空調設備図に出てくる機器|室内機・室外機・全熱交換器
- 空調設備図の ACP や HEU って、何の機器?
- 室内機と室外機は、図面でどう表されるの?
- 全熱交換器が、何をする機器かを知りたい
空調設備図の機器表や平面図には、ACP・HEU・FE のような英字の記号と、聞き慣れない機器の名前が並びます。しかし、名前と役割が分からないと、図の上の四角や丸がどの機器かを見分けられないでしょう。
この記事では、空調・換気設備図に出てくる主な機器の名前と役割、国の工事の標準図での記号、図面の機器の記号の読み方を解説します。
読むと、空調・換気設備図の機器の記号から、どんな機器が、どこに付くかが分かります。
空調設備図に出てくる機器は、部屋の空気を冷やし温めたり、入れかえたりする機械です。
空調・換気設備図に出てくる機器

この記事では、空調・換気設備図に出てくる機器を、空気を冷やし温める機器と、空気を入れかえる機器に分けて見ます。上の図の3つの組に、室内機の形を合わせた4つの節です。
国が発注する建物の工事で使う、設備の図面の書き方の基準(以下、国の工事の基準)は、空気調和設備の構成を決めています。
機器は熱源機・冷却塔・空気調和機・全熱交換器・送風機・ポンプなどで、ほかに吹出口・ダクト・配管などが入る形です。
換気設備の機器には、送風機と全熱交換器が挙がっています。
室外機と室内機

室外機と室内機は、冷媒管でつながれる、外の機械と部屋の中の機械の組です。室外機は冷暖房の設備のうち外に置く機械、室内機は部屋の中(天井・壁・床)に置く機械を指します。
事務所や店舗で使う業務用のエアコンの呼び名は、パッケージエアコンです。国の工事の標準図では、空気調和機の1つのパッケージ形空気調和機として、記号を ACP とし、屋内機と屋外機の組で表します。
標準図は、室内機を「屋内機」、室外機を「屋外機」と呼びます。空調設備を解説した Web の記事(以下、解説の記事)は、どれも「室内機」と書いていて、集めた実物の図面には両方の言い方がありました。
住宅で使う家庭用のエアコンはルームエアコンです。標準図の形式記号の表では、ルームエアコンを ACR と書きます。
室内機の形と形式記号

業務用の室内機は、取り付ける場所と形によって、いくつもの種類に分かれます。解説の記事4本が挙げる形は、天井カセット・天吊・ビルトイン・ダクト・壁掛・床置などです。
標準図は、室内機の形を、CK-4(カセット形の4方向吹出形)・CR(天井吊の露出形)・WR(壁掛の露出形)のような形式記号で表します。
カセット形は天井に埋め込む形で、吹出しの向きの数で1〜4方向に分かれます。
ただし、編集部が集めた実物の図面6件に、形式記号を使ったものはありませんでした。機器表を見た3件は、どれも「天井カセット形4方向吹出」のように言葉で書いています。
全熱交換器

全熱交換器は、換気で外へ出す空気から温度と湿度を回収し、取り入れる外の空気に移す機器です。解説の記事4本が、同じ説明をしています。
ふつうの換気扇は、室内の空気を熱ごと外へ出します。全熱交換器は、換気をしながら、冷暖房した空気の熱を外へ捨てる量を減らすための機器です。
標準図は、全熱交換器を HEAR、全熱交換ユニットを HEU と、2つを別の記号にしています。
集めた実物では、全熱交換ユニットの記号に HEU を使った図面が1件、全熱交換器に HEX を使った図面が1件ありました。
送風機と換気扇

送風機は、圧力を与えて空気を送り出す装置です。換気扇は、壁や天井に付け、羽根を回して室内の空気を外へ出す電気器具で、辞典には電動の送風機と説明するものもあります。
標準図は、送風機の記号を、給気用の FS、排気用の FE、排煙用の FSM に分けています。換気扇の記号は、送風機とは別です。
集めた実物の換気扇の記号は、EF・CF・VF・FE などで、図面ごとに違いました。
図面の機器の記号は機器表で引く

図面の中の機器の記号は、図面ごとに決めた記号なので、機器表の同じ記号の行で名前と仕様を引きます。
集めた実物の図面では、パッケージエアコンの記号が PAC・MAC・EHP など図面ごとに違いました。標準図と同じ記号を使っていたのは、HEU・FE・ACP の3つだけです。
室外機と室内機に、親と子の番号を付ける図面もありました。
上の図のように、室外機を ACP-1、つながる室内機を ACP-1-1・ACP-1-2 と書く形で、集めた実物の3件がこの形です。実物の1件は、MAC-1・MAC-1-1 の記号でした。
この形なら、室内機の記号の頭を見るだけで、どの室外機につながるかが分かります。
記号を機器表で引いて機器を確かめよう

空調・換気設備図の機器は、部屋の空気を冷やし温めたり、入れかえたりする機械です。この記事で見たのは、次の4つです。
- 室外機と室内機:冷媒管でつないだエアコン。業務用はパッケージエアコン(ACP)
- 室内機の形:天井カセット・天吊・壁掛・床置など。形式記号か言葉で書く
- 全熱交換器:換気で出す空気の温度と湿度を、取り入れる空気に移す
- 送風機と換気扇:空気を送り出す・外へ出す
記号の読み方は「空調・換気設備の図示記号|ダクト・配管・吹出口」(準備中)の記事で、機器の仕組みは「空気調和とは|温度・湿度・清浄度・気流を整える仕組み」(準備中)の記事で解説します。
空調設備図を開いたら、平面図の機器の記号を機器表の同じ行で引き、名前と形を確かめてみてください。
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