1. 住宅の省エネ基準|建築物省エネ法

住宅の省エネ基準|建築物省エネ法

編集部 読了 約5分

  • 住宅の省エネ基準って、何が決まっているの?
  • 2025年から省エネ基準が義務になったと聞いたけど、どういうこと?
  • 窓や照明は、省エネ基準のどこに入るのかを知りたい

住宅の省エネ基準は、2025年4月からすべての新築で守る決まりになりました。しかし、UA値や一次エネルギー消費量といった言葉が並び、何を見れば合うのかは分かりにくいところです。

この記事では、建築物省エネ法の住宅の省エネ基準を、外皮と一次エネルギー消費量の2つに分けて解説します。窓・断熱・照明が、基準のどこに入るかが分かります。

住宅の省エネ基準とは

住宅の打合せの机で、若い担当が窓の部分を切り取った模型の断面を、施主に向けて見せている場面
若い担当が窓の部分を切り取った模型の断面を、施主に向けて見せている場面のイメージ

住宅の省エネ基準は、外皮の基準と一次エネルギー消費量の基準の2つを、両方とも満たすことです。決めているのは、建築物省エネ法(建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律)にもとづく省令です。

建築物省エネ法は、2015年7月8日に公布されました。国土交通省は、建物の分野が日本のエネルギー消費量の約3割を占めると説明しています。

2025年4月から新築は適合が義務

住宅の工事が始まる前の敷地で、若い担当が図面のファイルを抱えて、地縄の張られた地面を見ている場面
若い担当が図面のファイルを抱えて、地縄の張られた地面を見ている場面のイメージ

2025年4月から、すべての新築で、省エネ基準への適合が義務になりました。住宅も、この義務の対象です。

規模で義務から外れるのは、床面積の合計が10㎡以下の建物です。

国の資料では、省エネ基準は遅くとも2030年までに引き上げられることになっています。

この記事の基準と数値は、2026年10月時点の建築物省エネ法と省令によります。

外皮の基準(UA値・ηAC値)

工事中の住宅の壁の前で、若い担当が壁に入った断熱材と、取り付けられた窓のサッシを見比べている場面
若い担当が壁に入った断熱材と、取り付けられた窓のサッシを見比べている場面のイメージ

外皮は、外気に接する天井(屋根)・壁・床・窓などの開口部のことで、室内と外の熱の境になる部分です。窓も外皮に入ります。

外皮の基準は、UA値とηAC値の2つの数値で決まります。UA値は外皮から熱が逃げる量の平均で、ηAC値は冷房の時期に日射の熱が入る割合の平均です。

数値の基準は、全国を8つに分けた地域区分ごとに違います。UA値とηAC値の基準は、次の表のとおりです。

地域区分UA値の基準(この数値以下)ηAC値の基準(この数値以下)
1・20.46基準なし
30.56基準なし
40.75基準なし
50.873.0
60.872.8
70.872.7
8基準なし6.7

一次エネルギー消費量の基準

住宅の居間で、若い担当が天井の照明と壁のエアコンを見上げ、手元の機器の一覧と見比べている場面
若い担当が天井の照明と壁のエアコンを見上げ、手元の機器の一覧と見比べている場面のイメージ

一次エネルギー消費量の基準は、住宅の設備が使うエネルギーを、決められた量を超えないようにするものです。計算には、暖房・冷房・機械換気・照明・給湯の設備が入ります。

一次エネルギー消費量は、設備が使う電気やガスなどを、自然から得られるエネルギーの量に換算して合わせた量です。設計した住宅の量が、基準となる量を超えなければ、この基準に合います。

照明も、計算に入る設備の1つです。そのため、照明の計画は一次エネルギー消費量にかかわります。

販売と賃貸の省エネ性能ラベル

不動産会社の店先で、若い担当が新築の家の広告に付いたラベルの欄を指さして確かめている場面
若い担当が新築の家の広告に付いたラベルの欄を指さして確かめている場面のイメージ

2024年4月から、新築の建物を売ったり貸したりする会社は、広告などに省エネ性能ラベルを表示することが求められています。

法律の上では努力義務(守るよう努める決まり)で、国の告示に従わなければ勧告の対象です。

ラベルには、エネルギー消費性能を星の数で示した欄と、断熱性能の欄が必ず載ります。新築以外の建物にも表示は勧められていますが、勧告の対象にはなりません。

窓と照明が基準のどちらに入るかを押さえよう

住宅の打合せの机で、若い担当が窓のカタログと照明のカタログを並べ、施主に向けて説明している場面
若い担当が窓のカタログと照明のカタログを並べ、施主に向けて説明している場面のイメージ

住宅の省エネ基準では、窓を含む外皮の断熱と、設備が使うエネルギーの量の両方を確かめます。この記事で解説したのは、次の4つです。

  • 2025年4月から新築は適合が義務
  • 外皮の基準(UA値・ηAC値)
  • 一次エネルギー消費量の基準
  • 販売と賃貸の省エネ性能ラベル

窓や照明を提案するときは、窓は外皮、照明は一次エネルギー消費量と、基準のどちらに入るかを思い出してみてください。

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