フレネル反射とは|見る角度で変わる反射
- フレネル反射とは、何のこと?
- 同じガラスなのに、見る角度で透けたり映り込んだりするのはなぜ?
- 3DCGでフレネル反射をどう扱うのかを知りたい
映り込みの強さは、素材ごとに決まっていると思うかもしれません。しかし、同じガラスや、つやのある床でも、見る角度によって映り込みの強さは大きく違うのです。
この記事では、見る角度で反射の割合が変わる仕組みを解説します。ガラス・床・水面の見え方は、Blender 5.2 で角度を変えて写した画像で確かめます。
フレネル効果とは、見る角度で反射の割合が変わり、浅い角度から見るほど強く反射することです。フレネル反射とも言います。
フレネル反射とは

フレネル効果では、面に沿うような浅い角度から見るほど、表面で反射する光が増えていきます。反対に、面を正面に近い向きから見たときの反射は弱めです。
目に届くのは、面に当たってはね返った光です。表面ではね返る鏡面反射では光が入った角度と同じ角度ではね返るので、浅い角度から見るときは、光も面に浅い角度で当たっていることになります。
正面と浅い角度での反射の割合

正面から光が当たると、ガラスやプラスチックのような非金属では、数%しか反射しません。たとえば、ふつうのガラスで反射するのは約4%です。
浅い角度になるほど反射は強まり、滑らかな面では100%近くまで反射します。
ただし、浅い角度でも100%に届かないのが、表面の粗い面です。
正面から透けて斜めから映り込む理由

反射しなかった光は、表面から物の中へ入ります。ガラスは中へ入った光の多くが通り抜けるので、正面からは向こうが透けて見えます。
画像は、Blender 5.2 で部屋の入口をガラスの板でふさぎ、正面と斜め(浅い角度)から写したものです。左の正面の画像で透けて見えるのは、部屋の中の黄色い箱です。
右の斜めの画像では、右の端に写っている外の赤い箱が、ガラスにはっきり映っています。正面の画像では、この映り込みはほとんど見えません。
床と水面での見え方

Blender 5.2 で、つやのある床と水面を見る高さだけ変えて写すと、ガラスと同じ違いが出ました。確かめたのは、次の2つです。
- 床の映り込み
- 水面の映り込み
床の映り込み
つやのある黒い床を上から見下ろすと、床に箱はほとんど映らず、見えるのは床の黒い色です。床すれすれから見ると、箱が鏡のようにはっきり床に映ります。
すれすれから見た床が明るい灰色に見えるのは、奥の明るい背景が床に映っているためです。
水面の映り込み
水面を上から見下ろすと、水の下にある底の模様が見えます。水面すれすれから見ると、奥のほうでは底が見えにくくなり、向こうの箱が水面に映るのです。
床も水面も、素材は変えずに見る高さだけを変えています。それでも見え方が変わるのは、見る角度で反射の割合が変わるためです。
3DCGのマテリアルとフレネル反射

PBR(物理ベース)は、現実の光のふるまいに近い計算でマテリアルを作る考え方です。PBR のマテリアルには、フレネル効果の考えが取り入れられています。
そのため、表面で反射する分と中へ入る分の割合が見る角度で変わる様子は、マテリアルの計算の中で扱われます。
中へ入った分の行き先は、ガラスなら透過、不透明な非金属なら拡散反射(中で散ってから出てくる光)です。
見る角度を変えて映り込みの強さを見比べよう

フレネル効果では、浅い角度から見るほど反射が強くなります。この記事で見たことは、次の3つです。
- 正面からの反射は、非金属で数%(ガラスで約4%)
- 浅い角度ほど反射が強まり、滑らかな面では100%近くになる
- 反射しなかった光は中へ入るので、ガラスは正面から透けて見える
1枚のパースの中でも、手前の床と奥の床では見る角度が違います。ガラスや床、水面のパースを確かめるときは、カメラの高さや向きを変えて、映り込みの強さを見比べてみてください。
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