
Jw_cadの建具コマンド|建具平面・建具断面・建具立面
- Jw_cadの建具平面は、どう使う?
- 建具平面にどんな建具があるか分からない…
- 建具の断面や立面も描く方法を知りたい
2次元CADのJw_cad(ジェイダブリューキャド)で平面図を描くときは、壁を描いたあとにドアや窓を入れます。
ドアや窓のように、開け閉めして建物の内外や、部屋と部屋を仕切る物が、建具(たてぐ)です。
建具は、1枚の平面図に何か所も出てくる部品です。しかし、枠や戸の線を1本ずつ引いて描くと、窓1つでも何本もの線が要り、そのたびに手間がかかります。
この記事で解説するのは、建具平面・建具断面・建具立面の3つのコマンドで、用意された建具を選び、寸法を入れて描く手順です。コントロールバーの各欄の意味と、建具のデータの置き場も、あわせて紹介します。
画面:Jw_cad Version 10.03.6(Windows 11)建具コマンドとは

建具コマンドは、Jw_cadに用意された建具のデータを選び、寸法を入れて描くコマンドです。窓やドアの形はデータが持っているので、線を1本ずつ引く必要はありません。
建具コマンドは3つあり、描く図面で使い分けます。3つのコマンドのボタンと、使う図面は次の表のとおりです。
| コマンド | ツールバーのボタン | 使う図面 |
|---|---|---|
| 建具平面 | 建平 | 平面図(建物を水平に切って、真上から見た図) |
| 建具断面 | 建断 | 矩計図などの断面図(建物を垂直に切って、その断面を表した図) |
| 建具立面 | 建立 | 立面図(建物を外から見た形の図) |
3つとも、メニューバーの作図からも選べます。どのコマンドも、押すとファイル選択が開くので、そこで建具を選んでから寸法を入れます。
建具平面で建具を置く

ここでは、壁を描いた平面図の外壁に、建具平面で引違い窓を1つ置きます。窓は、通り芯(壁や柱の中心に引く基準の線。画像では濃いピンクの太い線)を基準にして置きます。
建具平面で建具を置く手順は、次の3つです。
- ファイル選択で建具を選ぶ
- 見込・枠幅・内法を入れる
- 基準線と置く位置を指示する
ファイル選択で建具を選ぶ
建具は、ファイル選択の縮小図から選びます。縮小図の左上の [1]〜[24] の番号が、建具の番号です。
建平を
左のツールバーの建平を押します。メニューバーの作図から建具平面を選ぶこともできます。
建具平面Aを
ファイル選択の左のツリーで、【建具平面A】建具一般平面図を押します。縮小図は16個ずつ並び、マウスのホイールを回すと続きの番号が出ます。
縮小図を
置きたい建具の縮小図をダブルクリックします。引違い窓(2枚の戸を左右に滑らせて開ける窓)の番号は [12] です。

ファイル選択が閉じ、作図ウィンドウに戻ります。
ファイル選択の上のリスト表示は薄い字になっていて、使えません。
見込・枠幅・内法を入れる
コントロールバーは、作図ウィンドウの上の、ボタンと欄が並ぶ横長の帯です。建具を選ぶと、ここに見込・枠幅・内法の3つの寸法の欄が出ます。
| 欄 | 何の寸法か | 初めの値 |
|---|---|---|
| 見込 | 建具の厚み方向、つまり壁を貫く向きの寸法 | 70 |
| 枠幅 | 建具の枠の、正面から見た幅 | 35 |
| 内法 | 建具の幅(開口の幅) | 1700 |
見込を壁の厚さと同じ値にすると、建具が壁の厚さにぴったり収まります。この記事の図面は壁の厚さが150なので、見込も150です。内法は、部屋の腰窓でよく使う幅の1690です。
見込に
コントロールバーの見込の欄をダブルクリックし、150を打ちます。Enterを押さなくても、打った値が使われます。
内法に
内法の欄も同じようにダブルクリックし、1690を打ちます。枠幅は35のままにします。

寸法は、実物の大きさ(実寸)をミリで入れてください。縮尺(1/100 など)をかけた値を入れると、建具がとても小さく描かれます。
基準線と置く位置を指示する
寸法を入れたら、建具を置く線を基準線として指示します。基準線を指示すると寸法の欄が消えるので、寸法は先に入れておいてください。
通り芯を
建具を置く壁の通り芯を左クリックします。
画面のいちばん下のステータスバーの表示が「建具位置を指示してください。(L)free (R)Read」に替わり、カーソルに建具の仮の形が付きます。

置く位置を
窓を置きたい所を指示します。通り芯の交点のような決まった点に合わせるときは右クリック((R)Read)、好きな所なら左クリック((L)free)です。
初めの設定では、建具の左の端がカーソルの位置に合います。

これで、外壁に引違い窓が描けました。壁の線は窓の幅だけ切れ、窓の線は書込レイヤ(今描いている線が入るレイヤ)に描かれます。
建具平面のコントロールバーの項目

建具平面のコントロールバーは、基準線を指示する前と後で、並ぶ項目が替わります。前は寸法の欄、後は置き方を変えるボタンとチェックです。
基準線を指示する前の項目のうち、見込・枠幅のほかは、次の表のとおりです。
| 項目 | 働き |
|---|---|
| 建具選択 | ファイル選択を開き、建具を選び直す |
| 内法 | 建具の幅。0 を入れると、クリックした2点の間が内法になる |
| 芯ずれ | 基準線から建具の中心をずらす寸法。-1 を入れると、ずらす位置をクリックで決める |
| > | 内出・外出の欄を出す。【建具平面C】平面詳細用の建具で使う |

基準線を指示したあとは、建具選択と>のほかの項目が、次の表のものに替わります。
| 項目 | 働き |
|---|---|
| 基準点変更 | 「基準点選択」が開き、建具のどこをカーソルの位置に合わせるかを選ぶ(初めは建具の左の端) |
| 芯反転 | 芯ずれを反対の側にする。芯ずれに寸法を入れていないときは薄い字で使えない |
| 内外反転 | 建具の内と外を入れ替える |
| 左右反転 | 建具の左と右を入れ替える |
内外反転と左右反転を使うのは、ドアの開く向きを決めるときです。開く向きの決め方と、柱の間の中心に置く方法は「Jw_cadの建具の配置」(準備中)で解説します。
建具断面で建具を描く

断面図に建具を描くときは、建具断面を使います。コントロールバーの欄と置き方は、建具平面と同じです。
建断を
左のツールバーの建断を押します。ファイル選択が開きます。
建具を
ツリーで【建具断面A】下枠65サッシなどを押し、描きたい建具の縮小図をダブルクリックします。コントロールバーに、見込・枠幅・内法・芯ずれの欄が出ます。
寸法を
見込・枠幅・内法の欄の意味は、建具平面と同じです。寸法を入れたら、建具を置く線を左クリックして基準線にします。
置く位置を
断面の建具を置きたい所を指示します。

これで、断面の図に建具が描けました。置いたあとも建具断面のコマンドは続くので、同じ建具を続けて置けます。
建具立面で建具を描く

立面図に建具を描くときに使うのは、建具立面です。建具平面・建具断面と違って、基準線の指示が無く、建具を選んだらすぐ置く位置を指示します。
建具立面のファイル選択では、12個の縮小図に「[2]引違2枚」のような名前が付いています。コントロールバーに見込と枠幅の欄は無く、寸法は内法の欄に入れる横と縦の2つだけです。
建立を
左のツールバーの建立を押し、ツリーで【建具立面A】を押します。縮小図の[2]引違2枚をダブルクリックします。
内法に
内法の欄には初め「1700 , 1700」が入っているので、欄を押して値を消してから「1690,1100」と打ちます。横 1690・縦 1100 の窓になります。

置く位置を
ステータスバーには、建具を選んですぐに「建具位置を指示してください」と出ています。置きたい所を、建具平面と同じく右クリックか左クリックで指示してください。
初めの設定では、窓の左下がカーソルの位置に合います。

内法の欄の右の2つのボタンでは、建具のどこをカーソルに合わせるかを切り替えられます。1つ目は横、2つ目は縦の位置の基準です。
横は、押すたびに左の内法・中心・右の内法・右の外側・左の外側の順に替わります。縦は、下の内法・中心・上の内法・上の外側・下の外側の順です。
建具のデータの置き場

ファイル選択のツリーの【建具平面A】などは、フォルダーではなく、建具のデータのファイルの名前です。エクスプローラーで C:\jww を開いても、【建具平面A】の名前のフォルダーはありません。
建具のデータは、C:\jww にある「JW_OPT」で始まるファイル(JW_OPT1.DAT など)に入っています。
そのため、自分で描いた建具のファイルを C:\jww に保存しても、建具コマンドの一覧には出ません。
自分で描いた窓やドアは、図形登録で部品として保存し、図形のコマンドで呼び出します。手順は「Jw_cadの図形登録と図形読込」(準備中)で解説します。
建具がうまく描けないとき

建具を描くときによく起きる症状は、次の2つです。
- 建具がとても小さく描かれる
- 置いたあともコマンドが終わらない
建具がとても小さく描かれる
内法に縮尺をかけた値を入れると、建具がとても小さく描かれます。1/100 の図面で、1690 のつもりで 16.9 を入れた建具は、画面では線の上の小さな塊です。

置いてしまった建具は、メニューバーの編集から戻るを選ぶと消え、切れた壁の線もつながります。内法を実寸(1690)で入れ直して、置き直してください。
置いたあともコマンドが終わらない
建具を置いても、建具のコマンドは終わらず、ステータスバーは基準線の指示に戻ります。同じ寸法の建具を、続けて置けるようにするための動きです。
建具を置き終えたら、左のツールバーで次に使うコマンドを押してください。別のコマンドに替えると、建具のコマンドが終わります。
壁の厚みに見込を合わせて、建具平面から置いてみよう

この記事で解説したことは、次の7つです。
- 建具平面は平面図、建具断面は断面図、建具立面は立面図に使う
- 建具平面は、建具を選び、見込・枠幅・内法を実寸で入れ、基準線と位置を指示して置く
- 見込を壁の厚さと同じにすると、建具が壁の厚みに収まる
- 建具断面は建具平面と同じ置き方、建具立面は基準線なしで位置だけを指示する
- 【建具平面A】などはフォルダーではない
- 自分で描いた建具は、図形登録で保存し、図形のコマンドで呼び出す
- 小さく描かれたら、縮尺をかけた値を入れていないかを見る
まずは壁の厚さを見込に入れて、外壁に引違い窓を1つ置いてみてください。
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