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3DCG · Lumion

LumionとSketchUpのLiveSync連携の使い方|設定から実務ワークフローまで【2026年版】

編集部 読了 約13分

SketchUpで設計したモデルを、いちいち書き出さずにLumionで見栄えよく確認したい。そう思ってLiveSyncを入れてみたものの、接続でつまずいたり、マテリアル(面の質感情報)やカメラの視点がうまく引き継がれなかったりして手が止まる。SketchUpユーザーがLumion連携で最初にぶつかるのは、たいていこのあたりです。

LiveSync(SketchUpとLumionを常時つないで、モデルの変更をLumion側にリアルタイムで反映するしくみ)を使えば、この往復のストレスは大きく減ります。Lumion SketchUp LiveSyncの設定さえ通れば、SketchUpで動かした形や視点が、そのままLumionの画面に映り続けます。

この記事では、プラグインの導入・接続・マテリアルとビューの同期・対応バージョン・実務ワークフローまで、SketchUpユーザーが連携を使いこなすために必要なところだけを整理します。SketchUp自体のモデリング操作はSketchUp完全ガイドに、その都度書き出す静的インポート(.skpを1回ずつ渡す方式)はLumionのインポート対応ファイル形式ガイドに送り、ここではLumion連携に絞ります。

LiveSyncとは何か|SketchUpとLumionを常時つなぐしくみ

LiveSyncは「書き出して読み込む」という手間をなくした、SketchUpとLumionの常時接続機能です。その時点のモデルを1回だけ渡す静的インポートとは根本的に違い、SketchUp側の編集がそのままLumion画面に反映され続けます。ここでは、その中身と向き不向き、そして何が同期されて何が同期されないのかを押さえます。

LiveSyncと静的インポートの違い

LiveSyncと静的インポートの差は、「つなぎっぱなしか、1回きりか」です。LiveSyncはSketchUpの編集がLumion画面に即時反映される常時接続で、静的インポートはその時点のモデルを1回書き出して渡す方式になります。

この違いが、そのまま使い分けの基準になります。設計を詰めながら見栄えを同時に確認したいならLiveSyncが向いています。SketchUpで壁の位置を動かしたら、Lumionの光や質感が乗った画面で結果をすぐ見られるからです。いっぽう、モデルが確定して重い最終レンダリングにかけたいなら静的インポートのほうが素直です。編集を追い続ける必要がなく、書き出したモデルを腰を据えて仕上げられます。

静的インポート(.skpの書き出し)の詳しい手順はLumionのインポート対応ファイル形式ガイドで解説しています。この記事では、常時つなぐLiveSyncのほうに話を絞ります。

LiveSyncで同期されるもの・されないもの

LiveSyncでLumionに渡るのは、大きく3つです。ジオメトリ(形状そのもの)、SketchUpのカメラ視点、そしてPBRマテリアル(物理ベースで計算される質感情報)とそのパラメータが同期されます。つまり形・見る角度・質感の設定が、SketchUpからLumionへ流れていきます。

ここで初心者がつまずきやすいのが、マテリアルのまとまり方です。SketchUpで同じマテリアルを割り当てた面は、Lumion側で1つにまとめて扱われます。面ごとにLumionで別々の質感を当てたいなら、SketchUp側であらかじめ面ごとに違うマテリアルを割っておく必要があります。これを知らないと、Lumionで一部だけ質感を変えたいのに全部いっしょに変わってしまい、原因がわからず悩むことになります。

もう1つ注意したいのが、バージョンによる読み飛ばしです。新しすぎるSketchUpの機能は、Lumion側のバージョンによっては受け取れず、一部が表示されないことがあります。「形の一部がLumionに出てこない」というトラブルの多くは、次に説明するバージョンの組み合わせが原因です。

対応バージョンを先に確認する|SketchUpとLumionの組み合わせ

連携でつまずく最大の原因は、SketchUpとLumionのバージョン不整合です。手を動かす前に、自分の環境が対応する組み合わせかどうかを対応表で確認しておくと、後の接続トラブルをほとんど防げます。2026年7月現在、プラグインには「新プラグイン」と「旧LiveSync専用プラグイン」の2系統があり、どちらを使うかで導入先も変わります。

2系統のプラグイン(新プラグイン/旧LiveSync専用)

いまLumionとSketchUpをつなぐプラグインは、次の2系統に分かれています。どちらを入れるかは、使っているSketchUpとLumionのバージョンで決まります。

新プラグインは、LiveSyncとLumion View(Lumionの表示機能をSketchUp側に組み込むもの)を含む、バージョン26.0.3系のプラグインです。SketchUp 2025以降・Lumion 2024.4.3以降の組み合わせに向けたもので、入手先はTrimble(トリンブル、SketchUpの開発元)のExtension Warehouse(拡張機能の配布ストア)のみになります。

旧プラグインは、「LiveSync(only)for SketchUp」という名前の従来版です。最終版は3.60.786で、これ以降は更新が止まっています。SketchUp 2020〜2025・Lumion 10.3以降に対応しますが、Extension Warehouseには置かれておらず、Lumion公式サポートの直接ダウンロードリンクから入手します。旧版は機能が凍結されているため、これから新しく環境を組むなら、可能なら新プラグイン側に寄せておくほうが無難です。

バージョン対応表(2026年7月現在)

自分のSketchUpがどのLumionと組み合わせられるかは、下の対応表で確認できます。数値は変動しうるため、導入前にLumion公式サポートの最新ページで再確認してください。

SketchUp対応Lumion導入方法
2026Lumion 2024.4.3以降新プラグイン(Extension Warehouse)
2025Lumion 2024.0以降新プラグイン(Extension Warehouse)
2024Lumion 2024.0以降旧LiveSync 3.60.786(公式サポート配布)
2023Lumion 2023.0以降旧LiveSync 3.60.786(公式サポート配布)
2022・2021Lumion 12.0以降旧LiveSync 3.60.786(公式サポート配布)

ソース: Lumion公式サポート「Download Lumion LiveSync for SketchUp」(2026年7月3日確認)

まず自分の版がどの行に当たるかを見て、新旧どちらのプラグインを入れるかを決めます。ここが決まれば、次の導入手順で迷うところはほとんどありません。

LiveSyncプラグインの導入手順

導入そのものは、SketchUpの拡張機能マネージャー(インストール済みプラグインを管理する画面)からプラグインを追加するだけです。迷う箇所は手順ではなく、前の章で決めた「新旧どちらを入れるか」の判断に集約されます。ここでは新旧それぞれの入れ方を分けて説明します。

新プラグイン(SketchUp 2025以降)の入れ方

SketchUp 2025以降を使っているなら、新プラグインを入れます。Extension Warehouse(SketchUp内から開ける拡張機能ストア)で「Lumion View & LiveSync」を検索し、追加を選ぶだけです。ダウンロードから有効化までがSketchUp内で完結するため、外部サイトを行き来する必要はありません。

すでにSketchUp 2025で旧LiveSyncを入れている場合でも、心配はいりません。新しいインストーラーが旧版を上書きするため、事前に旧版をアンインストールする必要はないからです。手動で消してから入れ直すと、かえって設定が飛ぶことがあるので、そのまま上書きに任せるほうが安全です。

拡張機能マネージャーの開き方など、SketchUp側の基本操作に不安がある場合はSketchUp完全ガイドで先に確認しておくと、この後の作業がスムーズになります。

旧LiveSync専用プラグイン(SketchUp 2020〜2024)の入れ方

SketchUp 2024以前を使っているなら、旧LiveSync専用プラグインを入れます。まずLumion公式サポートの配布ページから、3.60.786のインストーラーを入手します。このプラグインは新プラグインと違ってExtension Warehouseには置かれていないため、Extension Warehouseを探しても見つかりません。必ずLumion公式サポートの直接ダウンロードリンクから入手してください。

入手したら、SketchUpの拡張機能マネージャーを開き、「インストール」からダウンロードしたファイルを読み込みます。読み込みが終われば、SketchUp側にLumion用のツールバーが表示されるようになります。

旧版は今後の新機能追加が止まっている点は理解しておきたいところです。当面は問題なく使えますが、SketchUpやLumionを新しくしていく予定があるなら、いずれ新プラグインへ移る前提で運用しておくと後が楽になります。

Lumionと接続する|LiveSyncの開始手順

接続の手順はとてもシンプルで、SketchUpとLumionの両方を起動し、SketchUp側のLiveSyncボタンを押すだけで確立します。初回はモデルが自動でLumionに取り込まれるため、手動で書き出す作業は要りません。つまずきやすいのは起動の順番と、同一PCで両方を動かしているかという前提の2点です。

接続を確立する流れ

接続の前に、まずLumionを起動しておきます。既存のシーン(Lumionで背景や光を設定した作業ファイル)でも、LiveSync用に空のシーンを開いておいても構いません。Lumionを受け皿として先に開いておくと、接続の手順がスムーズになります。

Lumionが立ち上がったら、SketchUp側のLumionツールバーからLiveSyncを開始します。接続が確立した瞬間に、SketchUpのモデルが自動でLumionへインポートされます。ここで自分でエクスポート操作をする必要はありません。

つながった後は、SketchUpでモデルを動かすとLumionが同じ視点に即座に追従します。SketchUpで見ている角度が、そのままLumion側の光や質感が乗った画面に反映されるため、設計しながら仕上がりの見え方を確かめられます。

うまくつながらないときの確認ポイント

接続できないときは、次の3点を上から順に確認すると原因が絞り込めます。最も多いのは、そもそも起動している場所の問題です。

1つ目は、SketchUpとLumionが同じPC上で両方とも起動しているかどうかです。LiveSyncは同一マシン内での接続を前提にしているため、別々のPCで動かしていたり片方だけ起動していたりすると、そもそもつながりません。

2つ目は、バージョンの組み合わせが対応表の範囲に収まっているかどうかです。SketchUpとLumionの版が対応していないと、接続できなかったり、つながっても一部が表示されなかったりします。心当たりがあれば、先ほどの対応表に戻って確認してください。

3つ目は、モデルの一部だけがLumionに出てこないケースです。この場合は、新しいSketchUpの機能をLumion側が読み飛ばしている可能性があります。バージョンの組み合わせをもう一度見直すか、該当部分をより基本的なジオメトリで作り直すと解消することがあります。

マテリアルとビューを同期して仕上げる

LiveSyncの真価は、SketchUpで設計しながらLumionのリアルな質感を当てて見栄えを詰められる点にあります。おさえるべきは、マテリアルの同期とカメラ(ビュー)の同期の2つだけです。この2つが使えれば、実務でLiveSyncを回せるようになります。

マテリアルの同期とLumion素材への置き換え

SketchUpで設定したマテリアルは、LiveSyncを通じてLumionへ転送されます。PBRマテリアル(物理ベースで質感を計算するデータ)とそのパラメータはリアルタイムに同期され、SketchUp側でテクスチャや設定を変えると、LiveSyncが有効なあいだはLumion側に即座に反映されます。SketchUpで「木目を少し暗くしたい」と調整すれば、その結果をLumionの光の中で確認できるということです。

さらにLumion側では、転送されてきたマテリアルをLumionの高精細素材に置き換えられます。Lumionには公式記載で1000種を超える質感ライブラリがあり、より本物らしい木材や石材、金属などを当て直せます。ただし前の章で触れたとおり、面ごとに別々のLumion素材を割り当てたいなら、SketchUp側で面ごとに違うマテリアルを割っておくのが前提です。ここを整えておくと、Lumionでの質感の作り込みが一気にやりやすくなります。

カメラ(ビュー)同期で構図を詰める

SketchUpで視点を動かすと、Lumionが同じ視点に追従します。これを使うと、SketchUpで見せたい角度を探りながら、Lumionの光と質感が乗った状態で構図を確認できます。設計の途中で「玄関からの見え方」を確かめたければ、SketchUpでその視点に回り込むだけで、Lumion側に完成イメージに近い画が出てきます。

編集部が試してみたところ、実務では「SketchUpで角度を探る→Lumionで光と質感を確認→SketchUpに戻って微調整」という往復が中心になる、というのが率直な所感です。SketchUp単体では判断しづらい光の入り方や素材の見え方を、設計を止めずにその場で確かめられるのが、この往復の強みだと感じました。

SketchUpユーザーの実務ワークフローとつまずき対策

LiveSyncを実務で安定して回す鍵は、同期を始める前にSketchUpモデルを整えておくことです。原点付近への配置とマテリアルの割り方さえ押さえておけば、以降の設計とビジュアルの往復が崩れにくくなります。ここでは、同期前の下ごしらえと、実際の往復ワークフローの型を紹介します。

同期前にSketchUpモデルを整える

同期の前に、まずモデルの縮尺と位置を確認します。モデルは原点(0,0,0の基準点)付近に置いておくのが基本です。原点から大きく離れた場所にあると、Lumion側で位置がつかみにくくなることがあるためです。位置がずれている場合は、青軸を右クリックして「リセット」を選ぶと、座標系を元に戻せます。

面の裏表が反転して見えたり、一部が透けて見えたりするときは、モデルの分解が効くことがあります。書き出し直前にCtrl+Aですべてを選択し、右クリックから「分解(Explode)」を実行すると、こうした表示の乱れが解消する場合があります。うまく質感が乗らない面があったら、この操作を試してみてください。

輪郭線をLumionでも見せたいなら、プラグイン設定で「Edges support」(エッジ表示のサポート)を有効にしておきます。これを入れておくと、SketchUpで引いたエッジ(面の境界線)がLumion側でも表現され、線の効いた図面的な見せ方がしやすくなります。

設計からビジュアルへの往復ワークフロー例|次の一歩

下ごしらえが済んだら、実務での往復はおおむね次の流れになります。SketchUpで設計を進め、LiveSyncでLumionに常時反映し、Lumionで空・光・素材を当てて印象を確認し、SketchUpに戻って寸法や配置を調整する。この4ステップをぐるぐる回すのが基本形です。

大事なのは、工程ごとの役割分担です。LiveSyncは「設計しながら確認・詰める」ための工程で、最終的な高品質レンダリングやアニメーションはLumion側でじっくり仕上げます。書き出して腰を据えて作り込む静的インポートとは役割が違うので、混同しないようにすると運用が安定します。

なお、Lumionの機能全体や価格、BIM(建物情報モデル)連携など、ソフト自体の話はLumionとは?建築・土木の可視化を変える定番リアルタイムレンダリングソフトで解説しています。ほかの連携先も含めたLiveSyncの共通設定を先に押さえたい場合は、LumionのLiveSync完全ガイドから入ると全体像がつかめます。

まとめ|SketchUp×LumionのLiveSyncを実務で使いこなす

SketchUpとLumionのLiveSync連携は、設定さえ通れば設計と見栄え確認の往復を大きく短くしてくれます。要点を整理します。

  • LiveSyncはSketchUpとLumionを常時つなぐ機能で、書き出し不要のままリアルタイムに見栄えを確認できます。
  • つまずきの最大原因はバージョン不整合です。新プラグイン(SketchUp 2025以降)と旧LiveSync(2024以前)の2系統を、手を動かす前に対応表で確認します。
  • 導入は拡張機能マネージャーから、接続はLiveSyncの開始で自動インポートされます。SketchUpとLumionを同じPCで起動しておくことが前提です。
  • マテリアルとカメラが同期されるので、設計しながらLumionの高精細素材で仕上げの構図を詰められます。
  • 同期の前に原点付近への配置と、面ごとのマテリアル割りを整えておくと、往復作業が崩れにくくなります。

LiveSyncを軸にすれば、SketchUpで設計を詰めながら、その場でLumionの完成イメージを確かめる進め方が実務に定着します。設計変更のたびに書き出し直す手間が消える分、意思決定のスピードそのものが上がっていくはずです。