構造が決める寸法|スパン・階高・梁せい
- 梁せいとは何のこと?
- スパンが長いと梁はどうなるの?
- 柱の間隔と梁の大きさの関係を知りたい
間取りを考えるとき、柱の少ない大きな部屋をつくりたいと思うことがあります。しかし、柱の間を広げると梁が大きくなり、天井の高さにも響くことを知らないと、大きな部屋の図面で天井が低い理由が読めません。
この記事で解説するのは、スパンと梁せいの意味と、スパンが長いと変わること、階高の中の梁と天井の関係、木造の梁の大きさの確かめ方です。読むと、断面図の梁と天井を見て、柱の間隔との関係が分かります。
梁せいは梁の高さ、スパンは梁を支える柱と柱の間の距離のことです。
スパンと梁せいとは

スパンは、梁などを支える点と点のあいだの距離です。建物では、梁を支える柱と柱の間の距離にあたります。
本来は支える部材の内側どうしの寸法で、中心から中心の距離を指す使い方もある言葉です。この記事の図では、柱の中心から中心の距離で示しました。
梁せいは、梁の高さ(上下の寸法)のことで、「梁成」とも書きます。図面の書き方は、「105×240」のように梁の幅とせいを並べる形です。
どちらが先かは図面で違うことがあるので、図面の凡例や部材リストで確かめます。
スパンが長いと変わること

柱の間を広げてスパンを長くすると、変わることは次の3つです。
- 梁せいが大きくなる
- 天井の高さに影響する
- 鉄骨造や SRC 造を使う
梁せいが大きくなる
スパンが長いほど、梁せいは大きくなります。
天井の高さに影響する
梁せいが大きくなると、そのぶん梁の下の端が下がります。天井を梁より下に張る部屋で影響を受けるのは、天井の高さと、天井の上の空間(天井ふところ)の配管の場所です。
鉄骨造や SRC 造を使う
大きなスパンには、鉄骨造や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC 造)を使うことがあります。
階高の中の梁と天井

階高は、ある階の床からすぐ上の階の床までの高さで、その中に天井高と、天井ふところ・梁・上の階の床が入ります。
見本の家は、編集部が作図した木造2階建ての住宅の例です。1階の階高 2,900 から天井高 2,400 を引いた 500 に、2階の床と、それを支える梁と、天井ふところが入ります。
天井を梁より下に張るなら、梁せいを大きくしたときに同じ天井高を保つには階高を上げ、階高を変えなければ天井を下げることになります。
木造の梁の大きさの確かめ方

木造住宅の梁の大きさを確かめる方法の一つが、スパン表です。たとえば岩手県には、県産のカラマツを使う、2階建てまで・延べ 500m² 以下の住宅のためのスパン表があります。
この表は、梁などの横の材(横架材)が強さとたわみの条件を満たすかを、簡易に確かめるための表です。
この表の梁せいは 105mm 以上で、JAS(日本農林規格)の製品の寸法に合わせ、おおむね 30mm 刻みです。

梁の大きさを書いた公開の木造住宅の設計図4件では、梁の幅は 105mm か 120mm、梁せいは 120〜500mm でした。同じ家の中でも、梁ごとに梁せいが違います。
スパンを見たら梁せいと天井の関係を考えよう

スパンは柱と柱の間の距離、梁せいは梁の高さです。スパンが長いときに変わるのは、次の3つです。
- 梁せいが大きくなる
- 天井の高さに影響する
- 鉄骨造や SRC 造を使う
梁は、階高から天井高を引いた残りに、上の階の床と一緒に入ります。木造住宅の梁の大きさは、スパン表で確かめる方法があります。
断面図を開いたら、梁の下の端と天井の高さを見比べてみてください。
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