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  1. 分電盤と回路の読み方|分電盤単線接続図

分電盤と回路の読み方|分電盤単線接続図

編集部 読了 約6分

  • 分電盤結線図の線と数字が何を表すのか分からない
  • 「ELB」「20A」「100V」は何?
  • 回路ごとの行の読み方を知りたい

分電盤結線図を開くと、上から下りる太い線と、そこから横に分かれる線、番号の並んだ表があります。「ELB」「1φ3W」のような文字もあり、どこから読めばよいのか迷う図です。

しかし、読む所は、図のいちばん上にある電気方式と主幹、その下の回路ごとの行の2つです。この記事では、住宅の見本を使ってこの2つの読み方を解説し、表の形と枝の図の形の2つの書き方も扱います。

読み終えると、1つの行から、その回路が何の回路で、何Aのブレーカーで、100Vか200Vかが分かります。

分電盤結線図とは

分電盤結線図の見本。上に電気方式と主幹、下に回路ごとの行
分電盤結線図の見本(表の形)。左の縦の線から横に分かれる線の上の □ が、回路ごとの分岐ブレーカー。公開されている設計図の欄をもとに編集部が作成。値は例

分電盤結線図は、分電盤の中で、電気がどの回路に分かれるかを書いた図です。平面図が器具の場所を書く図なのに対して、分電盤結線図は電気のつながりを書く図で、2つは回路番号で結びます。

分電盤は、建物に入った電気を、部屋や機器ごとの回路に分ける箱です。図の縦の太い線は主幹から下りる電気の通り道で、そこから横に分かれる線が1本ずつの回路を表します。

ブレーカー(遮断器)は、電気が流れすぎたときなどに自動で電気を切る装置です。分電盤には、入口の主幹ブレーカーと、横の線の上の □ で表す回路ごとの分岐ブレーカーが入っています。

住宅の分電盤の実物の例。扉を開けた中に、主幹ブレーカーと分岐ブレーカーが並ぶ
住宅の分電盤の実物の例。分電盤結線図の主幹と分岐ブレーカーが、実物ではこう並ぶ

回路は、分岐ブレーカー1つから先の電気の通り道です。1つの回路に、照明やコンセントがいくつかつながります。

国が発注する建物の工事の基準での呼び名は「分電盤単線接続図」ですが、編集部が題を数えた公開の設計図8件のうち、5件は「分電盤結線図」でした。

この図は図面の中だけでなく、国の工事では実物の分電盤の扉の裏にも図面ホルダに入れて置かれます。

いちばん上の電気方式と主幹から読む

見本の分電盤結線図の、上の電気方式と主幹を赤で囲んだ図
上の電気方式(1φ3W 200/100V)と、主幹(ELB 60A)を赤で囲んだ。値は例

分電盤結線図で最初に見るのは、いちばん上の電気方式と主幹です。ここに、分電盤に入ってくる電気の送り方と、入口のブレーカーが書かれています。

見本の「1φ3W」は単相3線式を表す略号で、「200/100V」はこの送り方で使える電圧です。

単相3線式は3本の電線で100Vと200Vの両方を使える送り方で、いまの住宅のほとんどがこの送り方を使っています。

主幹ブレーカーは、分電盤の電気の入口にあって、盤全体の電気を入り切りするブレーカーです。図面の欄では「主開閉器」と書くこともあります。

見本の「ELB 60A」は、主幹が漏電遮断器で、容量が60Aであることを表します。国の標準図での漏電遮断器の略号は、ELCB です。

編集部が中身を確かめた分電盤の図5件のうち、住宅の1件は主幹が漏電遮断器でした。

電気方式を書いていたのは3件で、書いていない図面では主幹から読み始めます。

回路ごとの行を読む

見本の分電盤結線図の3の行を黄色で強調した図
3の行を黄色で示した。左から回路番号・回路の名前・容量・電圧。値は例

主幹の下には、回路ごとの行が並びます。1つの行に書かれているのは、回路番号・回路の名前・ブレーカーの容量・100Vか200Vかです。

欄書いてあること
回路番号回路ごとの番号
回路の名前その回路が受け持つ所や機器。図面では「負荷名称」「回路名称」とも書く
容量ブレーカーが何アンペア(A)まで流せるか
電圧100V か 200V か

平面図では、照明やコンセントの記号のそばに、その器具がつながる回路の番号を書きます。平面図の台所のコンセントのそばに回路番号3があれば、見本の3の行の回路につながっています。

見本の3の行なら、台所のコンセントの回路で、ブレーカーの容量は20A、電圧は100Vです。容量は多くが20Aで、見本では5のIHクッキングヒーターだけが30Aです。

中身を確かめた5件は、どれも回路番号・回路の名前・容量・100Vか200Vかと、予備の回路を書いていました。

予備は「予備」「予備スペース」と書かれ、100Vか200Vかは欄のほか、200Vとだけ添える図面もありました。

住宅の200Vの回路

見本の分電盤結線図の、200Vの4と5の行を黄色で強調した図
200Vの回路(4 エアコン・5 IHクッキングヒーター)を黄色で示した。値は例

三相3線式(3φ3W)は3本の電線で200Vを送る送り方で、主な使い道はモーターを動かすことです。この三相の電気で動く機械の設備を、動力と呼びます。

行の電圧の欄には、100Vのほかに200Vと書かれた行があります。200Vと書いてあると、店舗や事務所の図面に出てくる動力の回路と思うかもしれません。

しかし、単相3線式の盤に出てくる200Vの回路は、単相3線式で送る200Vで、動力の回路ではありません。見本では、4のエアコンと5のIHクッキングヒーターが200Vです。

分電盤結線図の2つの書き方

見本の回路を、縦の線から左右に枝を出す形で書き直した分電盤結線図
最初の見本の回路を、枝の図の形で書き直した。値は例

ここまでの見本は、行が回路になる表の形でした。分電盤結線図の書き方は、表の形と枝の図の形の2つです。

表の形は、縦の線を左に置き、右の表の1行が1つの回路になります。

この記事で枝の図の形と呼ぶのは、線から回路ごとに枝を出し、枝ごとに回路番号・回路の名前・容量・電圧を書く形です。枝の向きや、欄を枡目にするかどうかは図面で違います。

中身を確かめた5件では、表の形が3件、枝の図の形が2件で、住宅の1件は枝の図の形でした。どちらの形でも、上の電気方式と主幹から読み、回路ごとに4つを読みます。

1つの行を文に言い直してみよう

分電盤結線図の3の行を、文に言い直した図
1つの行を、文に言い直した例。値は例

分電盤結線図は、分電盤の中で電気がどの回路に分かれるかを書いた図です。この記事で読んだのは、次の4つです。

  • 電気方式と主幹:1φ3W 200/100V は単相3線式。主幹は盤全体の電気を入り切りするブレーカー
  • 回路ごとの行:回路番号・回路の名前・容量・電圧と、予備
  • 住宅の200Vの回路:単相3線式で送る200Vで、動力ではない
  • 2つの書き方:表の形と枝の図の形。読み方は同じ

回路番号から平面図へ戻る読み方は「電灯・コンセント設備図の読み方|記号と回路の対応」(準備中)で、店舗や事務所の動力の盤は「動力設備図の読み方|三相動力」(準備中)で解説します。

見本の3の行なら、「3番の回路は台所のコンセントで、20Aのブレーカー、100V」です。分電盤結線図を開いたら、1つの行をこの形で文に言い直してみてください。

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