
通り芯の読み方|柱列記号と通り芯の間の寸法
*2026年9月29日に確認した内容です。国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」「建築工事設計図書作成基準の資料」(どちらも令和2年改定)によります。X1・Y1 などの符号の説明は、株式会社東和コーポレーションの記事「建物建設の基準となる線① ~通り芯~」(2022年7月28日)によります。
平面図(各階を水平に切って上から見た図)には、柱の位置に合わせた細い線が、縦と横に何本も引かれています。これが通り芯で、図面の中の位置を決める基準の線です。この記事では、通り芯とは何か、通り芯に付ける記号(柱列記号)の読み方、通り芯と通り芯の間の寸法を、国土交通省の図面の基準をもとに載せています。
通り芯は、柱の中心に引く基準の線
国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」は、国の建物の図面の書き方を定めた基準です。この基準の3.5(6)は、図面の位置の基準にする線(基準線)を、基準にする階(基準階)の柱の中心(柱心)とし、一点鎖線(長い線と点を交互に並べた線)で描くとしています。
この基準線を、通り芯と呼びます。基準の資料(国土交通省が基準とあわせて出している資料)は「通り心」と書いています。建設会社の東和コーポレーションは、通り芯を、建物の図面をかくときに水平(平面)方向の基準となる線、と説明しています。
柱列記号は、図の左下から付ける
基準の3.5(7)は、通り芯に付ける記号(柱列記号)を、図の左下の角を原点として付けるとしています。基準の図では、図の下に並ぶ①②③④が縦の通り芯の記号、図の左に並ぶⒶⒷⒸが横の通り芯の記号で、どちらも左下から順に付いています。

柱の位置は、2本の通り芯の交わる点で言い表せます。基準の図の左下の柱は、①の通り芯とⒶの通り芯が交わる位置にあります。
通り芯と通り芯の間の寸法
基準の資料は、平面図に書く事項(記載事項)の1つを「基準線:通り心及び相互間寸法」としています(資料2 の(8))。相互間寸法は、通り芯と通り芯の間の寸法のことです。通り芯は柱の中心に引くので、この寸法は、柱の中心から柱の中心までの寸法(芯々寸法)です。

芯々寸法と、部屋の実際の幅(内法寸法)の違いは、「芯々寸法と内法寸法の違い|図面の寸法と部屋の実際の幅」の記事で解説します(準備中)。
X1・Y1 のような符号も使われる
東和コーポレーションは、通り芯には便宜上、記号や番号が付けられているとして、「X1通り・X2通り、Y1通り・Y2通り」「A通り・B通り」「1通り・2通り」の例を挙げています。
X と Y は、平面の中で直角に交わる2つの向きを表す記号です。
国土交通省の基準の資料では、骨組みの配置を上から見た図(基礎伏図・各階床伏図)の記載事項に「方向:X方向及びY方向」の行があり、向きを X と Y で書いています(資料2 の(21)(22))。X1・Y1 のような通り芯の符号の決まりは、国土交通省の基準と資料にはありません。
通り芯を手がかりに、図面どうしの位置を合わせる
基準の資料は、平面図と、基礎伏図・各階床伏図に、「基準線」と「柱列記号」の行を置いています(資料2 の(8)(21)(22))。断面図(建物を縦に切った図)の基準線は「平面図による」としています(資料2 の(10))。これらの図面には同じ通り芯と柱列記号が書かれるので、別々の図面に描かれたものの位置を、通り芯の記号で照らし合わせて読めます。
まとめ
通り芯は、基準にする階の柱の中心に引く一点鎖線の基準線で、国の建物の図面では図の左下から柱列記号を付けます。平面図には、通り芯と通り芯の間の寸法(芯々寸法)を書きます。柱列記号は、①②・ⒶⒷ のほか、X1・Y1 などと書く図面もあります。
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