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Jw_cadの建具コマンド|建具平面・建具断面・建具立面

編集部 読了 約12分

  • Jw_cadの建具平面は、どう使う?
  • 建具平面にどんな建具があるか分からない…
  • 建具の断面や立面も描く方法を知りたい

2次元CADのJw_cad(ジェイダブリューキャド)で平面図を描くときは、壁を描いたあとにドアや窓を入れます。

ドアや窓のように、開け閉めして建物の内外や、部屋と部屋を仕切る物が、建具(たてぐ)です。

建具は、1枚の平面図に何か所も出てくる部品です。しかし、枠や戸の線を1本ずつ引いて描くと、窓1つでも何本もの線が要り、そのたびに手間がかかります。

この記事で解説するのは、建具平面・建具断面・建具立面の3つのコマンドで、用意された建具を選び、寸法を入れて描く手順です。コントロールバーの各欄の意味と、建具のデータの置き場も、あわせて紹介します。

画面:Jw_cad Version 10.03.6(Windows 11)

建具コマンドとは

建具平面のファイル選択
建具平面のコマンドで開くファイル選択。【建具平面A】建具一般平面図(赤い枠)を選ぶと、建具の縮小図が並ぶ

建具コマンドは、Jw_cadに用意された建具のデータを選び、寸法を入れて描くコマンドです。窓やドアの形はデータが持っているので、線を1本ずつ引く必要はありません。

建具コマンドは3つあり、描く図面で使い分けます。3つのコマンドのボタンと、使う図面は次の表のとおりです。

コマンドツールバーのボタン使う図面
建具平面建平平面図(建物を水平に切って、真上から見た図)
建具断面建断矩計図などの断面図(建物を垂直に切って、その断面を表した図)
建具立面建立立面図(建物を外から見た形の図)

3つとも、メニューバーの作図からも選べます。どのコマンドも、押すとファイル選択が開くので、そこで建具を選んでから寸法を入れます。

建具平面で建具を置く

建平のボタン
左のツールバーの建平(赤い枠)

ここでは、壁を描いた平面図の外壁に、建具平面で引違い窓を1つ置きます。窓は、通り芯(壁や柱の中心に引く基準の線。画像では濃いピンクの太い線)を基準にして置きます。

建具平面で建具を置く手順は、次の3つです。

  • ファイル選択で建具を選ぶ
  • 見込・枠幅・内法を入れる
  • 基準線と置く位置を指示する

ファイル選択で建具を選ぶ

建具は、ファイル選択の縮小図から選びます。縮小図の左上の [1]〜[24] の番号が、建具の番号です。

建平を押す

左のツールバーの建平を押します。メニューバーの作図から建具平面を選ぶこともできます。

建具平面Aを選ぶ

ファイル選択の左のツリーで、【建具平面A】建具一般平面図を押します。縮小図は16個ずつ並び、マウスのホイールを回すと続きの番号が出ます。

縮小図をダブルクリックする

置きたい建具の縮小図をダブルクリックします。引違い窓(2枚の戸を左右に滑らせて開ける窓)の番号は [12] です。

引違い窓の12
【建具平面A】の [12](赤い枠)。2枚の戸が重なった形の引違い窓

ファイル選択が閉じ、作図ウィンドウに戻ります。

ファイル選択の上のリスト表示は薄い字になっていて、使えません。

見込・枠幅・内法を入れる

コントロールバーは、作図ウィンドウの上の、ボタンと欄が並ぶ横長の帯です。建具を選ぶと、ここに見込・枠幅・内法の3つの寸法の欄が出ます。

欄何の寸法か初めの値
見込建具の厚み方向、つまり壁を貫く向きの寸法70
枠幅建具の枠の、正面から見た幅35
内法建具の幅(開口の幅)1700

見込を壁の厚さと同じ値にすると、建具が壁の厚さにぴったり収まります。この記事の図面は壁の厚さが150なので、見込も150です。内法は、部屋の腰窓でよく使う幅の1690です。

見込に150を入れる

コントロールバーの見込の欄をダブルクリックし、150を打ちます。Enterを押さなくても、打った値が使われます。

内法に1690を入れる

内法の欄も同じようにダブルクリックし、1690を打ちます。枠幅は35のままにします。

見込と内法を入れたコントロールバー
見込に150、内法に1690を入れた所(赤い枠)

寸法は、実物の大きさ(実寸)をミリで入れてください。縮尺(1/100 など)をかけた値を入れると、建具がとても小さく描かれます。

基準線と置く位置を指示する

寸法を入れたら、建具を置く線を基準線として指示します。基準線を指示すると寸法の欄が消えるので、寸法は先に入れておいてください。

通り芯を左クリックする

建具を置く壁の通り芯を左クリックします。

画面のいちばん下のステータスバーの表示が「建具位置を指示してください。(L)free (R)Read」に替わり、カーソルに建具の仮の形が付きます。

基準線を指示したあと
外壁の通り芯を基準線にした所。上の壁に、窓の仮の形が出ている

置く位置を指示する

窓を置きたい所を指示します。通り芯の交点のような決まった点に合わせるときは右クリック((R)Read)、好きな所なら左クリック((L)free)です。

初めの設定では、建具の左の端がカーソルの位置に合います。

引違い窓を置いた所
上の外壁に置いた引違い窓(赤い枠)

これで、外壁に引違い窓が描けました。壁の線は窓の幅だけ切れ、窓の線は書込レイヤ(今描いている線が入るレイヤ)に描かれます。

建具平面のコントロールバーの項目

建具を選んだ直後のコントロールバー
建具を選んだ直後の、建具平面のコントロールバー

建具平面のコントロールバーは、基準線を指示する前と後で、並ぶ項目が替わります。前は寸法の欄、後は置き方を変えるボタンとチェックです。

基準線を指示する前の項目のうち、見込・枠幅のほかは、次の表のとおりです。

項目働き
建具選択ファイル選択を開き、建具を選び直す
内法建具の幅。0 を入れると、クリックした2点の間が内法になる
芯ずれ基準線から建具の中心をずらす寸法。-1 を入れると、ずらす位置をクリックで決める
>内出・外出の欄を出す。【建具平面C】平面詳細用の建具で使う
基準線を指示したあとのコントロールバー
基準線を指示したあとのコントロールバー。芯反転は薄い字になっている

基準線を指示したあとは、建具選択と>のほかの項目が、次の表のものに替わります。

項目働き
基準点変更「基準点選択」が開き、建具のどこをカーソルの位置に合わせるかを選ぶ(初めは建具の左の端)
芯反転芯ずれを反対の側にする。芯ずれに寸法を入れていないときは薄い字で使えない
内外反転建具の内と外を入れ替える
左右反転建具の左と右を入れ替える

内外反転と左右反転を使うのは、ドアの開く向きを決めるときです。開く向きの決め方と、柱の間の中心に置く方法は「Jw_cadの建具の配置」(準備中)で解説します。

建具断面で建具を描く

建具断面のファイル選択
建具断面のファイル選択。ツリーに【建具断面A】下枠65サッシ(赤い枠)・【建具断面B】下枠35ドアー・【建具断面C】断面詳細図用が並ぶ

断面図に建具を描くときは、建具断面を使います。コントロールバーの欄と置き方は、建具平面と同じです。

建断を押す

左のツールバーの建断を押します。ファイル選択が開きます。

建具を選ぶ

ツリーで【建具断面A】下枠65サッシなどを押し、描きたい建具の縮小図をダブルクリックします。コントロールバーに、見込・枠幅・内法・芯ずれの欄が出ます。

寸法を入れて基準線を指示する

見込・枠幅・内法の欄の意味は、建具平面と同じです。寸法を入れたら、建具を置く線を左クリックして基準線にします。

置く位置を指示する

断面の建具を置きたい所を指示します。

建具断面を置いた所
横の線を基準線にして、初めの値(見込70・枠幅35・内法1700)のまま建具断面(赤い枠)を置いた所

これで、断面の図に建具が描けました。置いたあとも建具断面のコマンドは続くので、同じ建具を続けて置けます。

建具立面で建具を描く

建具立面のファイル選択
建具立面のファイル選択。【建具立面A】(赤い枠)の縮小図には、[2]引違2枚(赤い枠)のように名前が付く

立面図に建具を描くときに使うのは、建具立面です。建具平面・建具断面と違って、基準線の指示が無く、建具を選んだらすぐ置く位置を指示します。

建具立面のファイル選択では、12個の縮小図に「[2]引違2枚」のような名前が付いています。コントロールバーに見込と枠幅の欄は無く、寸法は内法の欄に入れる横と縦の2つだけです。

建立を押して建具を選ぶ

左のツールバーの建立を押し、ツリーで【建具立面A】を押します。縮小図の[2]引違2枚をダブルクリックします。

内法に横と縦を入れる

内法の欄には初め「1700 , 1700」が入っているので、欄を押して値を消してから「1690,1100」と打ちます。横 1690・縦 1100 の窓になります。

建具立面のコントロールバー
内法の欄(赤い枠)に「1690,1100」を入れたコントロールバー。「,」の前が横、後ろが縦の寸法

置く位置を指示する

ステータスバーには、建具を選んですぐに「建具位置を指示してください」と出ています。置きたい所を、建具平面と同じく右クリックか左クリックで指示してください。

初めの設定では、窓の左下がカーソルの位置に合います。

建具立面を置いた所
横 1690・縦 1100 の引違い窓の立面を、図面の空いた所に置いた例

内法の欄の右の2つのボタンでは、建具のどこをカーソルに合わせるかを切り替えられます。1つ目は横、2つ目は縦の位置の基準です。

横は、押すたびに左の内法・中心・右の内法・右の外側・左の外側の順に替わります。縦は、下の内法・中心・上の内法・上の外側・下の外側の順です。

建具のデータの置き場

建具のツリー
ファイル選択のツリーの、【建具平面A】〜【建具平面D】(赤い枠)

ファイル選択のツリーの【建具平面A】などは、フォルダーではなく、建具のデータのファイルの名前です。エクスプローラーで C:\jww を開いても、【建具平面A】の名前のフォルダーはありません。

建具のデータは、C:\jww にある「JW_OPT」で始まるファイル(JW_OPT1.DAT など)に入っています。

そのため、自分で描いた建具のファイルを C:\jww に保存しても、建具コマンドの一覧には出ません。

自分で描いた窓やドアは、図形登録で部品として保存し、図形のコマンドで呼び出します。手順は「Jw_cadの図形登録と図形読込」(準備中)で解説します。

建具がうまく描けないとき

とても小さく描かれた建具
内法に 16.9 を入れて置いた建具(赤い枠)。線の上の小さな塊にしか見えない

建具を描くときによく起きる症状は、次の2つです。

  • 建具がとても小さく描かれる
  • 置いたあともコマンドが終わらない

建具がとても小さく描かれる

内法に縮尺をかけた値を入れると、建具がとても小さく描かれます。1/100 の図面で、1690 のつもりで 16.9 を入れた建具は、画面では線の上の小さな塊です。

拡大した小さな建具
小さな塊を大きく拡大した所。見込を初めの70のまま置いた例で、内法がとても狭いので、見込70・枠幅35の枠ばかりの建具になっている

置いてしまった建具は、メニューバーの編集から戻るを選ぶと消え、切れた壁の線もつながります。内法を実寸(1690)で入れ直して、置き直してください。

置いたあともコマンドが終わらない

建具を置いても、建具のコマンドは終わらず、ステータスバーは基準線の指示に戻ります。同じ寸法の建具を、続けて置けるようにするための動きです。

建具を置き終えたら、左のツールバーで次に使うコマンドを押してください。別のコマンドに替えると、建具のコマンドが終わります。

壁の厚みに見込を合わせて、建具平面から置いてみよう

窓を置いた平面図
建具平面で、上の外壁に引違い窓を置いた平面図

この記事で解説したことは、次の7つです。

  • 建具平面は平面図、建具断面は断面図、建具立面は立面図に使う
  • 建具平面は、建具を選び、見込・枠幅・内法を実寸で入れ、基準線と位置を指示して置く
  • 見込を壁の厚さと同じにすると、建具が壁の厚みに収まる
  • 建具断面は建具平面と同じ置き方、建具立面は基準線なしで位置だけを指示する
  • 【建具平面A】などはフォルダーではない
  • 自分で描いた建具は、図形登録で保存し、図形のコマンドで呼び出す
  • 小さく描かれたら、縮尺をかけた値を入れていないかを見る

まずは壁の厚さを見込に入れて、外壁に引違い窓を1つ置いてみてください。

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