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  1. 電灯・コンセント設備図の読み方|記号と回路の対応

電灯・コンセント設備図の読み方|記号と回路の対応

編集部 読了 約6分

  • 電気の平面図の線や数字が何を表すのか分からない
  • どのスイッチでどの照明が点くのかを知りたい
  • 配線の線に付いた短い斜線の意味は?

電灯・コンセント設備図を開くと、照明やコンセントの記号のあいだに線が引かれ、そばに丸で囲んだ数字や小さなカタカナがあります。線の途中の短い斜線も含めて、初めて見ると何を表すのか見分けがつきません。

しかし、線と数字と文字には、それぞれ決まった役目があります。この記事では、住宅の台所と廊下の見本で、回路番号と矢印、スイッチと照明を結ぶカタカナ、線の種類と斜線の3つの読み方を解説します。

目指すのは、1つの照明がどのスイッチで点き、分電盤のどの回路につながるかを、図からたどれるようになることです。

電灯・コンセント設備図とは

住宅の台所と廊下の電灯・コンセント設備図の見本と、記号の一覧
住宅の台所と廊下の電灯・コンセント設備図の見本。右は見本で使った記号の一覧。見本では、照明とスイッチのあいだの線にだけ、斜線と太さを書いた。公開されている住宅の設計図の形をもとに編集部が作成。値は例

電灯・コンセント設備図は、照明・スイッチ・コンセントの位置と、それらをつなぐ配線を、平面図の上に書いた図面です。上の図で、住宅の台所と廊下の見本を示しました。

照明とコンセントの設備をまとめた呼び名が、電灯設備です。「電灯」とあっても、コンセントも入ります。

図面の名前は「電灯設備 平面図」「電灯コンセント設備 平面図」のように、図面一式ごとに違います。編集部が図面の一覧を数えた8件では、6件が照明とコンセントを別の図面に分け、2件が1枚にまとめていました。

この記事の見本は、1枚にまとめた形です。図には記号と線のほか、回路番号と矢印、スイッチと照明のカタカナ、線の斜線が書かれています。

記号の形は、図の右の一覧で確かめながら読めます。

回路番号と分電盤へ向かう矢印

見本の回路①の線と回路番号を色で強調した図
回路①の線と番号を黄色で示した。照明からスイッチへの線も回路①に入る。黄色の線の端の上向きの矢印が、分電盤へ向かう印。台所と廊下の照明が、どちらも回路①につながっている。値は例

照明やコンセントのそばの丸で囲んだ数字は、回路番号です。同じ分電盤の中で番号が同じ器具は、分電盤の同じブレーカーにつながっています。

分電盤は、建物に入った電気を部屋や機器ごとの回路に分ける箱です。回路は、分電盤の分岐ブレーカー(回路ごとのブレーカー)1つから先の電気の通り道で、1つの回路に照明やコンセントがいくつかつながります。

見本では、台所と廊下の照明が①、台所のコンセントが②の回路です。ブレーカーは、電気が流れすぎたときなどに自動で電気を切る装置を指します。

回路番号は、分電盤結線図(分電盤の中で電気がどの回路に分かれるかを書いた図)の同じ番号の回路と対応します。国の工事の基準での呼び名は、分電盤単線接続図です。

編集部が平面図を目で見た5件(住宅2件・公共の建物3件)は、どれも器具のそばに回路番号を書いていました。線の端の矢印は、その回路の線が分電盤へ向かう印で、5件のうち4件が書いていました。

スイッチと照明を結ぶカタカナ

見本のスイッチと照明のそばのカタカナ、イとハを色で囲んだ図
スイッチと照明のそばのカタカナを黄色で囲んだ。値は例

回路番号で分かるのは、分電盤のどのブレーカーにつながるかです。どのスイッチで点くかは、スイッチと照明のそばに同じカタカナを書いて結ぶ書き方があります。

5件のうち住宅の図面2件は、どちらもこの書き方でした。電気工事士の試験で使う単線図(電線を1本の線にまとめて書いた図)も、スイッチと器具を同じ文字(イ・ロ・ハ)で結びます。

公共の建物の図面3件は、スイッチを「R1」「R16」のような記号で書くリモコンスイッチで、カタカナでは結んでいませんでした。そうした記号の意味は、図面の凡例で引きます。

見本では、台所の照明とスイッチに「イ」、廊下の照明とスイッチに「ハ」が書かれています。台所と廊下の照明は、回路は同じ①でも、点けるスイッチは別々です。

配線の線の種類と斜線

国土交通省の公共建築設備工事標準図の配管配線の記号。天井隠ぺい配線・床隠ぺい配線・露出配線と、斜線の付いた線
標準図の配管配線の記号。上の3行が線の種類、「1.6(E19)」などの行が斜線で本数を表す線。「F3」などの行は、ケーブルの種類を書く例。出典:国土交通省「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)令和7年版」p3 の表を切り出して編集部が作成

配線の線は、線の種類で配線の場所を、斜線の数で電線の本数を表します。国の工事の標準図では、線の種類を次の3つに分けています。

線の種類意味
実線天井隠ぺい配線(天井裏などに隠す配線)
長い線と短い線をくり返す破線床隠ぺい配線(床に隠す配線)
短い破線露出配線(見える所に出す配線)

線に引いた短い斜線の数は、電線の本数です。標準図で「1.6(E19)」と書かれ、斜線が2本引かれた線は、太さ1.6の電線2本が E19 という電線管に入っていることを表します。

標準図は、この太さと本数を「一例を示す」としています。値は図面ごとに書かれるので、実物の図面の数字を読みましょう。

県営住宅の住戸の平面図も、線に斜線を引き、「2.0」のように電線の太さを書いていました。

見本の台所を読む

見本の台所に、読む順の番号1から4を付けた図
見本の台所を読む順。1が照明、2が照明とスイッチのあいだの線、3がスイッチ、4がコンセント。値は例

ここまでの読み方を使って、見本の台所を照明から順に読んでみましょう。

  1. 照明:白い丸に「イ」と①。天井の照明で、回路①につながる
  2. 線:照明とスイッチのあいだは実線で、天井裏に隠す配線。斜線2本と「1.6」で、太さ1.6の電線が2本
  3. スイッチ:小さな黒い丸に「イ」。同じイなので、台所の照明を点けるスイッチ
  4. コンセント(2つ):どちらも「2E」と②。差し込み口2つの接地極付き(アース付き)コンセントで、回路②につながる

台所の照明はイのスイッチで点き、廊下の照明と共通の回路①のブレーカーから電気を受けます。コンセントは回路②で、照明とは別のブレーカーにつながっています。

線と番号を指でたどってみよう

図に書いてあるものと、読めることの表
電灯・コンセント設備図に書いてあるものと、そこから読めること

電灯・コンセント設備図は、照明・スイッチ・コンセントの位置と配線を平面図に書いた図面です。この記事で読んだのは、次の3つです。

  • 回路番号と矢印:同じ番号の器具は、分電盤の同じブレーカーにつながる
  • カタカナ:同じ文字のスイッチで、その照明を点ける(住宅の図面)
  • 線の種類と、斜線と数字:配線の場所と、電線の本数と太さ

記号の形は「電気設備の図記号|照明・コンセント・スイッチ」(準備中)の記事で解説します。回路の容量や電圧は、「分電盤と回路の読み方|分電盤単線接続図」(準備中)の記事で分電盤結線図から読みます。

電灯・コンセント設備図を開いたら、1つの照明から線と番号を指でたどり、スイッチと回路を確かめてみてください。

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この記事について

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