
Blenderのプリファレンス|最初に決める設定
Blender(ブレンダー)のプリファレンスは、Blenderの動き方や見た目を決める設定の画面です。この記事では、プリファレンスの開き方と、欄ごとに何を決めるかを解説します。そのうえで、使い始める前に決めておく7つの設定と、設定の保存のしかたを載せています。
この記事のBlenderの画面は、5.2.2 LTS(長く不具合の直しが続く版)のものです。
プリファレンスは「編集」→「プリファレンス…」で開く
プリファレンスは、画面の上のメニューの「編集」→「プリファレンス…」で開きます。公式マニュアルによると、キーボードのCtrl+カンマでも開けます。

プリファレンスは、別のウィンドウで開きます。左の一覧で設定のまとまり(欄)を選ぶと、右にその欄の設定が並びます。左上の検索の入力欄に語を入れると、その語の設定がある欄と見出しが目立って表示されます(公式マニュアル)。検索は、「エクステンションを入手」と「アドオン」の欄には効きません。

プリファレンスの17の欄
公式マニュアルに載っているプリファレンスの欄は17あり、そのうち15が左の一覧に出ます。「開発者ツール」と「実験的」の2つは、既定では隠れています。欄ごとに決めることは、公式マニュアルによると次のとおりです。
| 欄 | 決めること(公式マニュアル) |
|---|---|
| インターフェイス | 画面の部品の見せ方と動き方。文字とボタンの大きさ、言語など |
| ビューポート | 3Dビューポート(モデルを表示する画面)の表示。表示する情報、表示の品質、テクスチャ(面に貼る画像)の扱いなど |
| 照明 | 3Dビューポートを照らす光と画像の登録。スタジオライト(ソリッド表示で使う光。レンダー=最終の絵には写らない)、MatCap(質感を見るための画像)、HDRI(周りの景色の画像。マテリアルプレビューとレンダーの表示で使う) |
| 編集 | ツールの働き方。新しいオブジェクト(シーンに置く物)の作られ方、3Dカーソル(位置の目印)など |
| アニメーション | アニメーションに関わる画面とツールの設定 |
| エクステンションを入手 | エクステンション(アドオンやテーマなど、Blenderに足すもの)を入れて管理する |
| アドオン | Blenderの機能を広げる追加のスクリプト(Pythonで書いた命令。アドオン)を、探して入れ、有効と無効を切り替える |
| テーマ | 画面の見た目と色。画面の種類ごとに色を変えられる |
| アセットライブラリ | アセット(使い回す物や素材)を探す場所。パソコンの中のフォルダか、オンラインの置き場を指す |
| 入力 | マウスとキーボードへの反応 |
| 視点の操作 | 3Dビューポートを回す・ずらす・拡大する操作の決まり |
| キーマップ | キーボードとマウスのショートカット |
| システム | グラフィックボード(GPU)の使い方(レンダーに使う装置・画面の描き方)、メモリーの上限(元に戻す回数など)、音の設定 |
| セーブ&ロード | .blend(Blenderで保存したファイル)の保存と読み込み、ファイルを選ぶ画面の設定 |
| ファイルパス | フォントやテクスチャを選ぶときに最初に開く場所、レンダーした画像の保存先、一時ファイルの置き場所など |
| 開発者ツール | Blenderとアドオンを開発するための機能。「インターフェイス」の「開発者用オプション」をオンにすると出る |
| 実験的 | 作っている途中の機能。デイリービルド(開発中の版)でだけ使える |
この記事では、使い始める前に決めておく設定だけを詳しく解説します。
最初に決める7つの設定
使い始める前に見直しておくとよい設定は、次の7つです。すすめる設定の理由は、それぞれの項で解説します。
| 設定 | 欄 | すすめる設定 | 既定 |
|---|---|---|---|
| 言語と「新規データ」 | インターフェイス | 言語は「日本語 - Japanese」、「新規データ」はオフ | 言語は最初に起動したときに決める。「新規データ」はオン |
| テンキーを模倣 | 入力 | オフ(テンキーが無ければオン) | オフ |
| 3ボタンマウスを再現 | 入力 | オフ(ホイールを押せなければオン) | オフ |
| 選択部分を中心に回転 | 視点の操作 | オフ | オフ |
| マウス位置でズーム | 視点の操作 | オン | オフ |
| 元に戻す回数 | システム | 32より多く(例:100) | 32 |
| 自動保存 | セーブ&ロード | オン | オン |
言語と「新規データ」(インターフェイス)
「インターフェイス」の「言語」で、画面の言語を選びます。すぐ下の「翻訳」で、日本語にする所を選べます。

| 翻訳の項目 | 日本語にする所(公式マニュアル・画面) |
|---|---|
| ツールチップ | 画面の部品にマウスを重ねたときに出る説明 |
| インターフェイス | メニュー・ボタン・パネルの文字 |
| 報告 | 操作の結果などの知らせ |
| 新規データ | 新しく作ったデータ(オブジェクトやマテリアル=面の色や質感の設定など)の名前 |
「新規データ」がオンだと、新しく作った立方体の名前は「立方体」のように日本語になります。オフにすると、名前は「Cube」のように英語になります。名前の日本語は、ほかのソフトにデータを渡すときに扱えないことがあります。例えば、USDの書き出しの「Unicode有効」の説明には、日本語などの名前をそのまま書いたファイルを開くには、USD 24.03以降を使うソフトが要るとあります。そのため、「新規データ」はオフをすすめます。
テンキーを模倣・3ボタンマウスを再現(入力)
「入力」の「キーボード」に「テンキーを模倣」、「マウス」に「3ボタンマウスを再現」があります。

| 設定 | 中身(公式マニュアル) |
|---|---|
| テンキーを模倣 | オンにすると、キーボードの上の段の数字キーが、テンキー(右の数字のキー)の働きになる。テンキーの無いノートパソコン向け |
| 3ボタンマウスを再現 | オンにすると、ホイールを押しながら動かす操作(視点を回すなど)を、Alt+左クリックでできる。ホイールを押せないマウス向け。そのかわり、Alt+左クリックを使うほかの操作(複数の項目の値をまとめて変えるなど)が使えなくなる |
テンキーの無いキーボードでは「テンキーを模倣」を、ホイールを押せないマウスでは「3ボタンマウスを再現」をオンにします。
選択部分を中心に回転・マウス位置でズーム(視点の操作)
「視点の操作」の「周回とパン」に「選択部分を中心に回転」、「ズーム」に「マウス位置でズーム」があります。

| 設定 | 中身(公式マニュアル) |
|---|---|
| 選択部分を中心に回転 | オンにすると、選んだものを中心に視点が回る。何も選んでいないときは、最後に選んだものが中心になる。公式マニュアルによると、大きな物を選んでいると、その中心を軸に回るので、見たい所を中心にしにくいことがある |
| マウス位置でズーム | オンにすると、画面の中央でなく、マウスのカーソルのある所に向かってズームする。ズームを何度もするときに、視点をずらす手間が減る |
元に戻す回数(システム)
「システム」の「メモリーと制限」の「元に戻す回数」は、Ctrl+Zで元に戻せる回数です。

既定は32です。回数を増やす(例:100)と、それだけ前の状態まで戻れます。ただ、回数を増やしすぎるとメモリーを多く使い、動きが重くなることがあります。使っているパソコンに合わせて、回数を決めてください。
自動保存(セーブ&ロード)
「セーブ&ロード」の「Blendファイル」の「自動保存」がオンだと、「タイマー(分)」で決めた間隔で、作っているファイルの控えを保存します。

控えは、Blenderが落ちたときなどに作業を取り戻すのに使います。編集部で試すと、控えはWindowsの一時フォルダ(%TEMP%)にできました。控えから取り戻すには、「ファイル」→「復元」→「自動保存…」を使います。「タイマー(分)」は、保存する間隔です。既定でオンですが、オフになっていたらオンにします。
変えた設定は、Blenderを閉じるときに自動で保存される
プリファレンスの設定は、Blenderを閉じるときに自動で保存されます(公式マニュアル)。保存のしかたは、プリファレンスのウィンドウの左下の☰のメニューで変えられます。

| 項目 | 中身(公式マニュアル) |
|---|---|
| プリファレンスを自動保存 | オンのとき、閉じるときに設定を保存する。既定でオン |
| プリファレンスを保存 | 設定をすぐに保存する。自動保存がオフのときや、止まっているときに使う |
| 保存したプリファレンスに戻す | 保存していない変更を取り消し、前に保存した設定に戻す |
| 初期プリファレンスを読み込む | 変えた設定を全部取り消し、Blenderの最初の設定に戻す。そのあとは、Blenderを閉じるまで自動保存が止まる |
公式マニュアルによると、「初期プリファレンスを読み込む」のあとで自動保存が止まるのは、最初の設定で試したあとに、自分の設定を上書きしてしまわないためです。最初の設定をそのまま使いたいときは、「プリファレンスを保存」を押します。
設定は、Blenderの版(5.1・5.2など)ごとのフォルダに保存されます。Windowsでは「%USERPROFILE%\AppData\Roaming\Blender Foundation\Blender\5.2\」です。この場所は、エクスプローラーのアドレス欄に貼ると開けます。公式マニュアルは、設定をなくしたときのために、このフォルダの控えを取っておくと役に立つとしています。新しい版(5.3など)を初めて起動したときは、クイックセットアップの「以前のバージョンからプリファレンスをインポート」で、前の版の設定を写せます。
起動したときの画面は「起動ファイル」で決める
プリファレンスとは別に、起動したときの画面の状態は「起動ファイル」に保存されます。公式マニュアルによると、起動ファイルには、シーン(置いてある物)と画面の配置が入っています。起動したときと、「ファイル」→「新規」で新しいファイルを作ったときに使われます。
起動ファイルは、画面の上のメニューの「ファイル」→「デフォルト」で保存します。

| 項目 | 中身(公式マニュアル) |
|---|---|
| 起動ファイルを保存 | 今の画面の状態を、起動したときの画面にする |
| 初期設定を読み込む | 起動ファイルとプリファレンスを、Blenderの最初の状態に戻す。そのあとは、Blenderを閉じるまでプリファレンスの自動保存が止まる |
Blenderを開くと、立方体・ライト・カメラが最初から置かれています。毎回消すのが手間なときは、3つをドラッグで囲んで選び、Xキーを押して出る「削除」をクリックして消します。そのあと「起動ファイルを保存」を押すと、何も無い画面から始められます。
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