断面図の書き方|切断位置と高さの決め方
- 断面図は、建物のどこで切って作図すればいいの?
- 断面図は、どの線から描き始めるの?
- 断面図の描き方の手順を知りたい
断面図を読むときは、書いてある高さを拾えば済みます。しかし、作図するときは、建物のどこで切るかを自分で決めることになり、どの線から引くかで迷うでしょう。
この記事では、Web で読める断面図の描き方の解説の記事を比べ、見本の家を南北に切った断面図で、切る所(切断位置)の決め方と示し方、作図の順、断面図に書く高さを解説します。
断面図は、建物を垂直に切ったと仮定して、その断面を表した図です。手順を書いた解説の記事4本は、どれも作図の初めに、高さや位置の基準になる線を置いています。
断面図で示すもの

辞典によると、建築の断面図はふつう垂直に切った図で、壁・梁・床・屋根・天井などの断面を示します。建物全体の断面図の向きは、ふつう長手と短手の2方向です。
見本の家は東西が長手、南北が短手なので、南北に切る A は短手の断面図です。
国が発注する建物の工事には、図面の書き方を決めた基準があります(以下、国の工事の基準)。この基準では、断面図は、建物の各部と地盤との関係や、階の高さ、階数などを表す図です。
切る所を決める

どこで切るかは、書き手で分かれます。開口部のある所や建物の特徴が分かる所で切る記事が2本、試験で指定が無ければ窓を避けて壁で切る記事が1本でした。
建築士の設計製図の試験では、課題ごとに切る所の条件を出しています。たとえば令和7年の一級の問題は、断面図を東西方向とし、建物の立体構成が分かる所で切るよう求めました。
見本の家では、LDK と洗面所を横切る南北の線(A)で切りました。南の外壁の LDK の窓にかかる線なので、窓の高さも断面図で読めます。
東西に切る線(B)も、平面図に示しました。この記事では、A で切った断面図で作図の順を見ていきます。
切る所を平面図に示す線が切断線で、国の工事の基準では一点鎖線の両端に記号を付けた形です。国の工事の基準は、切る所が分かりにくいときは、平面図に断面図の切る所を書く、としています。
編集部が集めた実物の図面で、平面図に切る所を描いていたのは2件でした。
断面図を作図する順

手順を書いた解説の記事4本は、どれも作図の初めに、GL や床の高さ、通り芯、補助線などの基準になる線や点を置いています。1本は、その前に切る所を決める手順を置いていました。
基準の線のあとの順は、記事で分かれます。見本の家は、切る所を平面図に決めたあと、次の4つの段で作図しました。
- 高さの基準線と通り芯を引く
- 床と屋根を作図する
- 壁と開口部を作図する
- 寸法と文字を書く
高さの基準線と通り芯を引く
高さの基準線は、GL、1階と2階の床(1FL・2FL)、軒高、最高高さ(建物のいちばん高い所)を表す横の線です。縦には、切った所で壁や柱のある通り芯(見本の家では Y0・Y2・Y7)を引きます。
見本の家では、高さの値を断面図で決めて書き込みました。値は例で、1FL を GL から 500、2FL を GL から 3,400、軒高を GL から 6,200 としました。
床と屋根を作図する
高さの基準線の上に、床と天井、屋根を作図します。見本の家の屋根は 4/10 の勾配の切妻で、棟が東西に延びているため、南北に切ると屋根は山形です。
基準の線のあとに何から作図するかは、試験の記事で分かれました。
一級の鉄筋コンクリート造の記事1本は、床から梁、外壁、屋根へと進めます。二級の木造の記事1本は、床と壁を下書きしたあと、屋根を床や壁より先に仕上げの線にしていました。
壁と開口部を作図する
通り芯の上に、切った壁を太い線で作図します。南の外壁の LDK の窓は床まである窓なので、窓の所で壁が切れ、窓の上だけに壁が残る形です。
建築の図面では、切った所の線を太く、奥に見える所の線を細くします。手順や線の太さを書いた解説の記事5本が、この描き分けを書いていました。
寸法と文字を書く
最後に、高さの寸法と、▽ の印と GL・FL などの名前、室名を書き込みます。見本の家では、高さの間の寸法を図の右に縦に並べ、GL からの高さを ▽ の名前に添えました。
断面図に書く高さ

確認申請に付ける二面以上の断面図には、地盤面(図の GL)、各階の床と天井の高さ、軒とひさしの出、建物の各部の高さを書く決まりです。天井の無い所は、天井の代わりに屋根の高さを書きます。
国の工事の基準は、断面図の寸法を、基準の地盤面からの高さと、各階の床面からの高さで書くとしています。見本の家では、GL からの高さを ▽ の名前に添え、天井の高さは各階の床から書きました。
軒の出は、外壁から屋根の先が外へ出ている長さです。見本の家では外壁の芯から 600 として、南の軒に書き込みました。
断面図は切る所と高さの基準から作図しよう

手順を書いた解説の記事4本は、どれも作図の初めに基準になる線を置きます。この記事で見本の家を作図した順は、次の4つです。
- 高さの基準線と通り芯を引く
- 床と屋根を作図する
- 壁と開口部を作図する
- 寸法と文字を書く
断面図を作図するときは、まず切る所を決めて平面図に示し、それから基準になる線を引いてみてください。
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