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  1. リフォームと確認申請|2025年4月からの大規模の修繕・模様替え

リフォームと確認申請|2025年4月からの大規模の修繕・模様替え

編集部 読了 約7分

  • リフォームでも、確認申請って要るの?
  • 大規模の修繕と大規模の模様替えは、何が違うの?
  • 確認申請が要るとき、どんな図面をつくるのかを知りたい

2025年4月の建築基準法の改正で、それ以降に工事に着手する、2階建ての木造戸建てなどの大規模なリフォームに、確認申請が要るようになりました。

大規模なリフォームは、国土交通省が大規模の修繕と大規模の模様替えをまとめて呼ぶ言葉です。

しかし、リフォームならどれでも要るわけではありません。要るかどうかは、建物の種類と、どの部分をどこまで直すかで決まるものです。

この記事では、大規模の修繕と大規模の模様替えの意味、確認申請が要るリフォームの見分け方、要るときにつくる図面を解説します。法令と国の資料の内容は、2026年10月時点のものです。

大規模の修繕と大規模の模様替とは

木造の家の骨組みの図解。壁・柱・床・梁・屋根・階段が分かるように描かれている
建物の主要構造部(壁・柱・床・梁・屋根・階段)のイメージ

大規模の修繕と大規模の模様替は、建物の主要構造部の1種類以上について、その半分を超えて行う修繕と模様替です。どちらも建築基準法の言葉で、法令では「模様替」と書きます。

主要構造部は、壁・柱・床・梁・屋根・階段のことです。構造の上で大事でない間仕切壁や、間柱、付け柱、最下階の床、小梁、ひさし、屋外階段などは含みません。

修繕は、傷んだ所を、おおむね同じ位置・材料・形で元に戻すことです。模様替は、構造・規模・機能を変えない範囲で造り替えて、性能を上げることを言います。

「半分を超える」かどうかは、主要構造部ごとに、次の表の数え方で見ます。部位をまたいで足すのではなく、壁なら壁だけで見る数え方です。

主要構造部何に占める割合で見るか
壁総面積
柱・梁総本数
床・屋根総水平投影面積(真上から見た面積の合計)
階段その階ごとの階段の総数

2025年4月から確認申請が要る建物

役所の建築の窓口で、若い設計者が図面の束を持ち、担当者の説明を聞いている場面
役所の窓口で、リフォームの確認申請について相談する場面のイメージ

確認申請が要るのは、2階以上の建物や、延べ面積が200㎡を超える建物などで、大規模の修繕・模様替をするときです。工事に着手する前に確認を受けなければならない、と建築基準法で決まっています。

2025年4月の改正で、木造の2階建てと、延べ面積200㎡を超える木造の平家も、この確認申請が要る区分(新2号建築物)に入りました。

改正の前は、これらの多くが4号建築物という区分で、大規模なリフォームに確認申請は要りませんでした。

一方、木造の平家で延べ面積200㎡以下の建物は、改正のあとも、大規模なリフォームに確認申請は要らないままです。

4号建築物などには、建築士が設計すれば、確認のときに構造の審査を省ける仕組みもありました。この仕組みが4号特例で、2025年4月の改正は、4号特例の縮小と呼ばれています。

確認申請が要るリフォームと要らないリフォーム

木造2階建ての家の前で、若い設計者が屋根と外壁を見上げながら、手もとの図面に印を付けている場面
直す部分と範囲を、家の外から確かめる場面のイメージ

2階建ての木造戸建てなどで確認申請が要るかは、直す部位と、どこまで直すかで分かれます。国土交通省の見分け方の流れは、次の順です。

  1. 水回りだけのリフォームか、手すり・スロープの設置か(それなら要らない)
  2. 主要構造部を改修するか(しないなら要らない)
  3. 改修する所が、その部位の半分を超えるか(超えれば要る)

部位ごとに、確認申請が要る改修と要らない改修の例を、次の表にまとめました。

部位確認申請が要る改修の例確認申請が要らない改修の例
屋根垂木にまで及ぶ改修で、総水平投影面積の半分を超えるもの屋根ふき材だけの改修。既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせるカバー工法
壁壁を構成する主要な材にまで及ぶ改修で、総面積の半分を超えるもの外壁の外装材だけの改修(外壁の全部を改修する場合を除く)。外壁の内側からの断熱改修。既存の外壁にかぶせる工法
床(最下階を除く)根太にまで及ぶ改修で、総水平投影面積の半分を超えるもの仕上げ材だけの改修。既存の床に新しい仕上げ材をかぶせる改修
階段半分を超える階段の架け替え各階の1つ1つの階段で、半分に至らない段数などの改修。既存の階段にかぶせる改修
柱・梁総本数の半分を超える交換半分を超えない本数の交換

構造の上で大事でない間仕切壁だけを直す工事も、確認申請は要りません。

確認申請が要らない工事でも、リフォームのあとの建物は、建築基準法に合っていなければなりません。判断がつかないときの相談先として国土交通省が挙げるのは、役所(特定行政庁)です。

確認申請が要るときにつくる図面

設計事務所の机で、若い設計者が住宅全体の平面図・立面図・断面図を並べて確かめている場面
確認申請に出す、住宅全体の図面を確かめる場面のイメージ

木造戸建てで確認申請が要るときは、リフォームする部分だけでなく、住宅全体を図面にします。建ぺい率や容積率、構造などが法に合っていることを、役所や指定確認検査機関に確かめてもらうためです。

確認申請書に付ける図書には、たとえば次のものがあります。

  • 付近見取図・配置図
  • 平面図・立面図・断面図
  • 仕上表
  • 構造図・構造計算書
  • 給排水衛生設備図・電気設備図

延べ面積が100㎡を超える建物の大規模なリフォームでは、建築士が設計と工事監理をします。工事に着手できるのは、確認済証(確認を受けたことを示す書類)を受け取ってからです。

今の法に合っていない所があれば、そこを合わせる工事が別に要る場合もある、というのが国の案内です。現況の調査、図面づくり、審査の手間と費用もかかる点に、注意が要ります。

既存の部分の現況調査

古い住宅の和室で、建築士が押入れの天井の点検口を懐中電灯で照らし、柱の太さを測っている場面
既存の部分が建築基準法に合っているかを調べる、現況調査の場面のイメージ

確認申請では、既存の部分が建築基準法に合っているかも調べます。調べ方の手順をまとめたのが、国土交通省のガイドラインです。

現況調査をするのは、建築士か指定確認検査機関です。調べた結果は報告書にまとめ、確認申請の図書に使います。

現況調査では、建てたときの図面があれば図面と現地を照らし合わせ、図面がなければ現地で実測・調査して現況の図面をつくります。

建てたときは法に合っていても、あとの法の改正で今の規定に合わなくなった状態が、既存不適格です。既存不適格は違反ではありません。

既存不適格の建物で、増築や大規模の修繕・模様替の確認申請をするときは、既存不適格調書を出します。調書に付けるのは、現況の調査書と、既存の建物の平面図・配置図などです。

工事の前に確認申請が要るリフォームかを確かめよう

木造2階建ての家の前で、若い設計者が屋根と外壁を見上げながら、手もとの図面に印を付けている場面
直す部分と範囲を、家の外から確かめる場面のイメージ

2025年4月以降に工事に着手する、2階建ての木造戸建てなどの大規模なリフォームは、確認申請の対象です。この記事では、次の4つを解説しました。

  • 2025年4月から確認申請が要る建物
  • 確認申請が要るリフォームと要らないリフォーム
  • 確認申請が要るときにつくる図面
  • 既存の部分の現況調査

担当するリフォームがあれば、直す部位と範囲を、この記事の表と照らし合わせてみてください。

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