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  1. 断面図の書き方|切断位置と高さの決め方

断面図の書き方|切断位置と高さの決め方

編集部 読了 約5分

  • 断面図は、建物のどこで切って作図すればいいの?
  • 断面図は、どの線から描き始めるの?
  • 断面図の描き方の手順を知りたい

断面図を読むときは、書いてある高さを拾えば済みます。しかし、作図するときは、建物のどこで切るかを自分で決めることになり、どの線から引くかで迷うでしょう。

この記事では、Web で読める断面図の描き方の解説の記事を比べ、見本の家を南北に切った断面図で、切る所(切断位置)の決め方と示し方、作図の順、断面図に書く高さを解説します。

断面図は、建物を垂直に切ったと仮定して、その断面を表した図です。手順を書いた解説の記事4本は、どれも作図の初めに、高さや位置の基準になる線を置いています。

断面図で示すもの

見本の家を南北に切った断面図のできあがり。GL・床・天井・軒・屋根の高さと、切った壁と床、室名を書いた図
見本の家(木造2階建て)を南北に切った断面図。形は例。編集部が作図

辞典によると、建築の断面図はふつう垂直に切った図で、壁・梁・床・屋根・天井などの断面を示します。建物全体の断面図の向きは、ふつう長手と短手の2方向です。

見本の家は東西が長手、南北が短手なので、南北に切る A は短手の断面図です。

国が発注する建物の工事には、図面の書き方を決めた基準があります(以下、国の工事の基準)。この基準では、断面図は、建物の各部と地盤との関係や、階の高さ、階数などを表す図です。

切る所を決める

見本の家の1階平面図に、2つの切る所(A は南北、B は東西)を切断線で示した図。切断線の両端に記号を付けている
見本の家の1階平面図で編集部が作図。切る所は例

どこで切るかは、書き手で分かれます。開口部のある所や建物の特徴が分かる所で切る記事が2本、試験で指定が無ければ窓を避けて壁で切る記事が1本でした。

建築士の設計製図の試験では、課題ごとに切る所の条件を出しています。たとえば令和7年の一級の問題は、断面図を東西方向とし、建物の立体構成が分かる所で切るよう求めました。

見本の家では、LDK と洗面所を横切る南北の線(A)で切りました。南の外壁の LDK の窓にかかる線なので、窓の高さも断面図で読めます。

東西に切る線(B)も、平面図に示しました。この記事では、A で切った断面図で作図の順を見ていきます。

切る所を平面図に示す線が切断線で、国の工事の基準では一点鎖線の両端に記号を付けた形です。国の工事の基準は、切る所が分かりにくいときは、平面図に断面図の切る所を書く、としています。

編集部が集めた実物の図面で、平面図に切る所を描いていたのは2件でした。

断面図を作図する順

見本の家の断面図を作図する4つの段。1 高さの基準線と通り芯、2 床と屋根、3 壁と開口部、4 寸法と文字
見本の家の断面図で、作図する段ごとに編集部が作図。値は例

手順を書いた解説の記事4本は、どれも作図の初めに、GL や床の高さ、通り芯、補助線などの基準になる線や点を置いています。1本は、その前に切る所を決める手順を置いていました。

基準の線のあとの順は、記事で分かれます。見本の家は、切る所を平面図に決めたあと、次の4つの段で作図しました。

  • 高さの基準線と通り芯を引く
  • 床と屋根を作図する
  • 壁と開口部を作図する
  • 寸法と文字を書く

高さの基準線と通り芯を引く

高さの基準線は、GL、1階と2階の床(1FL・2FL)、軒高、最高高さ(建物のいちばん高い所)を表す横の線です。縦には、切った所で壁や柱のある通り芯(見本の家では Y0・Y2・Y7)を引きます。

見本の家では、高さの値を断面図で決めて書き込みました。値は例で、1FL を GL から 500、2FL を GL から 3,400、軒高を GL から 6,200 としました。

床と屋根を作図する

高さの基準線の上に、床と天井、屋根を作図します。見本の家の屋根は 4/10 の勾配の切妻で、棟が東西に延びているため、南北に切ると屋根は山形です。

基準の線のあとに何から作図するかは、試験の記事で分かれました。

一級の鉄筋コンクリート造の記事1本は、床から梁、外壁、屋根へと進めます。二級の木造の記事1本は、床と壁を下書きしたあと、屋根を床や壁より先に仕上げの線にしていました。

壁と開口部を作図する

通り芯の上に、切った壁を太い線で作図します。南の外壁の LDK の窓は床まである窓なので、窓の所で壁が切れ、窓の上だけに壁が残る形です。

建築の図面では、切った所の線を太く、奥に見える所の線を細くします。手順や線の太さを書いた解説の記事5本が、この描き分けを書いていました。

寸法と文字を書く

最後に、高さの寸法と、▽ の印と GL・FL などの名前、室名を書き込みます。見本の家では、高さの間の寸法を図の右に縦に並べ、GL からの高さを ▽ の名前に添えました。

断面図に書く高さ

断面図に書く高さを並べた図。GL から 1FL、1FL から 2FL、2FL から軒高、軒高から最高高さまでの間の寸法、各階の天井高、軒の出
見本の家の断面図。値は例。編集部が作図

確認申請に付ける二面以上の断面図には、地盤面(図の GL)、各階の床と天井の高さ、軒とひさしの出、建物の各部の高さを書く決まりです。天井の無い所は、天井の代わりに屋根の高さを書きます。

国の工事の基準は、断面図の寸法を、基準の地盤面からの高さと、各階の床面からの高さで書くとしています。見本の家では、GL からの高さを ▽ の名前に添え、天井の高さは各階の床から書きました。

軒の出は、外壁から屋根の先が外へ出ている長さです。見本の家では外壁の芯から 600 として、南の軒に書き込みました。

断面図は切る所と高さの基準から作図しよう

この記事のまとめの表。断面図で示すもの、切る所の決め方と示し方、作図する順、書く高さ
この記事のまとめ。編集部が作成

手順を書いた解説の記事4本は、どれも作図の初めに基準になる線を置きます。この記事で見本の家を作図した順は、次の4つです。

  • 高さの基準線と通り芯を引く
  • 床と屋根を作図する
  • 壁と開口部を作図する
  • 寸法と文字を書く

断面図を作図するときは、まず切る所を決めて平面図に示し、それから基準になる線を引いてみてください。

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この記事について

PERSC編集部が、建築の制作に関わる知識を実務目線で整理しています。内容は公開・更新日時点の情報にもとづきます。誤りや古い情報にお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。

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