Lumionのエディションの選び方|View・Pro・Studioの考え方【2026年7月時点】
Lumion(建築・土木向けのリアルタイムレンダリングソフト)を買おうと調べてみると、View・Pro・Studioという3つの名前が出てきて、どれを選べばいいのか迷う人は多いはずです。値段の違いだけを見ても、自分の使い方に合うのがどれかは見えてきません。大事なのは「Lumion エディションのどれが自分の仕事に必要か」を、使う場面から逆算して考えることです。
この記事では、View・Pro・Studioの3つのエディションの選び方の考え方を、機能・用途・向いている人の3つの観点から整理します。
なお、料金の一覧や価格の比較表はこの記事では扱いません。エディションの構成や名称は年ごとに見直されるため、ここで解説するのは「自分ならどれを選ぶか」という座学の部分で、最新の実額は後半で案内する料金ページや公式で確認する前提です。以下の内容はすべて2026年7月時点のものとしてお読みください。
Lumionには「View・Pro・Studio」の3つがある
2026年7月時点のLumionは、View・Pro・Studioという3つのエディションに分かれています。大きな役割の違いをひとことで言えば、Viewは設計中にその場で見るための軽い相棒、Proは仕上げて提出するための本体、Studioはその両方をチームでまとめて使うための束です。細かい機能の差は後半のセクションで解説しているので、まずは3つの立ち位置をつかんでおきましょう。
3つの位置づけをざっくり掴む
3つのエディションは、設計の流れのどの段階で使うかで役割が分かれています。使う場面をイメージできると、値段表を見る前に候補がかなり絞れます。
- View = 設計ソフトの中で「その場でざっくり見る」ための軽いプラグイン(拡張機能)。作りながら雰囲気を確認する初期検討向けです。
- Pro = 素材・光・エフェクト・出力までひととおりそろった、仕上げ・提出用の本体(単独で動くソフト)です。
- Studio = ProとViewをまとめたパッケージ(束)で、複数人・チームでの使い方に向きます。
段階でならべると、設計の初期はViewで見当をつけ、清書はProで作り込み、それをチームで運用するならStudio、という順のイメージになります。まだ細かい機能差を覚える必要はありません。「自分は初期検討がしたいのか、提出物を仕上げたいのか、チームで回したいのか」を思い浮かべておくだけで、後の話が読みやすくなります。
名称・構成は年ごとに見直される点に注意
いま説明した3つの構成は、これからもずっと同じとは限りません。Lumionは過去にStandard・Proという分け方だった時期があり、その後にView・Pro・Studioへ整理された経緯があります(Lumion公式サポート・確認日2026年7月4日)。
そのため、実際に契約する前には公式の購入ページで最新の構成・名称・含まれる内容を必ず確認してください。名前が同じでも、そのエディションで何ができるかは年によって変わり得ます。古い解説記事の情報だけで判断すると、思っていたものと違うプランを選んでしまうおそれがあるためです(出典: Lumion公式 購入ページ・確認日2026年7月4日)。
Lumion Viewは「設計しながらその場で見る」ための軽いエディション
Lumion Viewは、完成画を作り込むためのものではありません。設計中に手を止めず、モデルの雰囲気をその場で確かめるための軽いプラグインです。SketchUpやRevitで設計をしながら「この案でいけそうか」を早く見たい人に向いた、初期検討用の位置づけになります。
どんなときに使うのか
Viewは、SketchUp・Revit・Archicadといった設計ソフトの中で動くプラグイン形式です。設計ソフトを開いたままモデルを触ると、その見た目がリアルタイム(ほぼ即時)で確認できます。
たとえば住宅のリビングを設計している途中で「南向きの窓から光を入れたら、この部屋はどのくらい明るく見えるだろう」と気になったとき。Viewなら設計ソフトを離れずに、光や材質を変えながらその場で雰囲気を確かめられます。案を練っている段階で手早く見た目をつかめるので、検討のスピードが上がります。
一方で、素材のライブラリ(あらかじめ用意された樹木や家具などの部品集)やエフェクト(演出効果)は、後述するProに比べると絞られています。Viewはあくまで「その場で見る」ことが主目的で、作り込んだ最終出力を狙う設計ではないからです。
Viewが向いている人・向かない人
Viewが向いているのは、設計の初期段階で手早く見た目をつかみたい人です。モデリングと同じソフトの中で完結させたい人にも合います。設計ソフトを行き来せずに済むぶん、思いついたその場で確認できるのが強みだからです。
逆に、見栄えの良い完成パースやウォークスルー動画を提出物として仕上げたい人には、View単体では物足りません。作り込みや最終出力はProの領域だからです。迷ったときは「作りたいのは検討用の下書きか、それとも提出用の清書か」を自分に問うてみてください。下書きならView、清書ならProが候補になります。
Lumion Proは「作り込んで提出物に仕上げる」本体エディション
Lumion Proは、素材・光・エフェクト・出力までをひととおり扱える本体のエディションです。提出用の静止画やウォークスルー動画を仕上げる中心の選択肢になり、建築パース実務では主力になりやすい位置づけです。
Proでできることの幅
Proは、単独で動く本体ソフトとして、レンダリングに必要な要素を幅広くそろえています。大量の3Dアセット(樹木・人・家具・車などの部品)を配置でき、天候・水・光といった演出や、アニメーション・動画の書き出しまで扱えます(出典: Lumion Pro 公式ページ・確認日2026年7月4日)。
これができると、完成度の高い静止画やウォークスルー動画を、提出物としてそのまま仕上げられます。プレゼンで見せる1枚を作り込みたい人や、建物の中を歩くような動画を出したい人にとって、この幅の広さが効いてきます。Viewが設計ソフト内のプラグインだったのに対し、Proは単独で動く本体という違いも、作業のしやすさに関わってきます。
Proが向いている人
Proが向いているのは、提出用・プレゼン用のパースや動画を1人で作り込みたい建築パース制作者や設計者です。素材から出力までProだけで完結するので、仕上げの工程を1本のソフトで進められるからです。
まずどれか1つを選ぶなら、多くの建築パース用途で基準になりやすいのがProです。完成物を出すための機能がそろっているぶん、用途を選ばず使いやすいためです。Viewとの関係でいえば、Viewで見当をつけてからProで仕上げる、という補い合いのかたちになります。編集部でも、個人で提出物まで手がけるなら最初の1本はProから考えるのが分かりやすいと見ています。
Lumion Studioは「ViewとProをまとめてチームで使う」束
Lumion Studioは、まったく新しい機能を持つエディションではありません。ProとViewを1つにまとめたパッケージ(束)で、複数人・チームでの運用を想定した選択肢です。ライセンス(利用権)の持ち方が個人向けと違う点が、Studioを理解するうえでの核心になります。
Studioの中身と使い方の像
Studioの中身は、フル機能のProと、初期検討用のViewを束ねたものです。公式の説明では、Studioに含まれるProは複数人で共有して使える持ち方(フローティング=席を回して使うイメージ)、Viewは人ごとに割り当てる持ち方(ネームドユーザー=担当者に紐づく席)とされています(出典: Lumion公式 購入ページ・確認日2026年7月4日)。
この持ち方の違いがあると、チームでの回し方が具体的に見えてきます。たとえば、仕上げ担当が共有のProを使って提出物を作りつつ、設計者はそれぞれのViewで下書きを進める、といった体制が組めます。1本のProを担当者で回しながら、設計側は各自が初期検討をViewで行う、という分担ができるわけです。
Studioが向いている人・向かない人
Studioが向いているのは、複数人の事務所やチームで、設計者と仕上げ担当がそれぞれの段階でLumionを使う体制です。設計はViewで下書き、仕上げは共有のProで作り込む、という役割分担が前提になっている職場なら、束で持つほうが運用に合います。
逆に、1人で最初から最後まで完結する個人ユーザーには、Studioは向きません。1人ならProの共有ライセンスを回す相手がいないため、Pro単体で足りることが多いからです。迷ったら「使うのは自分1人か、それともチームか」で考えてみてください。1人ならPro、チームで段階を分担するならStudio、と切り分けられます。
自分ならどれを選ぶ?選び方の考え方3ステップ
最後に、機能の一覧を暗記するのではなく、使い方から逆算して選ぶ考え方をまとめます。目的・人数・段階の3つを順に確認していけば、自然と候補が絞れます。表を眺めて悩むより、この3つの問いに答えるほうが早く決まります。
ステップ1:作るものは「下書き」か「提出物」か
最初に考えたいのは、自分が作りたいものが検討用の下書きなのか、提出用の作り込みなのかです。ここが決まると、ViewとProのどちらが軸になるかが見えてきます。
設計中の検討・下書きが主目的ならViewが候補になります。提出・プレゼン用に見栄えする成果物を仕上げる必要があるなら、Pro、またはProを含むStudioが候補です。「見た目をちょっと確認したいだけ」と「見栄えする成果物を出したい」は、必要な機能がまったく違います。この2つを切り分けるのが、選び方の出発点になります。
ステップ2:使うのは「1人」か「チーム」か
目的が決まったら、そのLumionを使うのが自分1人か、複数人のチームかを考えます。人数によって、同じ「仕上げがしたい」でも向くエディションが変わるからです。
1人で完結するなら、Pro単体が基準です。1人ではライセンスを共有する相手がいないため、束で持つ意味が薄いからです。複数人で段階を分担するなら、ProとViewをまとめたStudioの束が向きます。ライセンスの持ち方(個人に割り当てるか、共有して回すか)で運用のしやすさが変わる点も、このステップで意識しておくと選びやすくなります。動作させるPC側の条件が気になる人は、あわせてLumionに必要なPCスペック|推奨GPU・メモリの目安を整理も確認しておくと、導入前の準備が進めやすくなります。
ステップ3:最新の構成と料金は公式・料金ページで確認する
目的と人数で候補が絞れたら、最後に最新の構成と料金を公式で確認します。エディションの構成・含まれる内容・料金は年ごとに改定されるため、契約の直前に最新の情報を見ておくのが安全だからです。
具体的な料金の比較や最新の実額は、Lumionの料金をまとめたページで確認してください(Lumion料金ガイド(db.persc.jp))。この記事では価格の比較表を作っていないので、金額で迷ったらそちらを見るのが早道です。学生・教育向けの扱いなど個別の条件も年によって変わるため、あてはまりそうな人は公式の購入ページで最新の条件を確認しておくと安心です。
Lumionのエディション選びを編集部が整理してみました
ここまでの内容を、編集部がエディション選びの視点から整理してみました。3つのエディションを見比べると、迷いやすいのは「Proだけで足りるのか、Studioまで必要か」の線引きだと感じます。
その線引きは、機能の多さではなく人数で引くのが分かりやすい、というのが編集部の所感です。ViewとProの役割はもともとはっきり分かれているので、悩みどころは「Proを共有で回す相手がいるかどうか」に集約されます。1人で提出物まで作るならProで足り、設計と仕上げを別の人が担うならStudioの束が生きてきます。値段の大小より先に「使うのは自分だけか、チームか」を決めておくと、後の判断がぶれにくくなります。
エディションを決めたあとの活用シーン・次の一歩
エディションが決まったら、次は実際に快適に動かす準備に進みます。ここでは、選んだあとに読者がつまずきやすいポイントと、その先の一歩を整理します。
Lumionはリアルタイムで描画するぶん、パソコンのグラフィック性能(GPU)に負荷がかかります。せっかくProやStudioを選んでも、PCが力不足だと動作が重くなり、思ったように作業が進みません。エディションを決めたら、動作環境をLumionに必要なPCスペック|推奨GPU・メモリの目安を整理で確認しておくと安心です。手持ちの環境をできるだけ軽く動かしたい人は、Lumionのレンダリングを高速化・軽くする設定のコツで設定の工夫を押さえておくと、導入後の作業がぐっと楽になります。
将来的には、作った作品をチームやクライアントと共有する場面も出てきます。そうした共有・プレゼンの進め方まで見据えておくと、エディション選びが「買って終わり」ではなく、日々の仕事の流れにつながっていきます。
まとめ|Lumionのエディションは「使い方から選ぶ」
Lumionのエディション選びは、機能の一覧表を見比べるより、自分の使い方から逆算するほうが早く決まります。View・Pro・Studioの3つは、次のように役割がはっきり分かれています。
- View = 設計しながらその場で見る、初期検討・下書き用の軽いプラグイン。
- Pro = 素材から出力まで扱える本体で、提出物を仕上げる主力。1人で完結するなら基準になりやすい選択肢。
- Studio = ProとViewを束ねたパッケージで、複数人・チームでの分担運用に向く。
- 選ぶときは、目的(下書きか提出物か)→ 人数(1人かチームか)→ 最新の構成・料金の確認、の順で考えると絞りやすい。
- 構成・名称・料金は年ごとに改定されるため、契約の直前に公式で最新を確認する。価格の比較はLumion料金ガイド(db.persc.jp)で確認する。
自分が「下書きをしたいのか、提出物を仕上げたいのか、チームで回したいのか」がはっきりすれば、候補は自然と1つか2つに絞れます。あとは最新の料金を公式で確かめて決めるだけです。
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