Twinmotionアセットライブラリの使い方|家具・人・車を配置する
Twinmotion(Epic Games製の無料リアルタイムレンダラー)には、家具・人・車といったアセットが最初から大量に用意されています。ただ数が多いぶん、どのカテゴリに何があり、どう置いて向きや大きさを整えるのか、最初は迷いやすいところです。
この記事では、Objects(家具・小物)・Characters(人物)・Vehicles(車)の探し方から配置・編集、そして手持ちの3Dモデルを取り込んで使う方法までを、2026年7月時点(Twinmotion 2026.1)の画面をもとに解説します。
なお、同じアセットを街や公園の規模でまとめて敷き詰める大量配置や、樹木・草花の植栽はこの記事では扱いません。大量配置はTwinmotionのPopulateで大量配置、植栽はTwinmotionの植栽(Vegetation)配置で解説しています。ここでは「1つずつ置いて整える」個別配置に集中します。
Twinmotionのアセットライブラリでできること
ライブラリは7つのカテゴリで構成され、置き方の基本はどれもドラッグ&ドロップの一手です。まずは家具・人・車の3カテゴリを個別に置けるようになれば、生活感のあるシーンは十分に組み立てられます。
ライブラリの7つのカテゴリ
Twinmotionのライブラリには、Materials(質感)・Vegetation(植栽)・Objects(家具・小物)・Lights(照明)・HDRI environments(背景と光の環境)・Characters(人物)・Vehicles(車)の7カテゴリがそろっています(出典: Twinmotion Assets in the Library、2026年7月10日確認)。
この記事で取り上げるのは、そのうち Objects・Characters・Vehicles の3つと、手持ちモデルの取り込みです。
| カテゴリ | 中身のひとこと | この記事の対象 |
|---|---|---|
| Materials | 木・コンクリなどの質感 | △(質感の記事へ) |
| Vegetation | 樹木・低木・草花 | △(植栽の記事へ) |
| Objects | 家具・小物・屋外備品 | ◎ |
| Lights | スポット・エリアなどの照明 | × |
| HDRI environments | 背景と全体の光 | × |
| Characters | 人物・動物 | ◎ |
| Vehicles | 車・バイク・船・航空機 | ◎ |
質感を変えたいときはMaterials、樹木を植えたいときはVegetationが担当します。この記事の3カテゴリと役割が分かれているので、目的のものがどこにあるか迷ったら、まずカテゴリを確かめると早いです。
配置の基本|ドラッグ&ドロップ・Multidrop・お気に入り
どのカテゴリでも、置き方の基本はライブラリのサムネイルをビューポート(3D画面)へドラッグ&ドロップするだけです。同じアセットを一度にたくさん置きたいときは、Multidrop(連続配置)という機能が便利です。
Multidropは、ライブラリでアセットをクリックしてから、置きたい場所をビューポート上で連続クリックすると次々に配置されていく操作です。Ctrlキーを押しながら複数のアセットを選んでおくと、クリックのたびにグループのなかからランダムで置かれます。配置をやめるときは右クリックします(出典: Overview of the Twinmotion Library、2026年7月10日確認)。ただし街全体に敷き詰めるような規模の作業は、後述のとおり専用機能の担当です。
よく使うアセットは、サムネイルにマウスを重ねて表示されるハートのアイコンをクリックすると、お気に入り(Favorites)に登録できます。カテゴリが多くても、登録したアセットへ素早く戻れるので迷いにくくなります。置いたあとの移動・回転・拡大縮小はGizmo(操作ハンドル)でおこないますが、これは各セクションで具体的に見ていきます。
家具・小物(Objects)を配置する
Objectsは、屋内の家具から屋外の街灯・ベンチまでがそろうカテゴリです。置いてGizmoで位置と向きを合わせるのが基本で、水やデカールは大きさや内容まで後から編集できます。
Objectsのサブカテゴリ|家具はどこにある?
Objectsは、Home(屋内の家具)・City(屋外の備品)・Primitives(立方体などの基本形状)・Decals(貼り付ける汚れやマーク)・VFX(炎・煙・水などの効果)・Water(水面)・Sounds(環境音)・Doors(扉)・Parallax windows(奥行きのある窓表現)に分かれています(出典: Twinmotion Assets in the Library、2026年7月10日確認)。
Homeのなかでもリビング・キッチン・浴室・寝室・オフィス・ジム・楽器・庭まわりなど部屋別に、Cityはベンチ・車止め・噴水・プランター・ゴミ箱・標識・街灯・広告・旗・建設資材など屋外の備品別に整理されています。
| サブカテゴリ | 主な中身 | 使う場面 |
|---|---|---|
| Home | 部屋別の家具・観葉植物・装飾 | 屋内パース全般 |
| City | ベンチ・街灯・車止め・プランター等 | 外構・エクステリア |
| Primitives | 立方体・球などの基本形状 | 簡易ボリューム検討 |
| Decals / VFX | 汚れ・マーク・炎や煙の効果 | 質感や演出の追加 |
| Water | プールや噴水用の水面 | 水まわりの表現 |
| Doors / Parallax windows | 扉・奥行きのある窓 | 開口部の仕上げ |
屋内のカットを作るならHome、駐車場やアプローチなど外構を整えるならCityが主戦場になります。「観葉植物は置きたいが庭木は要らない」といった小物レベルはHomeで足りることが多く、造園としての樹木は植栽カテゴリの担当です。
ドラッグ&ドロップで置いてGizmoで調整する
家具をビューポートにドラッグ&ドロップして選択すると、そのオブジェクトにGizmoが表示されます。Gizmoは中心のピボット点(基準点)を起点に、Move(移動)・Rotate(回転)・Scale(拡大縮小)の3操作をまとめて扱えるハンドルです(出典: How to use the Gizmo、2026年7月10日確認)。
たとえばリビングのソファを壁際に寄せる場合は、まずMoveで床面に沿って移動し、次にRotateで壁と平行になるよう向きを合わせます。複数のオブジェクトを選べばまとめて動かせるので、ダイニングのテーブルと椅子をセットで回転させたいときにも便利です。
初心者がつまずきやすいのは、家具が床から浮いたり少し埋まったりするところです。多くのアセットはピボットが底面にあるため床にきれいに接地しますが、ずれる場合はMoveの上下方向で高さを微調整すると整います。
水・デカールなど「形を編集できる」スマートアセット
Objectsの一部は、置いたあとに大きさや内容まで変えられるスマートアセット(後から編集できる特別なアセット)です。代表的なのがWaterとDecalsです。
Waterはプール・噴水・水槽などに合わせてリサイズできる水面のシェイプで、敷地の池の形に合わせて広げるといった調整ができます。Decalsは地面や壁に貼り付ける汚れやマークで、内容を差し替えて使えます(出典: Twinmotion Assets in the Library、2026年7月10日確認)。
置いたオブジェクトの質感そのもの(木目や金属感など)を変えたいときは、マテリアルの差し替えになります。手早くリアルな質感に寄せる方法はTwinmotionマテリアルライブラリの使い方で解説しています。
人(Characters)を配置してポーズ・動きをつける
人物を置くだけで、シーンには一気に生活感とスケール感が生まれます。アニメーション付きの人物なら、歩く・座る・話すといった動きをプリセットから選べ、服の色も変えられます。
人物アセットの5タイプ
Charactersは、Animated humans(動く人物)・Groups(複数人のグループ)・Posed humans(静止ポーズの人物)・Cutout(軽い切り抜き風の人物)・Animals(動物)の5タイプに分かれています(出典: Twinmotion Assets in the Library、2026年7月10日確認)。
| タイプ | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| Animated humans | 歩く・座るなどの動きつき | 近景でにぎわいを出す |
| Groups | 複数人がまとまったアセット | 広場・イベントの人だかり |
| Posed humans | 動かない静止ポーズ | 静止画のワンポイント |
| Cutout | 軽量な切り抜き風 | 遠景・大量配置の軽量化 |
| Animals | 犬などの動物 | 生活感・スケール補助 |
近くに置いて動きが欲しいならAnimated humans、遠景でデータを軽く保ちたいならCutout、と使い分けると負荷を抑えつつ密度を出せます。
ポーズ・アニメーション・服の色を変える
Animated humansは、Pose/AnimationのプリセットからSpeaking(会話)・Idle(待機)・Sitting(着席)・Walking(歩行)・Dancing(ダンス)などの動きを選べます。カフェのテラスならSitting、エントランスならWalkingといった具合に、その場に合う所作を割り当てられます(出典: Twinmotion Assets in the Library、2026年7月10日確認)。
Cloth colorのプリセットを使えば服の色も切り替えられるため、同じ人物を並べても見た目の重複感を抑えられます。単体で配置した人物は、その場でアニメーションが再生されることは覚えておくとよいです。決めたルートを歩かせて移動させたい場合は個別配置ではなくパスに沿った配置になり、TwinmotionのPopulateで大量配置の領域になります。
Groupsで複数人をまとめて置く
Groupsは、複数の人物が一組にまとまったアセットで、置いたあとに人物の追加や削除ができます(出典: The Twinmotion Library、2026年7月10日確認)。
広場やイベント会場のにぎわいを、1回の配置で手早く作れるのが利点です。ただし通りを行き交う大人数の往来のように、経路に沿って人を流す表現は個別配置の範囲を超えます。その場合はTwinmotionのPopulateで大量配置で解説している方法が向いています。
車・乗り物(Vehicles)を配置する
車を1台置くだけで、建物の大きさや空間のスケール感が伝わりやすくなります。停車・駐車を1台きれいに見せるのは個別配置で、走らせる交通はパスに沿った配置、という役割分担を押さえておくと迷いません。
Vehiclesのサブカテゴリ
Vehiclesには、Cars(乗用車)・Buses(バス)・Trucks(トラック)・Two-wheeled(自転車・バイク・スクーター)・Boats(船)・Aircraft(熱気球を含む航空機)・Construction machines(建設機械)がそろっています(出典: Twinmotion Assets in the Library、2026年7月10日確認)。
| サブカテゴリ | 主な中身 | 使う場面 |
|---|---|---|
| Cars / Buses / Trucks | 乗用車・バス・トラック | 駐車場・道路の演出 |
| Two-wheeled | 自転車・バイク・スクーター | 駐輪スペース・生活感 |
| Boats / Aircraft | 船・熱気球など | 水辺・郊外の風景 |
| Construction machines | 建設機械 | 工事中・造成の表現 |
住宅や商業施設のパースなら駐車場やアプローチにCars、造成中の敷地を見せたいときはConstruction machinesが役立ちます。
配置・Gizmo編集で駐車の角度を合わせる
車もほかのアセットと同じく、ドラッグ&ドロップで配置してからGizmoで向きと位置を整えます。駐車場のラインに沿って角度を合わせたり、アプローチに斜めに停めたりと、置き方ひとつで空間の使われ方が伝わります。
置くだけで建物の大きさが伝わる要素なので、まずは1台をきれいに収めることに集中するとまとまりやすいです。交通量を出して車を走らせたい、あるいは決めた道に沿って流したい場合は、個別配置ではなくパスに沿った配置になります。その手順はTwinmotionのPopulateで大量配置で解説しています。
手持ちの3Dモデル(fbx/obj/skp等)を取り込んで使う
標準ライブラリにない独自の家具や什器、特殊な車両は、外部の3Dモデルとして取り込めます。3Dモデルの保存形式のうち、マテリアルまで残したいならFBX・OBJ・SKP・C4D、動きも残したいなら.fbx・.gltf・.glbが条件になります。
対応フォーマットと保持される情報の違い
Twinmotionが取り込める形式は、.udatasmith・.gltf・.glb・.fbx・.skp・.obj・.c4d・.3ds・.dae・.dxf・.iv・.lw系・.lxo・.ply・.stl・.wrl系・.vrml・.x など多数にわたります(出典: Import Process in Twinmotion、2026年7月10日確認)。
ただし、どの形式でも同じように取り込めるわけではありません。FBX・OBJ・SKP・C4Dなどは、階層構造・ジオメトリ(形状)・マテリアルを保ったまま取り込めます。一方それ以外の形式は、マテリアルが外れて単一のオブジェクトとして読み込まれやすく、質感の再設定が必要になります。質感を付け直す手順はTwinmotionマテリアルライブラリの使い方で解説しています。
なお.udatasmithは、Datasmith Exporterというプラグイン経由で書き出す形式です。Direct Linkを使えばRevitやSketchUpなどのホストアプリと変更をライブ同期できますが、その連携の詳細はこの記事では概観にとどめます。
アニメーション付きモデルの条件
外部モデルを取り込んで動きまで再生できるのは、.fbx・.gltf・.glbの3形式に限られます(出典: Import Process in Twinmotion、2026年7月10日確認)。
この3形式は、複数のアニメーションを含むファイルもそのまま取り込めます。取り込んだあとは、再生スピード・開始のディレイ(遅れ)・再生範囲を選べるので、複数の動くモデルをずらして動かし、にぎわいを演出することもできます。
これ以外の形式は静止したモデルとして読み込まれます。動くはずのモデルが動かないと感じたら、まず書き出した形式がこの3つのいずれかになっているかを確認するのが近道です。
User Libraryに保存して再利用・グループ化する
取り込んだ外部アセットや自作したオブジェクト・マテリアルは、User Library(自分専用のライブラリ)に保存でき、次のプロジェクトでも呼び出して再利用できます。複数のアセットをグループ化しておけば、まとめて一括で配置することも可能です(出典: User Library Overview、2026年7月10日確認)。
保存先の扱いは2026年7月時点(Twinmotion 2026.1)以降で取り回しやすくなりました。User Libraryやクラウドから取得したコンテンツが、バージョンをまたいで保持されるようになったためです(出典: Twinmotion 2026.1 Release Notes、2026年7月10日確認)。更新のたびにデータを移し替える手間が減っています。具体的な保存フォルダのパスはバージョンで変わることがあるため、必要ならPreferences(環境設定)で現在地を確認・変更するのが確実です。
アセット配置についての編集部の所感
公式ドキュメントを読み解くと、Twinmotionのアセット配置は「探して、ドラッグ&ドロップして、Gizmoで整える」の3ステップにほぼ集約されています。この流れのシンプルさが、初心者にとって大きな安心材料だと編集部では見ています。カテゴリごとにサブカテゴリが細かく分かれているぶん最初は探すのに手間取りますが、Favoritesでよく使うアセットを登録してしまえば、その負担は大きく減らせます。
海外レビューの共通見解でも、無料でこれだけの家具・人・車がそろい、ワンクリックで歩行や着席のアニメーションまで付く手軽さが評価されています。実務の目線でいえば、住宅の内観カットならHomeの家具とAnimated humansを数体で十分です。外構カットならCityの街灯とCars1台を置くだけで、空白だった空間に人の気配が生まれます。
一方で気をつけたいのは、アセットを増やすほど画面の描画負荷は上がっていくところです。遠景の群衆はCutoutで軽く保つ、細部だけAnimated humansにする、といった強弱のつけ方が、仕上がりと軽さの両立につながります。負荷や推奨環境の詳しい話はこの記事の範囲を超えるため、深掘りは避けています。
個別配置を覚えた先に広がる活用シーン
家具・人・車を1つずつ置けるようになると、次に見えてくるのは「世界観をどこまで作り込むか」というステージです。個別配置はいわば下地づくりで、ここから密度・自然・地形を足していくと、パースは一気に説得力を増していきます。
たとえば、まばらに人と車を置いたエントランスのカットに、通りを行き交う群衆や駐車場を埋める車列を足すと、竣工後のにぎわいが伝わる1枚に変わります。この「たくさん並べる」作業は個別配置の延長ではなく、パスやエリアを使った専用の配置に切り替えるのが効率的です。手順はTwinmotionのPopulateで大量配置にまとめています。
さらに、建物まわりに樹木や草花を植えて季節感を出したり、地形を造成して周辺環境ごと見せたりすると、単体のアセット配置では届かないリアリティに近づきます。個別配置で「置いて整える」感覚をつかんだ人ほど、こうした作り込みの工程にスムーズに進めるはずです。
まとめ|個別配置の次にやること
Twinmotionのアセットライブラリは、家具・人・車を「ドラッグ&ドロップで置く → Gizmoで移動・回転・拡大縮小 → 必要ならポーズ・服の色・カスタム取り込みで整える」という流れで自在に扱えます。まずはこの一連の操作を、屋内のHome・人物のAnimated humans・屋外のCarsあたりで手を動かして覚えるのが近道です。
人物はPose/AnimationとCloth colorのプリセットでシーンに馴染ませ、Groupsを使えば人だかりも1配置で作れます。標準ライブラリにないモデルは、マテリアルを残すならFBX・OBJ・SKP・C4D、動きも残すなら.fbx・.gltf・.glbで取り込み、User Libraryに保存して繰り返し使えます。
そして「たくさん並べる」「植栽を植える」「質感を変える」といった作業は、それぞれ専用の機能と記事が担当します。個別配置を土台に、次はシーン全体の作り込みへ進んでみてください。