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建築図面の仕上表と建具表とは|表で表す図面

編集部 読了 約6分

*2026年9月27日に確認した内容です。国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」「建築工事設計図書作成基準の資料」(どちらも令和2年改定)によります。国土交通省の基準は、国の建物の工事(官庁営繕)のための基準です。民間の図面では、書き方が違うことがあります。

建物を建てるための図面の中には、図ではなく表の形でまとめるものがあります。

仕上表と建具表です。仕上表は建物の外部と内部の仕上げ(外壁や、室内の床・壁・天井の表面の材料や塗装)を、建具表は建具(戸や窓、シャッターなど)と、その金物・ガラスを表します。

この記事の範囲は、2つの表に何が書かれるかと、1つの工事の図面一式の中でどこに並ぶかです。表の欄の詳しい読み方は、記事の最後に挙げる記事で解説しています。

仕上表は建物の外部と内部の仕上げを表す

国土交通省の「建築工事設計図書作成基準の資料」は、図面ごとに書く事項(記載事項)を表にしています。

仕上表は、建物の外部と内部の仕上げを表す図面とされています。記載事項の項目は、外部仕上げ・内部仕上げ・内外付属品・法規上の表現・凡例の5つです。

国土交通省の資料が定める仕上表の記載事項の表。外部仕上げ・内部仕上げ・内外付属品・法規上の表現・凡例
仕上表の記載事項の5つの項目。出典:国土交通省「建築工事設計図書作成基準の資料(令和2年改定)」(7) 仕上表の表を切り出し、ページをまたぐ表をつないで編集部が作成

内外付属品は、資料が何を書くかまでは定めていない項目です。法規上の表現には、不燃材料・準不燃材料など、火災のときの燃えにくさで建築基準法と施行令が決めた材料の区分を書きます。

凡例には、表の中で使う略号の意味を書きます。

項目ごとの読み方は「仕上表の読み方|内部・外部」の記事で解説しています。材料や工法の名前の書き方は「仕上表の下地と仕上げの表記|材料の名前の書き方」の記事で確かめてください。

建具表は建具・建具金物・ガラスを表す

同じ資料は、建具表を、建具・建具金物・ガラスを表す図面としています。建具は、戸や窓、シャッター、がらり(羽根板を平行に並べた部分)などです(資料の略号の表で「建具等」にまとめられているもの)。

既製の間仕切などは入りません。記載事項は、建具・建具金物・凡例の3つの項目に分かれています。

国土交通省の資料が定める建具表の記載事項の表
建具表の記載事項。建具の項目に13の欄、建具金物と凡例の項目がある。出典:国土交通省「建築工事設計図書作成基準の資料(令和2年改定)」(15) 建具表の表を切り出して編集部が作成

建具の項目の欄は、次のとおりです。

  • 形状図(建具を室内から見た形の図)、枠回り詳細、くつずり(出入口の床の部分に付く部材)
  • 種別及び開閉方法、箇所数、建具符号
  • 建具寸法、建具枠寸法
  • ガラスの種別及び厚さ、がらりの形状、寸法及び種別、網戸の有無及び網の種類
  • 仕上げ、その他

建具金物の項目には、支持金物(戸を支える金物)・自閉金物(戸を自動で閉める金物)・締り金物(戸を締めておく金物)などを書きます。凡例には、表示記号(図面の中で材料や建具などを表す決まった記号)・略号などを書きます。

建具符号は、建具表の建具と平面図(各階を水平に切った断面を表す図面)の建具を結ぶための番号と記号です。建具位置図は、実施設計で作る図面の1つで、平面図と組み合わせてもよいとされています。

建具符号と平面図・建具位置図との関係は、「建具位置図(建具キープラン)とは|平面図の建具符号との関係」の記事で解説しています。建具表の欄の読み方は、「建具表の読み方|形・寸法・材質・ガラス・金物・防火の別」の記事を読むとよいでしょう。

建具表には枠回り詳細の欄もあります。枠回りを詳しく描いた図(枠図)の読み方は、「枠図の読み方|建具の枠の詳細」の記事で解説しています。

図面一式の中で仕上表と建具表が並ぶ場所

国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」は、1つの工事の図面一式について、図面の順序と名前を一覧にしています。

仕上表は10番目で、11番目の平面図のすぐ前です。建具位置図は18番目、建具表は19番目です。

図面等の順序の一覧のうち、10 仕上表・11 平面図・18 建具位置図・19 建具表の行
図面等の順序の一覧のうち、仕上表・平面図・建具位置図・建具表の行。作る段階の○と、縮尺(尺度)の欄を見る。出典:国土交通省「建築工事設計図書作成基準(令和2年改定)」4.2 図面等の順序、名称等の表から見出しと4つの行を切り出して編集部が作成

一覧には、基本設計と実施設計のどちらで作るかの欄があります。基本設計は建物の配置や平面の構成などを決める段階、実施設計は工事のために細部の形・寸法・仕様まで決める段階です(国土交通省告示 令和6年第8号の標準業務)。

仕上表は基本設計と実施設計の両方で、建具位置図と建具表は実施設計だけで作ります。

図面の縮尺(一覧では「尺度」)は、建具位置図が「1/100又は1/200」、建具表が「1/50又は1/100」です。仕上表は、尺度の欄が空いています。

図面一式の全体の並びは、「建築図面一式の並び|表紙・図面目録から設備図まで」の記事で解説しています。

続けて読む記事

仕上表について知りたいときは、次の2つの記事に進みましょう。

  1. 仕上表の読み方|内部・外部:仕上表の5つの項目と、凡例に使う材料・工法の略号の一覧、仕上表で表せない部分的な仕上げを書く図面
  2. 仕上表の下地と仕上げの表記|材料の名前の書き方:材料や工法の名前を、国の工事の材料・工法の標準を定めた公共建築工事標準仕様書のとおりに書く決まりと、仕上げに関わる標準仕様書の章と節、下地と仕上げの描き分け

建具について知りたいときは、次の3つの記事に進みましょう。

  1. 建具位置図(建具キープラン)とは|平面図の建具符号との関係:建具位置図を作る段階と尺度、平面図の建具符号との関係、図面ファイル名の命名例
  2. 建具表の読み方|形・寸法・材質・ガラス・金物・防火の別:建具表の記載事項の各欄と建具符号、国の建物の設計でよく使う細部の図を標準にした建築工事標準詳細図の建具の形の番号とがらりの形式、標準仕様書の網戸・仕上げ・金物の決まり
  3. 枠図の読み方|建具の枠の詳細:建具と壁が接する部分の図(建具取合い)を平面と断面で読むこと、枠の内側の寸法(有効内のり)、壁の条件ごとの図、くつずり、その工事で指定する事項(特記事項)の欄

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この記事について

PERSC編集部が、建築の制作に関わる知識を実務目線で整理しています。内容は公開・更新日時点の情報にもとづきます。誤りや古い情報にお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。

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