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  1. 拡散反射と鏡面反射|素材の色とつや・映り込み

拡散反射と鏡面反射|素材の色とつや・映り込み

編集部 読了 約5分

  • 拡散反射と鏡面反射は、何が違うの?
  • 3DCGの素材の色やつやが、どこから来ているのか分からない
  • つやと映り込みが、どう決まるのかを知りたい

国語辞典での鏡面反射は滑らかな面での反射、拡散反射は滑らかでない面での反射です。しかし、3DCGのマテリアルでの2つの言葉の意味は、辞典とは少し違います。

この記事では、2つの反射について、辞典の意味と3DCGの意味がどう違うかを解説します。素材の色・つや・映り込みがそれぞれどちらの反射から来るのかも、この記事の中で確かめましょう。

3DCGでは、表面ではね返る光を鏡面反射、物の中で散ってから出てくる光を拡散反射と呼びます。ガラスや金属でない、不透明な物の見え方は、主にこの2つの光でできているのです。

拡散反射と鏡面反射とは

滑らかな面で光が同じ角度ではね返る正反射と、滑らかでない面で光がいろいろな方向へはね返る乱反射を並べた図
滑らかな面で光が同じ角度ではね返る正反射(左)と、滑らかでない面で光がいろいろな方向へはね返る乱反射(右)の図です。

国語辞典や百科事典での2つの言葉の意味は、次のとおりです。

  • 鏡面反射
  • 拡散反射

鏡面反射とは

鏡のように平らな面で、入ってきた角度と同じ角度で光がはね返る反射が、鏡面反射です。正反射とも呼ばれます。

拡散反射とは

拡散反射は、表面が滑らかでない物に当たった光が、いろいろな方向へはね返る反射のことです。乱反射とも呼ばれます。

3DCGでの拡散反射と鏡面反射

物の表面ではね返る鏡面反射の光と、物の中へ入って散ってから色を付けて出てくる拡散反射の光を表した図
3DCGで、表面ではね返る鏡面反射の光と、物の中で散ってから色を付けて出てくる拡散反射の光を表した図です。

3DCGのマテリアルでは、2つの反射を光の通り道で分けています。鏡面反射は表面ではね返る光、拡散反射は物の中へ入って散ってから出てくる光という分け方です。

辞典の拡散反射は、表面の凹凸でいろいろな方向へはね返る光を指します。3DCGでは、このような表面のざらつきによる反射を、鏡面反射のぼけとして扱います。

ぼけの大きさを決めるのは、鏡面反射の値の1つのラフネス(粗さ)です。

百科事典には、塗料の面のように、光が中で反射や屈折をくり返してから出てくる反射も、乱反射の一種とする説明があります。屈折は、境目で光が曲がることです。

3DCGの拡散反射が指すのは、こうした物の中で散ってから出てくる光のほうです。

Blender 5.2 などのマテリアルでは、鏡面反射が拡散反射の上に重なる形で計算されます。表面ではね返らなかった光が、下の拡散反射へ進むと考えると分かりやすいでしょう。

素材の色は拡散反射から出る

拡散反射だけの球・鏡面反射だけの球・2つを合わせた球を並べた画像
Blender 5.2 で、同じ赤い球を、拡散反射だけ・鏡面反射だけ・2つを合わせた形で写した画像です。

プラスチックのような不透明な非金属では、素材の色が付くのは拡散反射の光です。中へ入った光は、一部が吸収されてから外へ出てくるので、素材の色に染まっています。

非金属の鏡面反射の光は、色が付かないのが特徴です。光源やまわりの景色は、そのままの色で映ります。

3DCGのマテリアルで、この素材の色を決めるのは色の項目(Blender では Base Color)です。

画像の左の球は拡散反射だけなので、赤い色は見えても、つやはありません。中央の球は鏡面反射だけで、中から出てくる光が無いので黒く見え、光とまわりが映っているだけです。

右の球は2つを合わせたもので、赤い色の上に、光とまわりの映り込みが重なって見えます。金属は逆で、拡散反射が無く、色が付くのは鏡面反射の光のほうです。

鏡面反射で見えるハイライトと映り込み

つやのある赤い球に映った、光源の明るい部分(ハイライト)と、まわりの青い箱と床の映り込みに印を付けた画像
Blender 5.2 で写した、つやのある赤い球です。青い丸はハイライトと青い箱の映り込み、赤い丸は床の映り込みの場所を示しています。

ソフトの説明書には、鏡面反射で見えるものを、次の2つに分けて説明するものがあります。

  • ハイライト
  • 映り込み

ハイライト

ハイライトは、光源が物の表面に明るく映った部分です。画像の球では、青い丸の中の白い点と、そのすぐ下の斜めの白い四角がハイライトにあたります。

映り込み

映り込みは、物のまわりの景色が表面に映って見えるものです。画像の球では、右の縁がうっすら青いのが隣の青い箱の映り込みで、下のほうには床の模様が映っています。

ハイライトも映り込みも、表面ではね返った光です。表面が滑らかな素材ほど、どちらもくっきり見えます。

素材の色とつやを2つの反射に分けて見よう

赤い球の、素材の色の部分(拡散反射)と、ハイライトの部分(鏡面反射)に印を付けた画像
赤い球のハイライト(鏡面反射)と、素材の色の部分(拡散反射)に印を付けた画像です。

3DCGの鏡面反射は表面ではね返る光、拡散反射は中で散ってから出てくる光です。非金属の素材で2つの反射が受け持つのは、次の部分です。

  • 鏡面反射:つや(ハイライトと映り込み)
  • 拡散反射:素材の色

パースの素材がどこか不自然に見えるときは、色の問題か、つやと映り込みの問題かを分けて見てみてください。

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