- 建築知識
- 図面
- 建築図面の仕上表と建具表
- 建築図面の仕上表と建具表とは|表で表す図面
建築図面の仕上表と建具表とは|表で表す図面

建築図面の仕上表と建具表とは|表で表す図面
- 仕上表と建具表って、何が書いてある表?
- 図面一式のどこにあって、平面図とどう読み合わせるの?
- 2つの表の読み方を、どの順で覚えればいいか知りたい
実務の図面一式には、平面図や立面図のような図のほかに、文字と略号が並んだ表のページが入っています。しかし初めて開くと、何をまとめた表なのか、どの図と読み合わせるのかが分かりにくいかもしれません。
この記事では、2つの表が何をまとめ、図面一式のどこに入り、何に使うかと、平面図との読み合わせ方を解説します。2つの表を読む順番と、詳しく解説した記事も紹介します。
仕上表は、建物の床や壁、天井、屋根や外壁に何を使うか、つまり仕上げをまとめた表です。建具表は、戸や窓などの建具と、建具に付く金物やガラスをまとめた表です。
仕上表と建具表とは

どちらの表も、平面図に書ききれない中身を、表の形でまとめています。それぞれの表のまとめ方は、次の2つです。
- 仕上表は部位の作りを部屋ごとにまとめる
- 建具表は建具ごとの中身をまとめる
仕上表は部位の作りを部屋ごとにまとめる
床・壁・天井などの部位が何でできているかを、部屋ごとにまとめるのが仕上表です。平面図に壁の位置は描けても、その壁が下地と仕上げをどう重ねてできているかまでは書ききれません。
そこで仕上表には、部位ごとに仕上げと、その下の下地を書きます。上の見本では、行が部屋の名前、列が床・巾木・壁・天井などの部位です。
平面図とは、仕上表の行の部屋の名前で合わせて読みます。知りたい部屋を仕上表で見つけたら、平面図で同じ名前の部屋を探し、その部屋が建物のどこにあるかを確かめます。
屋根や外壁など建物の外側の仕上げを、部位ごとの行にまとめたのが外部仕上表です。見本のように室内の表と同じ用紙に並べる図面が多く、別の用紙にする図面もあります。
建具表は建具ごとの中身をまとめる
建具表は、戸や窓などの建具を1つずつ取り上げ、形や材質、金物やガラスをまとめた表です。表の中には、建具の形を描いた図(形状図)も入ります。
国の建物の工事で使う図面の基準は、国土交通省が決めたものです(この記事では「国の工事の基準」と呼びます)。民間の図面は、この基準と書き方が違うことがあります。
国の工事の基準では、平面図に書く建具の情報は、建具の位置と種別、建具符号などにとどまります。建具符号は、平面図の建具と建具表の建具を1つずつ結ぶ記号です。

平面図で建具符号を読んだら、建具表で同じ符号の列を探します。その建具が何でできていて、どんなガラスや金物が付くかが書かれているのは、建具表の列です。
図面一式の中の仕上表と建具表

国の工事の基準では、図面一式の並びの中で、仕上表は平面図のすぐ前の10番目に置かれます。建具の図面は、平面図から天井伏図までの図面のあとに続き、18番目が建具位置図、19番目が建具表です。
建具位置図は、建具の配置を示す図で、平面図と組み合わせてもよいとされています。仕上表は基本設計と実施設計の両方で作り、建具位置図と建具表は実施設計だけで作ります。
一覧の縮尺の欄は、建具表が1/50か1/100で、仕上表は空欄です。
仕上表と建具表を使う場面

仕上表と建具表は、工事をする人に、どこに何を使うかを伝える表です。見積もりや材料の注文、工事の指示、できあがりを確かめるときにも使います。
工事の前は表から何をどれだけ用意するかを決め、工事のあとは、できた床や取り付けた戸が表のとおりかを同じ表で確かめます。
何度も開く表なので、先に覚えておきたいのは、欄の並びと書き方です。
仕上表を読む順番

2つの表は、仕上表から先に読みます。建具表の仕上げの欄は、仕上表と同じ塗装の名前と略号で書かれるためです。
表の中では、1枚の用紙にどの表がどう並ぶかをつかんでから、1つの欄の書き方へ進みます。並びを先につかんでおくと、欄を見たときに、どの部屋のどの部位のことかが分かります。
ここで覚えることは、次の2つです。
- 仕上表の1枚を読む順
- 下地と仕上げの書き方
仕上表の1枚を読む順
見本の1枚に並ぶのは、上から外部仕上表・凡例・特記・室内仕上表・表題欄です。部屋の行を左から右へ読み、略号は凡例で、欄に書いていない決まりは特記で調べると、1つの部屋の作りが分かります。
列の並びや書く細かさは会社によって違いますが、部屋と部位ごとに下地と仕上げを読むのは同じです。会社ごとの書式を見本で並べて読み比べるのが、次の記事です。
» 仕上表の読み方
下地と仕上げの書き方
1つの欄には、「P・B t12.5下地 ビニールクロス貼」のように、下地と仕上げが続けて書かれます。P・B はプラスターボード、t は厚さを表します。
最後の「貼」は張る仕上げを表すので、この欄が表す壁は、厚さ12.5mmのプラスターボードの上にビニルクロスを張った作りです。
記号と略号、張るか塗るかを表す語の読み方と、厚さまでか品番までかという会社による書き方の違いは、次の記事で解説しています。
建具の図面を読む順番

建具の図面は、建具の位置 → 建具表 → 枠回りの順に読みます。位置で建具符号を見つけ、その符号で建具表の欄を読み、枠と壁や床の取り合い(枠回り)は詳しい図で確かめる順です。
建具の図面で覚えることは、次の3つです。
- 建具符号を建具位置図で探す
- 建具表の欄
- 枠回りの詳しい図
建具符号を建具位置図で探す
平面図に建具符号が無いときは、建具位置図(建具キープラン)で探します。国の工事の基準では、建具位置図を作る場合、平面図には建具符号を書かなくてよいとされています。
建具位置図をどの段階で作るかと、平面図の建具符号との関係は、次の記事で確かめてください。
建具表の欄
建具表に並ぶのは、建具1つずつの形状図・寸法・材質・ガラス・金物・防火戸の種類などの欄です。国の工事の基準では、材質と戸か窓かを略号で書き、WD は木製の戸、AW はアルミニウム製の窓を表します。
欄を1つずつ読み、平面図の建具と建具符号で突き合わせる方法は、次の記事で解説しています。
» 建具表の読み方
枠回りの詳しい図
上の表の「枠回り詳細」の欄は、枠と壁や床の取り合いを詳しく描いた図(枠図)で読みます。国の工事では、国の建物の設計でよく使う細部を標準にした図集があり、枠を平面と断面の2つの図で描いています。
その図集で、枠の内側の使える寸法(有効内のり)、壁の厚さの方向の寸法(見込み)、出入口の床に付くくつずりを読むのが、次の記事です。
» 枠図の読み方
仕上表と建具表を平面図と読み合わせよう

仕上表と建具表は、平面図に書ききれない部位の作りと建具の中身を、表の形でまとめた図面です。この記事で解説したことは、次の7つです。
- 仕上表は部位の作りを部屋ごとにまとめる
- 建具表は建具ごとの中身をまとめる
- 仕上表の1枚を読む順
- 下地と仕上げの書き方
- 建具符号を建具位置図で探す
- 建具表の欄
- 枠回りの詳しい図
まずは「仕上表の読み方」の記事から読み進め、手元の図面一式で、平面図の部屋と建具を表と1つずつ読み合わせてみてください。
あわせて読みたい
- 建築図面の平面図とは|水平に切った間取りの図面 — 仕上表の部屋と建具表の建具を平面図で探すための、読み方の基本
- 建築図面一式の並び|表紙・図面目録から設備図まで — 仕上表と建具表の前後に並ぶ図面の全体
- 設計の段階と図面|基本設計と実施設計で描く図面の違い — 仕上表と建具表を作る段階の違い
- 設計図書とは|図面と仕様書 — 材料や工法のうち表に書かないものを決める、仕様書との関係
- 平面図の出入口と窓の記号|開き戸・引き戸・引違い窓など — 平面図で戸や窓を表す記号
会員登録(無料)
記事やテーマのお気に入り・学習履歴・フォローが使えます。
この記事について
PERSC編集部が、建築の制作に関わる知識を実務目線で整理しています。内容は公開・更新日時点の情報にもとづきます。誤りや古い情報にお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。



