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  1. 構造が決める寸法|スパン・階高・梁せい

構造が決める寸法|スパン・階高・梁せい

編集部 読了 約4分

  • 梁せいとは何のこと?
  • スパンが長いと梁はどうなるの?
  • 柱の間隔と梁の大きさの関係を知りたい

間取りを考えるとき、柱の少ない大きな部屋をつくりたいと思うことがあります。しかし、柱の間を広げると梁が大きくなり、天井の高さにも響くことを知らないと、大きな部屋の図面で天井が低い理由が読めません。

この記事で解説するのは、スパンと梁せいの意味と、スパンが長いと変わること、階高の中の梁と天井の関係、木造の梁の大きさの確かめ方です。読むと、断面図の梁と天井を見て、柱の間隔との関係が分かります。

梁せいは梁の高さ、スパンは梁を支える柱と柱の間の距離のことです。

スパンと梁せいとは

2本の柱のあいだに梁を渡した図。柱の間の距離をスパン、梁の上下の寸法を梁せい、横の寸法を幅と示す
梁とスパン・梁せいの関係。編集部が作図

スパンは、梁などを支える点と点のあいだの距離です。建物では、梁を支える柱と柱の間の距離にあたります。

本来は支える部材の内側どうしの寸法で、中心から中心の距離を指す使い方もある言葉です。この記事の図では、柱の中心から中心の距離で示しました。

梁せいは、梁の高さ(上下の寸法)のことで、「梁成」とも書きます。図面の書き方は、「105×240」のように梁の幅とせいを並べる形です。

どちらが先かは図面で違うことがあるので、図面の凡例や部材リストで確かめます。

スパンが長いと変わること

短いスパンと長いスパンの梁を並べた図。長いスパンでは梁せいが大きくなり、梁の下端が下がる
スパンと梁せいの関係を表した例。寸法の比は表していない。編集部が作図

柱の間を広げてスパンを長くすると、変わることは次の3つです。

  • 梁せいが大きくなる
  • 天井の高さに影響する
  • 鉄骨造や SRC 造を使う

梁せいが大きくなる

スパンが長いほど、梁せいは大きくなります。

天井の高さに影響する

梁せいが大きくなると、そのぶん梁の下の端が下がります。天井を梁より下に張る部屋で影響を受けるのは、天井の高さと、天井の上の空間(天井ふところ)の配管の場所です。

鉄骨造や SRC 造を使う

大きなスパンには、鉄骨造や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC 造)を使うことがあります。

階高の中の梁と天井

見本の家の1階と2階の境を大きくした断面図。階高2,900のうち、天井高2,400と、その上の500に天井ふところと梁と2階の床が入る
見本の家(木造2階建て)の1階の天井と2階の床の部分。値は例。編集部が作図

階高は、ある階の床からすぐ上の階の床までの高さで、その中に天井高と、天井ふところ・梁・上の階の床が入ります。

見本の家は、編集部が作図した木造2階建ての住宅の例です。1階の階高 2,900 から天井高 2,400 を引いた 500 に、2階の床と、それを支える梁と、天井ふところが入ります。

天井を梁より下に張るなら、梁せいを大きくしたときに同じ天井高を保つには階高を上げ、階高を変えなければ天井を下げることになります。

木造の梁の大きさの確かめ方

木造住宅の2階の床の梁の配置を上から見た図。柱の間910の倍数ごとに梁を渡し、梁ごとにスパンと幅×せいを書く
木造住宅の梁の配置と、梁ごとの寸法の書き方の例。値は例。編集部が作図

木造住宅の梁の大きさを確かめる方法の一つが、スパン表です。たとえば岩手県には、県産のカラマツを使う、2階建てまで・延べ 500m² 以下の住宅のためのスパン表があります。

この表は、梁などの横の材(横架材)が強さとたわみの条件を満たすかを、簡易に確かめるための表です。

この表の梁せいは 105mm 以上で、JAS(日本農林規格)の製品の寸法に合わせ、おおむね 30mm 刻みです。

組み立て途中の木造の骨組みの中で、若い設計者が頭の上の太い梁を指さして見上げている場面
骨組みの梁を見上げて確かめる場面のイメージ

梁の大きさを書いた公開の木造住宅の設計図4件では、梁の幅は 105mm か 120mm、梁せいは 120〜500mm でした。同じ家の中でも、梁ごとに梁せいが違います。

スパンを見たら梁せいと天井の関係を考えよう

この記事のまとめの表。スパンと梁せいの意味、スパンが長いと変わる3つのこと、階高の中の梁、スパン表
この記事のまとめ。編集部が作成

スパンは柱と柱の間の距離、梁せいは梁の高さです。スパンが長いときに変わるのは、次の3つです。

  • 梁せいが大きくなる
  • 天井の高さに影響する
  • 鉄骨造や SRC 造を使う

梁は、階高から天井高を引いた残りに、上の階の床と一緒に入ります。木造住宅の梁の大きさは、スパン表で確かめる方法があります。

断面図を開いたら、梁の下の端と天井の高さを見比べてみてください。

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