建築図面の断熱材と防水の表記|矩計図の中の層
- 矩計図のどこに断熱材が描いてあるの?
- 断熱材や防水層は、図面でどう表すの?
- 防水の層は、屋根や外壁のどこにあるの?
断熱材と防水の層は、壁や屋根の中に入り、住宅ができあがると見えなくなるので、図面で読む層です。しかし、矩計図では細い線と文字の中に紛れていて、どこにあるかを探しにくい層でもあります。
この記事では、見本の住宅の矩計図を使い、断熱材と防水の層の表し方と、建物をどう包んでいるかの読み方を解説します。
この記事の答えは、文字と、記号や線で層を見つけることです。断熱材は、床・壁・天井(または屋根)を途切れずに包んでいるかを1周たどって読みます。
矩計図で断熱材がある所

見本の住宅の断熱材は、1階の床(合板の下)、外壁の中、2階の天井の上の3か所です。厚みは、外壁がグラスウール105、1階の床が65、天井の上が155です。
図で×の印の入った箱は、桁や梁、土台などの木の部材の切り口を表しています。断熱材と見分けるときは、色の付いた図の位置と、引出線の文字を合わせて見ます。
断熱材と防水層の表し方

断熱材と防水層の表し方は、引出線の文字と切り口の記号です。この記事で見る表し方は、次の3つです。
- 名前と厚みの文字
- 断熱材の記号
- 防水層の記号
名前と厚みの文字
編集部が集めた矩計図10件は、どれも断熱材を書き、9件は材料の名前と厚みまで書いていました。
「グラスウール100」「高性能グラスウール155」「押出法ポリスチレンフォーム50」のように、材料の名前のあとに厚みを書きます。
断熱材の記号
国の工事の基準での断熱材の記号は、2本の線のあいだに交差した線を描いた模様です。縮尺1/10〜1/50程度と、原寸〜1/5程度の図面で使います。
防水層の記号
同じ基準での防水層の記号は、縮尺1/10〜1/50程度で二重線、原寸〜1/5程度で三重線です。断熱材の記号も防水層の記号も、1/100・1/200程度の図面には決まっていません。
見本の矩計図(1/30)では、ルーフィングや透湿防水シートを1本の線で描き、名前を文字で書いています。
断熱材が途切れずに包んでいるかを見る

断熱材は、床・壁・天井(または屋根)を途切れずにつないで包んでいるかを、矩計図でたどって見ます。
天井と屋根が出会う所と軒先は、断熱材の隙間ができやすい所です。
見本は天井の上で断熱するので、軒先の内側の軒桁(外壁の上で垂木を支える横の材)の下で、天井の上の断熱材と外壁の断熱材がつながっているかを見ます。
見本の2つの断熱材は、軒桁の下でつながる形です。
水と湿気を止める層を読む

木造の住宅の矩計図では、水と湿気を止める層が、部位ごとに違う名前で出てきます。見本と集めた図面で読める層は、次の4つです。
- 屋根のルーフィング
- 外壁の透湿防水シート
- バルコニーのFRP防水
- 床の下の防湿シート
屋根のルーフィング
ルーフィングは、屋根材の下に敷いて、屋根材の隙間から入った雨水が中へ入るのを防ぐシートです。見本では、屋根材のすぐ下の線で描いています。
外壁の透湿防水シート
透湿防水シートは、水は止め、湿気は透過させるシートです。集めた10件のうち8件が、外装材のすぐ内側に、通気層や防水のシートを書いていました。
バルコニーのFRP防水
集めた木造の住宅の矩計図のうち3件は、バルコニーの床の防水を「FRP防水」と書いていました。見本の住宅には、バルコニーがありません。
床の下の防湿シート
防湿シートは、地面からの湿気を止めるために、土間コンクリートの下に敷くシートです。見本では、床の下のコンクリート(べた基礎の底の板)の下に描いています。
矩計図の断熱材と防水の層をたどって読もう

断熱材と防水の層は、矩計図の中で、名前と厚みの文字と、記号や線で表します。この記事で読んだのは、次の4つです。
- 矩計図で断熱材がある所
- 断熱材と防水層の表し方
- 断熱材が途切れずに包んでいるかを見る
- 水と湿気を止める層を読む
矩計図を開いたら、断熱材の文字を探し、床から壁、天井へと1周たどってみてください。
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この記事について
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