PBRのメタリック|金属と非金属の反射の違い
- PBRのメタリックとは、何を決める値?
- 金属と非金属では、反射の何が違うの?
- メタリックに0と1のあいだの値を入れてよいのか知りたい
メタリックは、金属らしさを0から1で少しずつ強める値だと思うかもしれません。しかし、メタリックに入れるのは、基本的に0か1のどちらかです。
この記事では、メタリックが切り替える金属と非金属の反射の違いと、0か1にする理由、中間の値を使う場面を解説します。
メタリックだけを変えた見え方は、Blender 5.2 でレンダリングした画像で確かめましょう。
メタリックとは、PBR のマテリアル(現実の光のふるまいに近づけて作るマテリアル)で、非金属と金属の2つの反射の仕方を混ぜる値です。メタルネスとも呼ばれます。
PBRのメタリックとは

メタリックは0で非金属、1で金属の反射になる値です。0と1のあいだでは、2つの反射の仕方を混ぜた見え方になります。
画像は、Blender 5.2 で、同じ金色のベースカラー(素材の色を決める項目)のまま、メタリックだけを0と1にした球です。
「メタリック 0」の球は淡い黄色で、光源が映った白い点(ハイライト)が小さく見えます。
「メタリック 1」の球は、まわりの床や壁の映り込みが全体に金色を帯びています。メタリックで変わるのは、表面の反射の強さと色、そして素材の色がどの光から出るかです。
金属と非金属の反射の違い

金属と非金属は、物に当たった光がどう返ってくるかが違います。違いを、次の表にまとめました。
| 非金属(メタリック0) | 金属(メタリック1) | |
|---|---|---|
| 正面から見た表面の反射 | 当たった光の数%(屈折率1.5のガラスで約4%) | 当たった光のほとんど |
| 表面の反射の色 | 色が付かない | ベースカラーの色に染まる |
| 中で散って出てくる光(拡散反射) | ある | 無い |
| 素材の色が出る所 | 中で散って出てくる光 | 表面の反射 |
表面の反射の強さは見る角度で変わるので、表では正面から見たときで比べています。正面から見た非金属の表面の反射は弱く、光源やまわりの景色は色が付かないまま映ります。
非金属の素材の色が出ているのは、物の中へ入って散ってから出てくる光です。金属は当たった光のほとんどを表面ではね返し、その反射がベースカラーの色に染まります。
金属には中から出てくる光が無いので、金属の色は映り込みの色として見えるのです。
メタリックは0か1で決める

メタリックは、基本的に0か1のどちらかにします。実物の表面は、ふつう金属か非金属のどちらかだからです。
石やプラスチックのように金属でない素材は0、金属は1です。
3DCG のソフトの Unreal Engine の説明も、はっきりした理由が無ければ中間の値は使わないよう勧めています。0と1のあいだの値を入れると、2つの見え方を混ぜたものになります。
画像の中央の球は、メタリックを 0.5 にしたものです。「メタリック 0」の見え方と「メタリック 1」の見え方を、半分ずつ混ぜた見え方になっています。
メタリックに中間の値を使う場面

メタリックに中間の値を使う主な場面として、次の2つがあります。どちらも、1つの面に金属と非金属が混ざる場面です。
- 錆やほこりをかぶった金属
- 金属とほかの素材の境目
錆やほこりをかぶった金属
錆びた金属や、ほこりをかぶった金属には、0と1のあいだの値が要ることがあります。これは、Unreal Engine の説明が挙げている場面です。
錆やほこりは金属ではないので、錆びた所やほこりの所は、金属と非金属が混ざった面になります。Unreal Engine の説明は、こうした面に中間の値を使うことがあるという考えです。
金属とほかの素材の境目
同じ錆でも、3DCG のマテリアルの仕様 OpenPBR では扱い方が違い、錆や塗装は金属の上に乗った別の素材という扱いです。
錆の所は非金属として0にし、金属との境目をなめらかにつなぐときに中間の値を使えるとしています。
画像の「錆の所を0にし、なめらかにつなぐ」の板は、この考えで作ったものです。錆の所はメタリック0、錆の無い所は1で、境目だけ値をなめらかに変えました。
一方で、Unreal Engine の説明は、塗装は非金属なので、塗装の所は0、金属が見えている所は1にするとしています。
2つの所は白黒だけのマスク(どこにどの値を入れるかを決める画像)で分け、中間の値は入れません。
画像の「塗装を0、はがれた所を1に分ける」の板は、この考えで境目をはっきり分けたものです。
境目に中間の値を使うかどうかは、仕様やソフトの説明によって分かれています。塗装の所を0、金属が見えている所を1にする点は、どちらの説明も同じです。
素材が金属かどうかでメタリックを決めよう

メタリックは、非金属と金属の反射の仕方を混ぜる値です。この記事で見たことは、次の3つでした。
- 金属は中から出てくる光が無く、表面の反射がベースカラーの色に染まる
- 非金属は正面から見た表面の反射が数%で色が付かず、色は中で散って出てくる光から出る
- 基本は0か1にし、中間の値は錆やほこりをかぶった金属や、境目に使うことがある
画像の上の段と下の段は、同じ色のまま、メタリックだけが違います。マテリアルを作るときは、その面が金属そのものか、塗装などで覆われた面かを見て、メタリックを決めてみてください。
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