1. 空調設備図の読み方|空調機・ダクト・冷媒配管

空調設備図の読み方|空調機・ダクト・冷媒配管

編集部 読了 約5分

  • 空調設備図は、どこから読めばいいの?
  • 室外機から室内機への冷媒配管を、図でどうたどるの?
  • 空調設備図のダクトの線の読み方を知りたい

空調設備図の平面図には、四角い室内機から、R や D の文字を添えた線や、太いダクトの線が伸びています。しかし、線が何を運び、どの機器につながるかが分からないと、図を読み進められないでしょう。

この記事では、見本の事務所の空調設備図を使って、凡例と機器表、系統図、平面図の冷媒配管とドレン管、ダクトと吹出口の順に読む方法を解説します。

読むと、空調設備図の1つの室内機と、室外機や吹出口とのつながりが分かります。

空調設備図は、室内の空気を整える機器と、それをつなぐ管やダクトを描いた図面です。

空調設備図とは

見本の事務所の空調設備図。室外機1台と、3つの部屋の室内機、冷媒配管・ドレン管・ダクトを描いた図
見本の事務所の一部の模式図。部屋・機器・管の位置と記号は例

空調設備図は、空気調和設備(室内の空気の温度・湿度などを整える設備)の機器と、配管・ダクトを表す図面です。

国が発注する建物の工事で使う、設備の図面の書き方の基準(以下、国の工事の基準)は、空気調和設備を空気調和機・送風機・吹出口・吸込口・配管・ダクトなどで構成するとしています。

上の図は、室外機1台に3台の室内機をつないだ、見本の事務所の空調設備図です。室外機は外に置く機械、室内機は部屋の中に置く機械で、2つを冷媒配管(冷媒管)でつなぎます。

編集部が集めた公開の空調・換気設備図6件にも、室外機1台に室内機を何台かつなぐ図面がありました。

凡例と機器表から読み始める

見本の事務所の空調設備図の機器表。記号・名称・仕様・電源・台数の欄
機器表の見本。記号・名称・仕様・値は例

この記事では、凡例で線と記号の意味を、機器表で機器の名前と仕様を確かめてから読みます。凡例は図で使う線や記号の意味の一覧で、見本の図では図の下の1行が凡例です。

空調設備図を解説した Web の記事(以下、解説の記事)のうち6本が、凡例を早めに確かめると書いています。

機器表は、図面に出てくる機器の記号ごとに、名称・仕様(形式と能力)・電源・台数をまとめた表です。集めた6件のうち機器表のある4件の、5つの表すべてにこの欄がありました。

見本の機器表では、室外機が ACP-1、室内機が ACP-1-1〜ACP-1-3 です。室外機と室内機に親と子の番号を付ける形で、集めた実物の3件がこの付け方でした。

系統図で室外機と室内機のつながりを読む

見本の事務所の空調系統図。室外機 ACP-1 から、3台の室内機へ冷媒管がつながる図
系統図の見本。記号と管の太さの記号は例

機器表の次は、系統図で、どの室外機にどの室内機がつながるかを読みます。解説の記事4本が、系統図でつながりをつかんでから平面図で位置を見る順を書いていて、逆の順を勧める記事はありませんでした。

系統図は、建物の中の位置によらず、つながりを線で描いた図です。見本の系統図では、室外機 ACP-1 からの冷媒管が、3台の室内機へ分かれます。

冷媒管は液管とガス管の2本で1組ですが、図では R を添えた1本の線で描きます。国の工事の標準図も、送りと返りが一対の冷媒管を R の1本の線で描くとしていて、集めた実物4件もすべてこの形でした。

見本の系統図の ①・② は、冷媒管の太さの記号です。集めた実物の3件も、線に記号を付け、別の表で液管とガス管の太さを組で書いていました。

平面図で冷媒管とドレン管をたどる

見本の事務所の空調平面図で、冷媒管 R を赤、ドレン管 D を青で示した図
冷媒管(赤い線の R)とドレン管(青い破線の D)。位置と記号は例

平面図では、室外機から室内機までの冷媒管と、室内機から外へ出るドレン管を、線の記号でたどります。冷媒管は R、ドレン管は D の記号を添えた線です。

ドレン管は、エアコンなどで空気を冷やしたときに、機械の中でできた水(結露水)を外へ流す管です。見本では、3台の室内機のドレン管を1本にまとめて外へ出しています。

集めた実物の1件は、ドレン管を外の雨水桝まで描き、管の横に太さを書いていました。

ダクトと吹出口を読む

見本の事務所の部屋Aで、ダクトにつなぐ形の室内機から SA のダクトが2つの吹出口へ、RA のダクトが吸込口へつながる図
部屋Aの室内機とダクト(緑の線)。位置と記号は例

見本の部屋Aの室内機は、ダクトで吹出口と吸込口につなぐ形です。部屋B・C の天井カセット形は、ダクトを使わず、本体の吹出口から部屋へ風を出します。

部屋Aでは、室内機から SA(空調送気)のダクトが2つの吹出口へ伸びています。RA(空調還気)のダクトは、吸込口から室内機へ空気を戻す管です。

吹出口は矢印が口から離れる向き、吸込口は矢印が口へ向かう向きの記号です。SA のダクトを室内機から追った先が、その室内機の空気が出る吹出口になります。

1台の室内機から順にたどってみよう

空調設備図の読む順と、それぞれで読むことの表
空調設備図を読む順と、それぞれの図で読むこと

空調設備図は、空気調和設備の機器と、配管・ダクトを表す図面です。この記事で読んだ順は、次の4つです。

  • 凡例と機器表:線と記号の意味、機器の名前と仕様
  • 系統図:室外機と室内機のつながり
  • 平面図の冷媒管とドレン管:R と D の線
  • ダクトと吹出口:SA・RA のダクトと、矢印の向き

記号の読み方は「空調・換気設備の図示記号|ダクト・配管・吹出口」(準備中)の記事で、機器の名前は「空調設備図に出てくる機器|室内機・室外機・全熱交換器」(準備中)の記事で解説します。

吹出口・吸込口と天井伏図の合わせ方は、「ダクトと吹出口・吸込口の読み方|天井伏図との対応」(準備中)の記事で解説します。

空調設備図を開いたら、1台の室内機の記号を機器表で引き、系統図と平面図で室外機と吹出口までたどってみてください。

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この記事について

PERSC編集部が、建築の制作に関わる知識を実務目線で整理しています。内容は公開・更新日時点の情報にもとづきます。誤りや古い情報にお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。

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