
建築図面の勾配の表し方|分数・角度・屋根の4/10
*2026年9月29日に確認した内容です。国土交通省の「建築工事設計図書作成基準(令和2年改定)」によります。「4寸勾配」の呼び方は、旭ファイバーグラス株式会社の「屋根の基礎知識(屋根勾配)」によります。
屋根や、水を流すための床は、少し傾けてつくります。この傾きの大きさを勾配(こうばい)と呼びます。図面では、勾配を角度や分数で書きます。この記事では、国の建物の図面の基準をもとに、勾配の表し方の種類と、屋根の勾配の「4/10」の読み方を載せています。
勾配は、傾きの大きさ
勾配は、水平に進む長さに対して、どれだけ高さが上がるか(下がるか)の割合です。水平に10進んで4上がる傾きなら、勾配は 4÷10=0.4 です。この割合は、数学では正接(タンジェント)と呼ばれます。
国土交通省の「建築工事設計図書作成基準」は、国の建物の図面の書き方を定めた基準です。この基準の3.5(4)は、角度と勾配を、度か正接で表すとしています。

角度で表す
角度で表す場合は、「15°」のように度で書きます。基準の図では、水平の線と傾いた線のあいだに、角度の数字を書いています。
分子を1にした分数で表す
正接で表す場合、基準の3.5(4)は、一般に分子を1にした分数を用いるとしています。基準の図の「1/8」は、水平に8進んで1上がる勾配です。分母が大きいほど、傾きはゆるやかです。
屋根は、分母を10にした分数で表せる
同じ3.5(4)は、屋根の勾配には、分母を10にした分数を用いることができるとしています。基準の図の「2.5/10」は、水平に10進んで2.5上がる勾配です。
屋根の勾配の「4/10」は、水平に10進んで4上がる勾配です。旭ファイバーグラスの「屋根の基礎知識」は、日本では屋根の勾配を「4寸勾配」「6寸勾配」のように表現し、これは水平の寸法10寸に対して立ち上がりの寸法がいくつあるかで表したもの、と説明しています。寸は、尺貫法(日本で古くから使われてきた単位の決まり)の長さの単位で、10寸が1尺です。4/10 の勾配は、4寸勾配と呼ばれます。

屋根の形と勾配の表し方は、「立面図の屋根の形と勾配の表し方|切妻・寄棟・片流れ」の記事で解説します(準備中)。
そのほかの書き方:1:2.5 と %
基準の3.5(5)は、(4)の書き方で表しにくい勾配は、図のように表すとしています。基準の図には、次の2つの書き方があります。
- 「1:2.5」「1:2」:高さ1に対して水平2.5(または2)の割合(台形の斜面の図に書かれている)
- 「2.0%」「1.5%」:水平100に対して高さ2.0(または1.5)の割合を、百分率で書いたもの。矢印で向きを示している
上の2つの、コロン(:)のあとの割合の説明は、基準の図の形と数字から編集部が書いたものです。
まとめ
勾配は、水平に進む長さに対する高さの割合です。国の建物の図面では、勾配を度か正接で表し、正接は分子を1にした分数(1/8 など)で書きます。屋根は分母を10にした分数(4/10 など)でもよく、4/10 は4寸勾配と呼ばれます。表しにくい勾配は、1:2.5 や 2.0% のように書きます。
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