
Jw_cadの表計算・式計算・距離指定点|図面の数値の計算
- Jw_cadで、図面の数値をまとめて計算するには?
- 3辺の長さから三角形の面積を出したい…
- 線の上に、決まった距離で点を打つ方法を知りたい
2次元CADのJw_cad(ジェイダブリューキャド)には、図面に書いた数値をその場で計算する機能があります。電卓に打ち直さなくても、数値の文字を選ぶだけで、答えが図面に書き込まれます。
しかし、数値の選び方や確定のしかたを知らないと、答えがどこにも書かれず、何が起きたのか分かりません。
この記事では、表計算で図面の数値をまとめて計算する手順と、式計算で公式を計算する手順を解説します。線の上に、決めた距離で点を打つ距離指定点の使い方も分かります。
画面:Jw_cad Version 10.03.6(Windows 11)表計算・式計算・距離指定点とは

表計算・式計算・距離指定点は、図面の上で数値を計算したり、決めた距離に点を打ったりするコマンドです。コマンドは、メニューやボタンから選んで使う、Jw_cadの機能の1つ1つを指します。
起動は、3つともメニューバーのその他からです。
3つのコマンドの働きは、次の表のとおりです。
| コマンド | 働き |
|---|---|
| 表計算 | 図面に書いた数値の文字を選び、かけ算・割り算・足し算・引き算と合計をまとめてする |
| 式計算 | ヘロンの公式などの決まった式に数値を入れて計算し、答えを図面に書く |
| 距離指定点 | 線や円の上の、始点から決めた距離の位置に点を打つ |
表計算で図面の数値をまとめて計算する

表計算で計算するのは、図面に書いた数値の文字を範囲で囲んで選んだものです。起動すると、作図ウィンドウの上のコントロールバー(選んだコマンドの設定が出る帯)に、計算の種類と設定のボタンが並びます。
| ボタン | 働き |
|---|---|
| A群×B群・A群÷B群・A群+B群・A群-B群 | 1つ目の範囲で選んだ数値(A群)と2つ目の範囲で選んだ数値(B群)を、上から1つずつ組にして計算する |
| 範囲内合計 | 選んだ範囲の数値をすべて足す |
| 小数桁 3 | 答えの小数点以下の桁数。押すたびに 3 → 4 → F → 0 → 1 → 2 の順に替わり、F は値の桁をそのまま出す |
| クリアー | 選んだ数値の選択を外す |
| 書込設定 | 書き込む答えの文字の形と、計算の決まりを変える |
書込設定を押すと、コントロールバーが次のボタンに替わります。各ボタンの働きと、押すたびに替わる表示は次のとおりです。
| ボタン(初めの表示) | 働き |
|---|---|
| 文字 2 | 書き込む文字の大きさの番号(文字種)。2 → 3 → … → 10 → 1 の順に替わる |
| 小数桁 0 有 | 小数点以下の終わりの0を書くか(無しにすると 3.500 が 3.5 になる) |
| カンマ 有 | 3桁ごとのカンマを書くか |
| 四捨五入 | 端数を四捨五入・切り捨て・切り上げのどれにするか |
| (m) mm変換 | 「2.5m」のように後ろに m が付いた数値を、mm に直して計算するか |
表計算の使い方は、次の2つです。
- 表計算でかけ算する
- 範囲内の数値を合計する
表計算でかけ算する
表計算でかけ算するには、A群×B群を押してから、かける数値の列を2つ選びます。
この例では、図面に書いた幅の列(3640・2730・1820)と奥行の列(2730・3640・1820)を、行ごとにかけます。
表計算を
メニューバーのその他から表計算を選びます。コントロールバーに計算の種類のボタンが並びます。
A群×B群を
コントロールバーのA群×B群を押します。ステータスバー(画面のいちばん下の帯)に「範囲選択の始点をマウスで指示してください」と出ます。
A群の
幅の列の数値を囲むように、範囲の始点を左クリックし、終点を右クリックします。終点を右クリックで指示すると、選択がそのまま決まり、囲んだ数値の色が変わります。

B群の
続けて、B群にする奥行の列の数値を、始点の左クリックと終点の右クリックで囲みます。ステータスバーが「数値の小数点位置を指示して下さい」に変わります。
答えを書く位置を
答えを書きたい所を左クリックします。クリックした位置に答えの小数点がそろい、答えはB群の各行と同じ高さに書き込まれます。

答えの小数点以下が3桁なのは、小数桁 3のためです。mm の長さどうしをかけたこの例の答えは、mm² の面積になります。
m² で見るときは、答えを1,000,000で割った値です。1行目の 9,937,200 は、約9.94m² にあたります。
割り算・足し算・引き算の手順も同じで、押すボタンがA群÷B群・A群+B群・A群-B群に替わるだけです。
範囲内の数値を合計する
範囲内の数値の合計は、範囲内合計を押して、足す数値を1つの範囲で囲んで出します。この例で足すのは、かけ算で書き込んだ3つの答えです。
範囲内合計を
コントロールバーの範囲内合計を押します。
足す数値を
足す数値を、始点の左クリックと終点の右クリックで囲みます。
合計を
合計を書きたい所を左クリックします。クリックした位置に小数点をそろえて、合計が書き込まれます。

式計算で公式を計算する

式計算は、決まった式に数値を入れて答えを出す、電卓のようなコマンドです。起動すると、日影倍率・ヘロン公式・三斜面積計算・RC 断面算定の4つの項目がコントロールバーに並びます。
ここでは、3辺の長さから三角形の面積を出すヘロンの公式を使います。この例の3辺は、3.64m・2.73m・4.55mです。
式計算を
メニューバーのその他から式計算を選びます。ステータスバーに「項目を選択してください」と出ます。
ヘロン公式を
コントロールバーのヘロン公式を押します。ボタンが3数値入力と3数値選択の2つに替わります。

3数値入力を
3数値入力を押すと、「数値入力(計算式可)」の窓に「辺1寸法(m) =」と出ます。1つ目の辺の長さを、図面の mm ではなく m で入れてOKを押すと、辺2と辺3の窓が続けて出るので、同じく入れます。

面積を
面積を書きたい所を左クリックします。この例では、「4.9686 4.968 ㎡」の文字が書き込まれます。

書き込まれる文字の前の数が計算したままの面積、後ろが小数点以下3桁で切り捨てた面積です。
3数値選択を押すと、図面に書いてある3つの数値の文字を範囲で選んで計算できます。3つのうち1つでも1000以上の数値があれば、3つとも mm とみなし、m に直して計算されます。
距離指定点で決めた距離に点を打つ

距離指定点の操作は、始点と線を指示するだけです。点は、線に沿って始点から決めた距離の位置に打たれます。
この例で点を打つのは、外壁の線の左の端から1820mmごとの位置です。
距離指定点を
メニューバーのその他から距離指定点を選びます。ステータスバーに「始点を指示してください」と出ます。
距離の
コントロールバーの距離の欄に、距離を mm で「1820」と入れます。

始点を
距離を測り始める点(この例は外壁の黒い線の左の端)を右クリックします。
線を
点を打つ線(同じ外壁の線)を左クリックします。始点から線に沿って1820mmの位置に、点が打たれます。

連続を
1つ目の点を打つと、連続が押せるようになります。連続を押すと、さらに1820mm進んだ3640mmの位置に、次の点が打たれます。

点が打たれるのは、始点から、線を左クリックした位置の方向です。線を左クリックする代わりに右クリックすると、点は線に沿わず、始点から読み取った点へ向かう向きに打たれます。
仮点にチェックを入れたときの点は、印刷されない作業の目印の点(仮点)です。チェックが無ければ、点は今選んでいる線色で打たれます。
表計算がうまくいかないとき

表計算がうまくいかないときの症状は、次の2つです。
- 答えが書き込まれない
- 思わぬ答えが書かれる
答えが書き込まれない
答えが書き込まれないときは、範囲の終点を左クリックしたことが原因です。左クリックでは選択が決まらず、コントロールバーが選択確定・追加範囲・除外範囲の並びのままになります。
このときは選択確定を押すと選択が決まり、次の手順(B群の選択か、答えの位置の指示)に進めます。追加範囲と除外範囲は、選択に別の範囲を加えたり、選択から外したりするボタンです。
思わぬ答えが書かれる
A群とB群で選んだ数値の個数が違うと、少ないほうの最後の数値で残りの行が計算されます。たとえば A群が3つ、B群が2つなら、3行目はB群の2つ目の数値で計算されます。
クリアーを押して選択を外し、A群とB群の数値を同じ数ずつ選び直してください。
図面の数値を選んで、表計算で一度に計算しよう

表計算と式計算は図面の数値を計算し、距離指定点は決めた距離に点を打つコマンドです。この記事で解説したことは、次の4つです。
- 表計算は、A群×B群などを押し、始点の左クリックと終点の右クリックで A群と B群を囲んで、答えの位置を左クリックする
- 範囲内合計は、足す数値を1つの範囲で囲んで合計を書く
- 式計算のヘロン公式は、3数値入力で3辺の長さを m で入れて面積を書く
- 距離指定点は、距離を入れて始点と線を指示し、連続で同じ距離ごとに打つ
まずは図面に書いた数値を2列選び、A群×B群で計算してみてください。
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