空調・換気設備図の種類|機器表・系統図・平面図
- 空調設備図には、どんな図があるの?
- 機器表・系統図・平面図は、何が違うの?
- 空調・換気設備図を、どの図から読めばいいかを知りたい
空調・換気設備図を開くと、文字だけの表、線と四角だけの図、平面図に線が重なった図が続きます。しかし、それぞれの図が何を表すかが分からないと、同じ機器を何枚もの図で探すことになるでしょう。
この記事では、空調・換気設備図の3つの種類と、ダクトの図と配管の図の分かれ方、図面の並びと読む順を解説します。読むと、空調・換気設備図の1枚ずつが、機器の何を表しているかが分かります。
空調・換気設備図は、建物の空気を整える機器と、空気や水を運ぶ管を描いた図面です。
空調・換気設備図とは

空調・換気設備図は、空気調和・換気・排煙の設備の機器と、ダクトや配管を表す図面です。空気調和(空調)は、室内の空気の温度・湿度・清浄度・気流を、部屋の用途に合うように整えることを指します。
換気は、建物の中の汚れた空気を出し、外の新しい空気と入れかえることです。排煙設備は、火事が起きたときの煙を外へ出す設備で、空調・換気と同じくダクトで空気を運びます。
国が発注する建物の工事で使う、設備の図面の書き方の基準(以下、国の工事の基準)は、この3つの設備を、上の図のような機器とダクトなどで構成するとしています。
3つの設備の図面は、できるだけ同じ図面にまとめる決まりです。
一方、編集部が集めた公開の空調・換気設備図6件(学校・公民館・給食センター・住宅)では、空調と換気で別の図面にしていたものが3件ありました。ほかに、換気の図だけで空調の図が無い住宅が1件です。
空調・換気設備図の3つの種類

上の図では、業務用のエアコンを、部屋の中の室内機と外に置く室外機に分けて描きました。
国の工事の基準は、空調・換気・排煙の設備の図面を、機器表・系統図・平面図で構成するとしています。この記事で見る3つの種類は、次のとおりです。
- 機器表
- 系統図
- 平面図
機器表
機器表は、図面に出てくる機器の記号・名称・仕様などを一覧にした表です。図の中の機器の記号を、機器表の同じ記号の行で引くと、その機器の形式や能力が分かります。
集めた実物6件のうち、機器表のあるものは4件で、表の数は5つ(1件は空調と換気で2表)でした。
5つの機器表のすべてに、記号・名称・仕様(形式と能力)・電源・台数の欄がありました。電源の欄には、単相か三相かと、電圧を書きます。
系統図
系統図は、機器とダクト・配管が、何から何へつながるかを表した図です。建物の中の位置によらず、つながりを線で描きます。
系統図に縮尺を付けないのが、国の工事の基準の決まりです。
空調設備図を解説した Web の記事(以下、解説の記事)のうち6本が、系統図を、つながりを示す図と説明しています。
平面図
平面図は、建物の平面図の上に、機器とダクト・配管の位置と通り道を描いた図です。縮尺は、国の工事の基準では 1/100 で、1/200 でもよいとされています。
線の太さは、建物の線が極細線(0.1mm)、ダクトと配管が太線(0.3mm)、1本の線で描くダクトが極太線(0.5mm)です。建物の図は、設備の図面として要らない線を消して使う決まりです。
ダクトの図と配管の図

3つの種類のうち系統図と平面図は、管の中を流れるもので、ダクトの図と配管の図に分かれます。国の工事の基準も、系統図と平面図を、ダクト系統図・ダクト平面図・配管系統図・配管平面図の4つに分けています。
ダクトは、冷暖房・換気・排気などの空気を運ぶ管です。配管は、冷媒(冷やしたり温めたりするために熱を運ぶ物質)や、ドレンなどを流す管を指します。
ドレンは、エアコンなどで空気を冷やしたときに、機械の中でできた水(結露水)のことです。
集めた実物6件では、「ダクト平面図」の名前の図が2件、「配管平面図」の名前の図が2件ありました。
図面の並びと読む順

国の工事の基準の図面の構成の表は、機器表が先頭です。集めた実物のうち2件は、機器表 → 系統図 → 平面図の順に綴じていました。
後半だけを集めた1件も、系統図 → 平面図の順でした。
解説の記事6本が、凡例を早めに確かめると書いています。凡例は、図で使う線や記号の意味の一覧で、実物では独立した1枚にしているものが2件ありました。
系統図でつながりをつかんでから平面図で位置を見る、という順は、解説の記事4本が書いていて、逆を勧める記事はありませんでした。
住宅の空調・換気の図

住宅の空調・換気の図は、学校や公民館の図とは形が違うことがあります。集めた実物のうち住宅は2件で、2件とも、空調の機器表や冷媒管・ドレン管の線はありませんでした。
2件とも、エアコンは位置だけが平面図に描かれていました。1件は、換気扇の機器表と、換気扇の位置を描いた換気の平面図を持っていました。
住宅は2件だけの観察なので、ほかの住宅の図面がいつもこの形とは限りません。
凡例と機器表から順に開いてみよう

空調・換気設備図は、空調・換気・排煙の機器と管の図面で、この記事で見た種類は次の3つです。
- 機器表:機器の記号・名称・仕様・電源・台数
- 系統図:機器とダクト・配管のつながり
- 平面図:機器とダクト・配管の位置と通り道
記号の読み方は「空調・換気設備の図示記号|ダクト・配管・吹出口」(準備中)の記事で、機器の名前は「空調設備図に出てくる機器|室内機・室外機・全熱交換器」(準備中)の記事で解説します。
空調・換気設備図を開いたら、凡例と機器表で記号を確かめ、系統図でつながりを見てから、平面図で位置をたどってみてください。
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