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  1. PBRのベースカラー|素材そのものの色

PBRのベースカラー|素材そのものの色

編集部 読了 約6分

  • PBRのベースカラーとは、何の色?
  • 写真から取った色を、そのままベースカラーに入れてよいの?
  • ベースカラーの明るさの目安を知りたい

ベースカラーには、パースで見えてほしい色をそのまま入れればよいと思うかもしれません。しかし、PBR のマテリアルのベースカラーに入れる色には、決まった条件があるのです。

この記事では、ベースカラーが表す色と、照明の明るさや影を含めない理由、実物から色を取るときの考え方、明るさの目安を解説します。

影の入った色と影の無い色の違いは、Blender 5.2 でレンダリングした画像で確かめましょう。

ベースカラーとは、照明の明るさや影を含まない、素材そのものの色を決める項目です。PBR のマテリアル(現実の光のふるまいに近づけて作るマテリアル)の基本の項目で、アルベドやディフューズとも呼ばれます。

PBRのベースカラーとは

非金属では中で散って出てくる拡散反射の光にベースカラーの色が付き、金属では表面ではね返る反射の光にベースカラーの色が付くことを並べた図
非金属では中で散って出てくる拡散反射の光に、金属では表面の反射の光に、ベースカラーの色が付くことを表した図です。

物の表面で返ってくる光には、表面ではね返る光(鏡面反射)と、中へ入って散ってから出てくる光(3DCG での拡散反射)があります。

ベースカラーが表すのは、非金属では拡散反射の色、金属では正面から見た表面の反射の色です。

非金属では、表面の反射には色が付かず、素材の色は拡散反射の光から出ます。金属には拡散反射が無く、表面ではね返る光がベースカラーの色に染まるのです。

金属のベースカラーには、正面から見たときの反射の色を入れます。金属か非金属かを決めるのは、ベースカラーとは別のメタリックという値です。

呼び名はソフトや素材の配布元で違い、Blender は Base Color、3DCG のソフトの Unity はアルベド(Albedo)と呼びます。

素材の配布元の Poly Haven での呼び名は、ディフューズ(Diffuse)です。

インテリアの配色で使う「ベースカラー」とは、同じ言葉でも別の意味です。

ベースカラーに照明の明るさや影を含めない理由

左から浅い角度で照らしてレンダリングした、凹凸のあるれんがの壁と、同じ壁の照明の明るさと影を含まない色を並べた画像
Blender 5.2 で、れんがを1つずつ形で作った壁を左から低い角度で照らした画像と、同じ壁の照明の明るさと影を含まない色です。

ベースカラーには、照明の明るさや影を含めない色を入れます。PBR のマテリアルでは、照明の明るさや影はレンダリングのときにソフトが付けるからです。

凹凸による影も、形そのものの凹凸などから、レンダリングで付きます。ベースカラーが受け持つのは、そのもとになる素材の色だけです。

画像の「左から照らした壁」は、Blender 5.2 で、れんがを1つずつ形で作った壁を、左から低い角度で照らしてレンダリングしたものです。れんがの左の縁が明るく、右と下の目地には影が落ちています。

「照明の明るさと影を含まない色」は、同じ壁の色だけを出した画像です。ベースカラーに入れるのは、こちらのような色です。

Blender 5.2 で試すと、影の入った画像をベースカラーに入れた場合、光の向きを変えても画像の中の影が残りました。

下の画像は、どちらも右から照らしたものです。手前の白い棒は光の向きを見るために立てたもので、影はどちらも左に落ちています。

「左から照らした壁」の画像をベースカラーに入れた平らな板と、形のあるれんがの壁を、どちらも右から照らしてレンダリングした画像を並べたもの
Blender 5.2 で、「左から照らした壁」の画像をベースカラーに入れた平らな板と、形のあるれんがの壁を、どちらも右から照らした画像です。

「レンダリングした画像を入れた平らな板」は、右から照らしても、れんがの左の縁が明るいままでした。

「形のあるれんがの壁」は右の縁が明るくなり、目地の影も左の側に移っています。ベースカラーが影の無い色なので、元の影が残らないのです。

素材の画像を選ぶときは、照明の明るさや影ができるだけ入っていないものを選びましょう。

実物の写真から取るベースカラー

照明とカメラの両方に偏光フィルタを付け、表面の反射を除いて素材の色の光だけを写す様子を表した図
照明とカメラの両方に偏光フィルタを付けて撮る交差偏光で、表面の反射を除き、素材の色の光だけを写す様子を表した図です。

ふつうに撮った写真の色は、そのままはベースカラーに入れません。写真には、影や照明の明るさに加えて、表面ではね返った光の明るさも入っているからです。

表面の反射は、ベースカラーとは別に、マテリアルの中で鏡面反射として計算されるのです。

非金属の素材から色を取るときは、偏光フィルタを使って表面の反射を除いて撮る方法があります。照明とカメラの両方に偏光フィルタを付けて撮るのが、交差偏光という方法です。

交差偏光なら、表面の反射を除いた状態で写せます。撮った写真を、場合によってはそのままベースカラーの画像に使えるのが特徴です。

ベースカラーの明るさの目安

0から255の明るさの帯に、暗い側の目安30〜50と、明るい側の目安240を印した図
Adobe の解説が出している、非金属のベースカラーの明るさの目安を、0〜255 の帯に印した図です。ほかのソフトの決まりではありません。

非金属のベースカラーの明るさについては、Adobe(素材を作るソフト Substance 3D の会社)の解説が目安を出しています。画像の色を0〜255の数で表したときの目安は、次のとおりです。

  • 暗い側:30〜50 を下回らない(30 がゆるめ、50 がきびしめ)
  • 明るい側:240 を超えない

この目安は Adobe の解説のもので、どのソフトの決まりでもありません。とても暗い色や白に近い色を入れるときに、比べる目安として使えます。

影を含めない素材の色をベースカラーに入れよう

部屋の隅を Blender 5.2 でレンダリングした画像と、同じ場面のベースカラーの色だけを出した画像を並べたもの
Blender 5.2 で、部屋の隅をレンダリングした画像と、同じ場面のベースカラーの色だけを出した画像です。

ベースカラーは、照明の明るさや影を含まない、素材そのものの色を決める項目です。この記事で見たことは、次の4つでした。

  • 非金属では拡散反射の色、金属では正面から見た表面の反射の色になる
  • 照明の明るさや影はレンダリングで付くので、ベースカラーには含めない
  • 実物の写真から取るなら、表面の反射を除いて撮る方法がある
  • 明るさの目安を出している会社もある(非金属の色で 30〜50 から 240)

「レンダリングした画像」には照明の明るさと影が付き、「ベースカラーの色だけ」はソファの下の影や壁の明暗がありません。

素材の画像を選ぶときや色を決めるときは、後者のような影の無い色になっているかを確かめてみてください。

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この記事について

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