
Blenderのトランスフォームの適用とクリア|スケール・回転の適用が必要な理由
- 適用って、どういう意味?
- スケールを適用する方法を知りたい
- 適用を元に戻したい
Blender(ブレンダー)のトランスフォームは、オブジェクト(3Dの空間に置く1つ1つのもの)の位置・回転・スケール(大きさの倍率)をまとめた呼び名です。
Sキーで形を伸ばすと、スケールの値が 1 から変わります。
スケールが X・Y・Z でそろわない形に、あとから角を丸めるベベルを付けると、丸みが伸ばした向きにだけ大きくなり、向きによって丸みの大きさが変わります。
この記事で解説するのは、見た目を変えずにスケールを 1 に戻すトランスフォームの適用と、その手順です。クリアで位置と回転を戻す方法と、適用を元に戻す方法も分かります。
画面:Blender 5.2.2 LTS(日本語の表示)始める前に

この記事の画像と同じ画面で試すときに済ませることは、次の6つです。
- 起動した直後の画面にあるカメラとライトを、1つずつクリックで選んでXキー→削除で消す。残った立方体をクリックで選ぶ
- 3Dビューポート(オブジェクトを置いて見る画面)にポインター(画面の矢印)を乗せ、テンキーの7で真上から見る。テンキーが無いときは、3Dビューポートのヘッダー(一番上の段)のビュー→視点→トップ(上)を押す
- Nキーでサイドバー(値が並ぶ右の列)を出す。アイテムのタブに位置・回転・スケール・寸法の値が出る
- Sキー、Xキーの順に押して2と打ち、Enterキーを押す(X の向きに2倍)
- Rキー、Zキーの順に押して30と打ち、Enterキーを押す(Z のまわりに 30°)
- Gキー、Xキーの順に押して3と打ち、Enterキーを押す(X に 3 m)
トランスフォームの適用とは

トランスフォームの適用は、見た目を変えずに、選んだ値を初期の値にし、その分を形のデータ(頂点の位置など)へ移す操作です。位置か回転を選べば 0 に、スケールを選べば 1 になります。
似た操作のクリアも値を初期の値にしますが、形のデータへは移さないので、見た目も一緒に戻ります。
スケールを適用する理由
適用の前
適用の後スケールを適用するのは、角を丸めるベベルのようなモディファイアー(形にあとから効果を足す機能)の効き方を、向きによって変えないためです。
「適用の前」はスケールの X が 3 のままなので、角の丸みも X の向きにだけ3倍に伸びています。スケールを適用した「適用の後」は、どの向きの丸みも同じ大きさです。
X・Y・Z のスケールがそろっていない間は、画面の一番下の段(ステータスバー)に「アクティブオブジェクトに非均一なスケールがあります」と出ています。

スケールを適用すると、この表示は消えるので、適用したかどうかの目安になります。
モディファイアーを付けたあとでも、スケールを適用すれば丸みはそろう仕組みです。形を伸ばしたら、スケールを適用しましょう。
回転を適用するのは、今の向きを回転 0° として扱うためです。回転の値が 0° になると、オブジェクトの向きの軸(ローカルの軸)が、3Dの空間全体の軸とそろいます。
スケールを適用する

スケールを 1 に戻すには、Ctrl+Aキーのメニューでスケールを選びます。手順は、次の2つです。
- 3DビューポートでCtrl+Aキーを押す
- スケールを押す
Ctrl+Aキーを
3Dビューポートにポインターを乗せ、Ctrlキーを押しながらAキーを押します。
ポインターの所に、適用のメニューが開きました。

「スケール」
メニューのスケールを押します。
立方体の見た目はそのままで、スケールの X が 2.000 から 1.000 になりました。寸法の X は 4 m のままで、伸ばした分は形のデータへ移っています。

これで、見た目を変えずにスケールを 1 にできました。
回転を適用するときは同じメニューの回転、両方まとめてなら回転・スケールを使います。この記事では、回転は次の節でクリアするので適用しません。
クリアで位置・回転・スケールを戻す

置いた向きや位置を最初からやり直したいときは、クリアで値を初期の値に戻します。適用と違い、クリアでは見た目も一緒に戻る点に気を付けてください。
キーは、位置がAlt+G、回転がAlt+R、スケールがAlt+Sです。この立方体はスケールを適用して 1 にしてあるので、回転と位置をクリアする手順は次の2つです。
- Alt+Rキーで回転をクリアする
- Alt+Gキーで位置をクリアする
Alt+Rキーで
3Dビューポートにポインターを乗せ、Altキーを押しながらRキーを押します。
回転の Z が 0° になり、立方体の辺が X と Y の軸にそろいました。スケールは適用してあるので、X に長い形のままです。

Alt+Gキーで
3Dビューポートにポインターを乗せたまま、Altキーを押しながらGキーを押します。
位置の X が 0 m になり、立方体がワールド原点(X・Y・Z が 0 の点)に戻りました。

これで、回転と位置をクリアできました。ヘッダーのオブジェクト→クリアのメニューからも、位置・回転・スケールをクリアできます。
適用できない・戻したいとき

適用でつまずきやすい症状は、次の2つです。
- 適用を元に戻したい
- 「シングルユーザー化して」のダイアログが出て、すぐに適用されない
適用を元に戻したい
適用は、Ctrl+Zキーで取り消すと元に戻ります。前の節で回転と位置をクリアしたあとなら、3回押すと、位置のクリア・回転のクリア・スケールの適用の順に取り消され、スケールの X が 2.000 に戻ります。
適用した直後にスケールのクリア(Alt+Sキー)を押しても、値も見た目も変わりません。適用のあとのスケールは、もう 1 だからです。
「シングルユーザー化して」のダイアログが出て、すぐに適用されない
ほかのオブジェクトと形のデータを共有しているオブジェクトに適用すると、確認のダイアログが出ます。リンク複製(Alt+Dキー)で作ったオブジェクトは、この共有の状態です。
Alt+Dキーを押してすぐEnterキーを押すと同じ位置にリンク複製でき、そこでCtrl+Aキー→スケールを押すとダイアログが出ます。試したあとは、Ctrl+Zキーで複製の前まで戻してください。

適用を押すと、シングルユーザー化(データの共有をやめて、このオブジェクトだけのデータにすること)をしてから適用されます。共有を残したいときは、キャンセルを押してください。
どちらの場合も、思った結果にならなかったらCtrl+Zキーで取り消せます。何回か前の操作まで戻したいときは、画面の一番上の段の編集→操作履歴で戻したい所を選びます。
形を伸ばしたら、スケールを適用しよう

トランスフォームの適用は、見た目を変えずに値を初期の値にし、その分を形のデータへ移す操作です。この記事で解説したことは、次の4つです。
- スケールを適用する理由:モディファイアーの効き方を、向きによって変えないため
- スケールを適用する:Ctrl+Aキー→スケール
- クリアで戻す:Alt+G・Alt+R・Alt+Sキー。見た目も戻る
- 戻したい・ダイアログが出たとき:Ctrl+Zキーで取り消す。共有のデータはシングルユーザー化してから適用される
まずは自分のモデルで、伸ばしたオブジェクトのスケールを適用してみてください。
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