敷地の高さ|GL・設計GL・段差
- 設計GLとは何のこと?
- 設計GLと地盤面は何が違うの?
- 設計GLの決め方を知りたい
配置図や断面図には、「設計GL=BM+200」(単位は mm)のような書き込みがあります。しかし、BM が何で、設計GL が地盤面とどう違うのかを知らないと、敷地と建物の高さの関係が読めません。
この記事で解説するのは、BM、現況GL と設計GL、地盤面との違い、敷地と道路・建物の段差、図面の書き方です。読むと、道路から1階の床までの高さがどうつながるかが分かります。
設計GL は、工事のあとの地面の高さとして設計で決める高さで、動かない基準の点(BM)からの差で書きます。
高さの基準の点(BM)

BM(ベンチマーク)は、高さを測るときの基準にする点です。建物の工事では、敷地のそばの動かない物に BM を設けます。
国の工事の仕様書では、工事のはじめに BM を木杭やコンクリート杭などで動かないように設け、位置と高さの検査を受ける決まりです。
道路のマンホールの蓋や側溝など、もとからある動かない物を BM にすることもあります。集めた図面18件(住宅12件・住宅以外6件)では、住宅2件と住宅以外1件が、マンホールを BM にしていました。
図面では、BM の高さを ±0 として、設計GL を「BM+200」のように書きます。BM にしたマンホールの蓋と、道路の面の高さは同じとは限りません。
現況GLと設計GL

敷地の地面の高さは、工事の前と後の2つです。工事の前の地面の高さを現況GL、建物ができたあとの地面の高さとして設計で決めた高さを設計GL と呼びます。
設計GL は図面と現場の言葉で、法令の言葉ではありません。国の工事の図面の決まりでは、これを「設計地盤高」、工事の前の高さを「現状地盤高」と書き分けています。
設計GL が現況GL より高ければ、土を盛って地面を高くすることになり、これが盛土です。
設計GLと地盤面の違い

設計GL と似た言葉に、法令の「地盤面」があります。地盤面は、建物が周りの地面と接する位置の、平均の高さの水平面です。
建築基準法の建物の高さや軒の高さは、原則としてこの地盤面から測ります。
設計GL は設計で決めた地面の高さで、地盤面は法令で高さを測るための面です。そのため、2つは同じ高さとは限りません。
確認申請の図面の作成例では、地盤面を「設計GL−22」「BM+336」のように、設計GL や BM からの値で書いていました。
敷地と道路・建物の段差

道路から1階の床までには、いくつかの段差があります。見る所は、次の3つです。
- 敷地は道路より高くする
- 1階の床は地面より上げる
- 玄関の段差を確かめる
敷地は道路より高くする
建築基準法は、建物の敷地を、接する道の境より高くすると決めています。
敷地の中の排水に支障がないときなどは、この限りではありません。
道路との高さの差が分かる住宅の図面5件では、5件すべてが、建物のまわりの地面を道路より 100〜400mm 高くしていました。道路より低いと雨水が敷地に入りやすく、高すぎると道路から上がる階段が増えます。

1階の床は地面より上げる
1階の床は、設計GL からさらに上げてつくります。地面から1階の床までの高さが分かる住宅の図面7件では、6件が 500〜569mm でした。
見本の家(編集部が作図した木造2階建ての住宅の例)では、設計GL から1階の床までを 500mm にしています。
玄関の段差を確かめる
玄関では、外のポーチから土間へ、土間から1階の床へと段差があります。土間から床への段差は、上がりかまち(玄関の上がり口に取り付けた横木)の段差です。
この段差が分かる住宅の図面5件では、4件が 173〜200mm でした。
住宅性能表示(受けるかは任意)の高齢者等への配慮の基準は、最も上の等級5 で、上がりかまちの段差に上限を決めています。
1階の玄関のように地面に接する階の玄関では 180mm 以下、それ以外の階の玄関では 110mm 以下です。
図面で敷地の高さを読む

図面では、設計GL を BM からの差で、1階の床を設計GL からの差で書くことがあります。設計GL の書き方が分かる住宅の図面6件では、3件が BM からの値で書いていました。
書き方は「設計GL=B.M+600」「設計GL=BM+200」「設計GL=BM+150」で、BM の書き方も図面によって違います。
確認申請の配置図には、土地の高低と、敷地と道の境の高低差、建物の各部分の高さを書く決まりです。
BM からの道路と設計GL の高さ、設計GL からの1階の床の高さを並べると、道路から床までの高さがつながります。
BMから高さを足して敷地の段差を読もう

設計GL は工事のあとの地面の高さとして設計で決め、BM からの差で書きます。この記事で見たのは、次の5つです。
- 高さの基準の点(BM)
- 現況GLと設計GL
- 設計GLと地盤面の違い
- 敷地と道路・建物の段差
- 図面で敷地の高さを読む
配置図を開いたら、BM を見つけ、道路・設計GL・1階の床の高さを順に並べてみてください。
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