設計変更の図面|原設計と変更設計
- 設計変更って、何が変わることなの?
- 設計変更の図面は、どこが変わったかをどう示すの?
- 原設計と変更設計の見分け方を知りたい
工事は、設計図書(図面と仕様書)に基づいて進めます。しかし、途中で設計を変えたときに届く図面は前の図面と似ていて、どこが変わったのかを見つけにくいものです。
この記事では、見本の住宅の平面図を使い、設計変更のときに作る書類と図面、原設計と変更設計の分け方、図面を読む順を解説します。
国の工事の基準では、設計変更の図面に、変更の対象の部分を原設計(変更前)と変更設計(変更後)に分けて示します。原設計だけの所には「取りやめ」、変更設計だけの所には「追加」と書く決まりです。
設計変更とは

設計変更は、工事の途中で、図面や仕様書(設計図書)の内容を変えることです。設計図書と現場の状況や条件が違うときなどに行います。
国の地方整備局の営繕工事のガイドラインでは、設計変更の内容を指示するのは発注者で、受けるのは工事をする側(受注者)です。工期や請負代金額を変える契約は契約変更と呼び、設計変更と分けています。
設計変更で作る書類と図面

国の工事の基準では、設計変更のときに、変更の特記仕様書と変更の図面(変更図)を作ります。ある市の作り方の例は、変更位置図も付けていて、合わせると次の3つです。
- 変更の特記仕様書
- 変更位置図
- 変更図
この基準では、変更の特記仕様書に工事名称・工事概要・工事の仕様と、変更内容を書きます。あわせて、「図面及び変更内容に記載されていない事項は原設計による」と書く決まりです。
ある市の例は、変更の特記仕様書の変更内容に、変更の項目を番号付きで並べ、図面番号も書いていました。同じ番号は、平面図などに変更した場所を書き込む変更位置図にも書いていました。
原設計と変更設計

原設計は設計変更で変える前の設計、変更設計は変えたあとの設計です。変更図で2つを読み分けるときに見る所は、次の3つです。
- 前と後の図を見比べる
- 取りやめと追加の書き込みを見る
- 雲マークで変わった所を探す
前と後の図を見比べる
ある市の作り方の例は、原設計と変更後(変更設計)を比べられるように、「変更前」と「変更後」の図を左右に並べていました。
見本の図も、左が原設計、右が変更設計の1階平面図で、図の名前に(原設計)(変更設計)と書いています。
見本の番号1のLDKの南の窓は、原設計と変更設計の両方にある窓です。窓の幅の寸法「W3,640」と「W2,730」を見比べると、幅だけが変わったと分かります。
取りやめと追加の書き込みを見る
国の工事の基準では、原設計だけにあって変更設計に無い所に、「取りやめ」と書きます。反対に、変更設計だけにある所には「追加」と書く決まりです。
見本の図では、番号2の和室の東の窓が原設計だけにあるので「取りやめ」です。番号3のLDKの西の窓は、変更設計だけにあるので「追加」と書いてあります。
雲マークで変わった所を探す
雲マークは、図面で変更や追加をした所を囲む、雲の形の線です。ある市の作り方の例では、変更の対象の範囲を雲の形の線で囲んでいました。
見本の図では、原設計と変更設計の両方の図で、変えた3か所を雲マークで囲んでいます。雲マークの横の1〜3は、変更内容の番号と同じ番号にしました。
設計変更の図面を読む順

変更の特記仕様書があるなら、読み始めるのは、その変更内容からです。何をどう変えたかが書いてあり、ある市の例の形では図面番号も並んでいるからです。
次に、その図面番号の変更図を開き、原設計と変更設計を比べて、取りやめと追加の書き込みを探します。変更位置図が付いていれば、番号の場所を平面図の上で確かめられます。
雲マークの付いた図面なら、見始めるのは雲マークの中です。
最後に、変更内容と変更図に無い所は、原設計のままだと読みます。そう読むための文を、国の工事の基準では特記仕様書に入れるからです。
変更内容から図面番号をたどって前と後を比べよう

国の工事の基準の設計変更の図面は、変える前の原設計と、変えたあとの変更設計を分けて示します。この記事で解説したことは、次の4つです。
- 設計変更とは
- 設計変更で作る書類と図面
- 原設計と変更設計
- 設計変更の図面を読む順
設計変更の書類と図面が届いたら、まず変更の特記仕様書の変更内容を読んでみてください。それから変更図を開き、原設計と変更設計を1つずつ比べましょう。
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