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  1. 電気設備の図記号|照明・コンセント・スイッチ

電気設備の図記号|照明・コンセント・スイッチ

編集部 読了 約8分

  • 電気図面の記号の読み方が分からない
  • コンセントの記号の横の「2E」「EET」は何?
  • 照明・スイッチ・分電盤の記号を見分けたい

電気設備図の平面図には、白い丸、小さな黒い丸、半分を塗った丸が並び、横に「3」「E」「WP」のような小さな文字が添えられています。初めて見ると、どれが照明でどれがスイッチなのかも分かりにくい図です。

しかし、記号の形と横の文字には決まりがあります。この記事で解説するのは、照明・スイッチ・コンセント・分電盤の図記号と、記号に添える文字(傍記)の意味です。

見本には、国の工事の標準図と住宅の凡例を使います。

記号の形が器具の種類を、横の傍記が細かい違いを表すというのが、読み方の基本です。

電気設備の図記号とは

国土交通省の公共建築設備工事標準図の図示記号の頭。図示記号は、次によるほか JIS C 0303 によると書かれている
標準図の図示記号の最初のページの上の部分。出典:国土交通省「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)令和7年版」p3 を切り出して編集部が作成

電気設備の図記号は、照明・スイッチ・コンセント・分電盤などを、図面の上で表すための決まった形です。電気設備図の配線図では、この記号を平面図の上に書き込み、器具の位置を表します。

記号の決まりを定めているのは、日本産業規格の JIS C 0303「構内電気設備の配線用図記号」です。

国の工事では国土交通省の「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)」の記号を使い、標準図の表に無い記号は JIS C 0303 によるとしています。

記号の横に添える小さな文字や数字は、傍記といいます。たとえばコンセントの記号の横の「2EET」は、差し込み口の数とアースの種類を表す傍記です。

図面の作り方の決まり(建築設備工事設計図書作成基準)では、標準図に無い記号を使うときは、記号を決めて凡例に書くとしています。凡例があれば、図面で使う記号の意味はそこで引けます。

照明の記号

標準図の照明器具の記号の行。天井付・壁付・角形・非常用照明器具
標準図の照明器具の記号。白い丸が天井付、半分を塗った丸が壁付、黒く塗った丸が非常用照明器具。表に無い行(斜線の丸・誘導灯)は、この記事では扱わない。出典:国土交通省「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)令和7年版」p4 の表を切り出して編集部が作成

標準図では、照明器具の記号は白い丸が基本です。天井に付く照明を丸で表し、長方形に丸を重ねた形や、四角に丸を重ねた角形の形もあります。

壁に付く照明は、丸のうち壁に近い側の半分を塗った形です。非常用照明器具は黒く塗った丸で、照明の白い丸と同じ大きさに描かれます。

住宅の図面の凡例では、ダウンライト・シーリングライト・ブラケット・ペンダントのように、照明を器具の種類ごとに分けて並べる例があります。

スイッチの記号と傍記

標準図のタンブラスイッチの記号の行。3・4・H・L・3H・3L・WP の傍記
標準図のタンブラスイッチ(一般のスイッチ)の記号。黒い丸の右下の文字が傍記。名称の欄の「1P15A×1」などは器具の仕様で、記号を読むときは傍記を見ればよい。表に無い行(2P など)は、この記事では扱わない。出典:国土交通省「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)令和7年版」p4・p5 の表を切り出し、つないで編集部が作成

標準図では、スイッチの記号は小さな黒い丸です。非常用照明器具の黒い丸より小さく描かれるので、大きさで見分けます。

何も添えていない黒い丸は、3路や4路でないふつうのスイッチです。住宅の凡例では「片切」と書くものもあり、スイッチの種類は黒い丸の右下の傍記で表します。

傍記意味
33路スイッチ(2か所から同じ照明を点けたり消したりする)
44路スイッチ(3か所以上から同じ照明を点けたり消したりする)
H位置表示灯付(照明が消えているときにスイッチが小さく光り、暗い所でも場所が分かる)。住宅の凡例ではホタルスイッチと書くものもある
L確認表示灯付(照明が点いている間、スイッチのランプが光って知らせる)。住宅の凡例ではパイロットスイッチと書くものもある
WP防雨形

3路スイッチは、階段の上と下や、廊下の両端に使われます。傍記は並べて書くこともあり、「3H」は位置表示灯付の3路スイッチです。

コンセントの記号と傍記

標準図の壁付コンセント・床コンセント・天井コンセントの記号の行
標準図のコンセントの記号。丸に2本の線を入れた形で、壁付は壁の側を塗り、床コンセントは下に三角を付け、天井コンセントは塗らない。灰色の行は標準図で色の違う行で、黒い行と同じように読む。表に無い行(T・FC・EX など)は、この記事では扱わない。出典:国土交通省「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)令和7年版」p7・p8 の表を切り出し、つないで編集部が作成

標準図では、コンセントの記号は丸に2本の線を入れた形です。壁に付くコンセントは、照明と同じく壁に近い側の半分を塗ります。

コンセントの傍記は、差し込み口の数やアースの有無を表します。主な傍記は次のとおりです。

傍記意味
2・3 などの数字差し込み口の数(口数)。1口のときは数字を書かない
E接地極付(アースのピンを差せる。アース付きとも呼ぶ)
ET接地端子付(アース線をつなぐ端子がある)
EET接地極付で、接地端子も付いている
WP防雨形
LK抜止形
20A20アンペア用
20A250V200V の機器用

傍記は並べて書きます。たとえば「2EET」は、差し込み口が2つで、接地極と接地端子が付いたコンセントです。

接地極付E・接地端子付ET・防雨形WPのコンセントの実物の例。接地極付は差し込み口の下にアースのピンの穴、接地端子付はアース線をつなぐ端子、防雨形はふたが付く
接地極付・接地端子付・防雨形のコンセントの実物の例と、その傍記

「3P」のように P の付いた数字は、口数とは別の傍記です。

分電盤の記号

標準図の盤の記号の行。分電盤・OA盤・実験盤・制御盤・配電盤・警報盤
標準図の盤の記号。いちばん上が分電盤。出典:国土交通省「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)令和7年版」p10 の表を切り出して編集部が作成

標準図では、分電盤の記号は長方形を対角線で2つに分け、片方の三角を黒く塗った形です。分電盤とは、建物に入った電気を部屋や機器ごとの回路(ブレーカー1つから先の電気の通り道)に分ける箱のことです。

標準図は、盤の種類ごとに塗り方を変えています。盤の記号が出てきたら、塗り方で分電盤かどうかを見分けましょう。

記号の向きと付く場所

部屋の4つの壁に付く壁付コンセントと、床コンセントの記号の向き
壁付コンセントの記号の向きの見本。塗った半分が、コンセントの付く壁の側。標準図の形をもとに編集部が作成

照明もコンセントも、壁に付くものは塗った半分で付く壁を示します。壁に近い側を塗るので、部屋の4つの壁に付くコンセントは、壁ごとに塗る側が変わります。

床に付くコンセントの記号は、下に三角を付けた形です。塗った側と三角を見れば、器具が壁と床のどこに付くかが分かります。

形と傍記で器具を読み分けよう

住宅の凡例の見本。スイッチ・コンセント・分電盤の記号と名称と備考
住宅の凡例の見本。公開されている住宅の設計図の凡例をもとに編集部が作成。値は例

電気設備の図記号の読み方は、形で器具の種類、傍記で細かい違いです。住宅の凡例では、上の見本のように記号と名称を並べ、ホタルスイッチ・パイロットスイッチのような呼び名で書くこともあります。

この記事で読んだ記号の決まりは、次の5つです。

  • 照明の記号:白い丸が基本、壁付は壁の側を塗る
  • スイッチの記号:小さな黒い丸と、3・4・H・L・WP の傍記
  • コンセントの記号:丸に2本の線と、数字・E・ET・EET・WP・LK の傍記
  • 分電盤の記号:長方形を対角線で分け、片方を塗った形
  • 記号の向き:塗った側が壁、床付は三角

電気設備図を開いたら、凡例を見たうえで、形で器具の種類を、傍記で違いを、塗った側で付く壁を読んでみてください。

図面の種類は「電気設備図の種類|配線図・系統図・単線接続図」(準備中)の記事で解説します。記号から回路をたどる読み方は、「電灯・コンセント設備図の読み方|記号と回路の対応」(準備中)が扱います。

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この記事について

PERSC編集部が、建築の制作に関わる知識を実務目線で整理しています。内容は公開・更新日時点の情報にもとづきます。誤りや古い情報にお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。

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