電気設備の図記号|照明・コンセント・スイッチ
- 電気図面の記号の読み方が分からない
- コンセントの記号の横の「2E」「EET」は何?
- 照明・スイッチ・分電盤の記号を見分けたい
電気設備図の平面図には、白い丸、小さな黒い丸、半分を塗った丸が並び、横に「3」「E」「WP」のような小さな文字が添えられています。初めて見ると、どれが照明でどれがスイッチなのかも分かりにくい図です。
しかし、記号の形と横の文字には決まりがあります。この記事で解説するのは、照明・スイッチ・コンセント・分電盤の図記号と、記号に添える文字(傍記)の意味です。
見本には、国の工事の標準図と住宅の凡例を使います。
記号の形が器具の種類を、横の傍記が細かい違いを表すというのが、読み方の基本です。
電気設備の図記号とは

電気設備の図記号は、照明・スイッチ・コンセント・分電盤などを、図面の上で表すための決まった形です。電気設備図の配線図では、この記号を平面図の上に書き込み、器具の位置を表します。
記号の決まりを定めているのは、日本産業規格の JIS C 0303「構内電気設備の配線用図記号」です。
国の工事では国土交通省の「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)」の記号を使い、標準図の表に無い記号は JIS C 0303 によるとしています。
記号の横に添える小さな文字や数字は、傍記といいます。たとえばコンセントの記号の横の「2EET」は、差し込み口の数とアースの種類を表す傍記です。
図面の作り方の決まり(建築設備工事設計図書作成基準)では、標準図に無い記号を使うときは、記号を決めて凡例に書くとしています。凡例があれば、図面で使う記号の意味はそこで引けます。
照明の記号

標準図では、照明器具の記号は白い丸が基本です。天井に付く照明を丸で表し、長方形に丸を重ねた形や、四角に丸を重ねた角形の形もあります。
壁に付く照明は、丸のうち壁に近い側の半分を塗った形です。非常用照明器具は黒く塗った丸で、照明の白い丸と同じ大きさに描かれます。
住宅の図面の凡例では、ダウンライト・シーリングライト・ブラケット・ペンダントのように、照明を器具の種類ごとに分けて並べる例があります。
スイッチの記号と傍記

標準図では、スイッチの記号は小さな黒い丸です。非常用照明器具の黒い丸より小さく描かれるので、大きさで見分けます。
何も添えていない黒い丸は、3路や4路でないふつうのスイッチです。住宅の凡例では「片切」と書くものもあり、スイッチの種類は黒い丸の右下の傍記で表します。
| 傍記 | 意味 |
|---|---|
| 3 | 3路スイッチ(2か所から同じ照明を点けたり消したりする) |
| 4 | 4路スイッチ(3か所以上から同じ照明を点けたり消したりする) |
| H | 位置表示灯付(照明が消えているときにスイッチが小さく光り、暗い所でも場所が分かる)。住宅の凡例ではホタルスイッチと書くものもある |
| L | 確認表示灯付(照明が点いている間、スイッチのランプが光って知らせる)。住宅の凡例ではパイロットスイッチと書くものもある |
| WP | 防雨形 |
3路スイッチは、階段の上と下や、廊下の両端に使われます。傍記は並べて書くこともあり、「3H」は位置表示灯付の3路スイッチです。
コンセントの記号と傍記

標準図では、コンセントの記号は丸に2本の線を入れた形です。壁に付くコンセントは、照明と同じく壁に近い側の半分を塗ります。
コンセントの傍記は、差し込み口の数やアースの有無を表します。主な傍記は次のとおりです。
| 傍記 | 意味 |
|---|---|
| 2・3 などの数字 | 差し込み口の数(口数)。1口のときは数字を書かない |
| E | 接地極付(アースのピンを差せる。アース付きとも呼ぶ) |
| ET | 接地端子付(アース線をつなぐ端子がある) |
| EET | 接地極付で、接地端子も付いている |
| WP | 防雨形 |
| LK | 抜止形 |
| 20A | 20アンペア用 |
| 20A250V | 200V の機器用 |
傍記は並べて書きます。たとえば「2EET」は、差し込み口が2つで、接地極と接地端子が付いたコンセントです。

「3P」のように P の付いた数字は、口数とは別の傍記です。
分電盤の記号

標準図では、分電盤の記号は長方形を対角線で2つに分け、片方の三角を黒く塗った形です。分電盤とは、建物に入った電気を部屋や機器ごとの回路(ブレーカー1つから先の電気の通り道)に分ける箱のことです。
標準図は、盤の種類ごとに塗り方を変えています。盤の記号が出てきたら、塗り方で分電盤かどうかを見分けましょう。
記号の向きと付く場所

照明もコンセントも、壁に付くものは塗った半分で付く壁を示します。壁に近い側を塗るので、部屋の4つの壁に付くコンセントは、壁ごとに塗る側が変わります。
床に付くコンセントの記号は、下に三角を付けた形です。塗った側と三角を見れば、器具が壁と床のどこに付くかが分かります。
形と傍記で器具を読み分けよう

電気設備の図記号の読み方は、形で器具の種類、傍記で細かい違いです。住宅の凡例では、上の見本のように記号と名称を並べ、ホタルスイッチ・パイロットスイッチのような呼び名で書くこともあります。
この記事で読んだ記号の決まりは、次の5つです。
- 照明の記号:白い丸が基本、壁付は壁の側を塗る
- スイッチの記号:小さな黒い丸と、3・4・H・L・WP の傍記
- コンセントの記号:丸に2本の線と、数字・E・ET・EET・WP・LK の傍記
- 分電盤の記号:長方形を対角線で分け、片方を塗った形
- 記号の向き:塗った側が壁、床付は三角
電気設備図を開いたら、凡例を見たうえで、形で器具の種類を、傍記で違いを、塗った側で付く壁を読んでみてください。
図面の種類は「電気設備図の種類|配線図・系統図・単線接続図」(準備中)の記事で解説します。記号から回路をたどる読み方は、「電灯・コンセント設備図の読み方|記号と回路の対応」(準備中)が扱います。
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