は、ある階の床から、すぐ上の階の床までの高さです。天井高は、床の仕上げの面から天井の仕上げの面までの高さを指します。
階高と天井高の意味と測り方は、「建築図面のレベル(高さ)の読み方|GL・FL・階高・軒高」の記事で解説しています。
断面図で読むのは、階高が▽1FLと▽2FLのあいだの寸法、天井高が部屋の中の寸法です。見本の1階では、階高が2,900、天井高が2,400です。
1階の階高と天井高の差の500には、天井の板と、その上の空間と、2階の床の厚みが入っています。この天井の上の空間が、次の天井ふところです。
天井ふところ

天井ふところは、天井と、上の階の床(または屋根)とのあいだの空間です。「天井懐」とも書きます。
見本の矩計図では、1階の天井のせっこうボードから2階の床の合板までが天井ふところです。2階の床梁もこの中にあります。
天井ふところには、電気の配線や配管、ダクトが入ります。
集めた矩計図10件には、「天井ふところ」と文字で書いた図面がありませんでした。断面図では階高と天井高の差から見当をつけ、天井や床の層は矩計図で読みます。
国の建物の工事の基準は、矩計図と部分詳細図に書くことの1つに「天井ふところ高」を挙げています。
国の建物の工事の基準なので、住宅の図面にそのまま当てはまるとは限りません。
軒高と最高高さ

軒高は、屋根の骨組みを支える壁や桁などの上の端までの高さです。外壁の上で屋根の骨組みを受ける横の材を、軒桁と言います。
最高高さは、建物のいちばん高い所の高さです。図面によっては「最高の高さ」とも書き、見本では屋根の頂上の棟の高さにあたります。
見本の▽軒高は6,200で、寸法の列の500、2,900、2,800を足した値です。▽最高高さは、さらに1,500を足した7,700になります。
集めた断面図6件では、軒高は6件すべてに書いてありました。最高高さは5件で確かめ、残りの1件は図が小さくて読めませんでした。
ただし、法令で軒高や建物の高さを測るときは、地盤面から測ります。地盤面は、建物が周りの地面と接する所の、平均の高さの水平面です。
断面図の▽GLは設計で決めた地面の高さなので、地盤面と同じとは限りません。集めた6件のうち2件は、▽GLからの高さと地盤面からの高さを並べて書いていました。
断面図の高さをGLから順に足して読もう

断面図の高さは、▽の印のあいだの寸法を、GLから順に足して読みます。この記事で解説した高さは、次の6つです。
- 床の高さ:GLから1階の床まで
- 階高:床から上の階の床まで
- 天井高:床から天井まで
- 天井ふところ:天井と上の階の床のあいだの空間
- 軒高:GLから軒桁などの上の端まで(法令では地盤面から)
- 最高高さ:GLから建物のいちばん高い所まで(法令では地盤面から)
矩計図で高さと壁や床の中を合わせて読む方法は、「矩計図(かなばかり図)の読み方|基礎から屋根までの高さと納まり」の記事で解説しています。
断面図を開いたら、▽GLから上へ、寸法を1つずつ足して印の高さを確かめてみてください。
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- 建築図面の略語の読み方|FL・CH・GL・SL — 高さの印に使う FL・CH・GL などの略語
- 建築図面の寸法とは|寸法線・寸法値・引出線 — 寸法線と寸法値の読み方の基本
- 断面図の読み方|垂直に切った図面 — どこを切った図かの確かめ方と、断面図に書いてあるもの
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