1. 消防法と防炎物品|カーテン・じゅうたんの防炎

消防法と防炎物品|カーテン・じゅうたんの防炎

編集部 読了 約5分

  • 防炎物品って何?
  • 店やマンションのカーテンは、防炎のものでないといけないの?
  • 防炎物品と防炎製品の違いを知りたい

カーテンやじゅうたんにも、消防法の決まりがかかることがあります。しかし、どの建物で何が要るのかは、品のカタログを見るだけでは分かりません。

この記事では、消防法の防炎物品の決まりを、対象の建物・対象の品・防炎ラベルの順に解説します。納める建物でカーテンやじゅうたんに防炎物品が要るかと、防炎製品との違いが分かります。

防炎物品とは

店舗の窓辺で、若い担当が厚手のカーテンの裾を持ち上げ、生地の裏を確かめている場面
若い担当が厚手のカーテンの裾を持ち上げ、生地の裏を確かめている場面のイメージ

防炎物品は、消防法で決まった建物で使うときに、燃えにくい性能が求められるカーテンやじゅうたんなどです。燃えにくい性能を、防炎性能と呼びます。

防炎は、燃えにくいことです。小さな火が当たっても焦げるだけで火が付きにくく、火が付いても自分で火が止まり、燃え広がりにくい性質をいいます。

燃えない材料の「不燃」とは別のものです。

防炎物品が要る建物

高層のホテルの客室の窓辺で、若い担当が窓の外の街並みを見ながら、カーテンの寸法を測っている場面
若い担当が窓の外の街並みを見ながら、カーテンの寸法を測っている場面のイメージ

防炎物品を使わなければならない建物は、消防法と消防法施行令で決まっています。押さえる建物は、次の3つです。

  • 高さ31mを超える建物と地下街
  • 多くの人が使う建物
  • 高層マンションの住戸も対象

高さ31mを超える建物と地下街

高さ31mを超える建物は、高層建築物と呼ばれ、防炎物品の決まりの対象です。地下街も対象になります。

多くの人が使う建物

劇場や病院のように、多くの人が使う建物も対象になります。消防法施行令が挙げる主な建物は、次の表のとおりです。

分け方主な建物
集まる所劇場・映画館・集会場
飲食・物販飲食店・百貨店・物品販売の店舗・展示場
泊まる所旅館・ホテル
医療・福祉病院・社会福祉施設・幼稚園
そのほか映画スタジオ・テレビスタジオ・工事中の建物

この表の建物は、高さに関係なく対象です。一方、共同住宅は表に入っていません。

高層マンションの住戸も対象

高さ31mを超える共同住宅、つまり高層マンションは、高層建築物に当たります。そのため、住戸の中で使うカーテンやじゅうたんも、防炎物品にしなければなりません。

防炎物品になるカーテンやじゅうたん

飲食店の客席で、若い担当がカーペットの端をめくって、裏の表示を確かめている場面
若い担当がカーペットの端をめくって、裏の表示を確かめている場面のイメージ

対象の建物で防炎物品にする品は、消防法施行令で決まっています。インテリアにかかわる主な品は、カーテン・布製のブラインド・暗幕・じゅうたん等です。

ほかに、展示用の合板や、どん帳など舞台で使う幕も入ります。

「じゅうたん等」に入るのは、織りカーペット・タフテッドカーペット・ござ・人工芝・合成樹脂製の床シートなどです。ただし、おおむね2㎡以下の小さな敷物は対象にしない、という消防庁の扱いがあります。

防炎ラベルの決まり

カーテンの店の作業台で、若い担当が仕立てたカーテンに縫い付けられたラベルを確かめている場面
若い担当が仕立てたカーテンに縫い付けられたラベルを確かめている場面のイメージ

防炎物品に付けるのが、防炎性能があることを示す防炎表示です。この表示は、防炎ラベルとも呼ばれます。

防炎ラベルについて押さえることは、次の2つです。

  • 付けられるのは登録を受けた者だけ
  • カーテンのラベルには洗濯の区分がある

付けられるのは登録を受けた者だけ

防炎ラベルを付けられるのは、消防庁長官の登録を受けた者だけです。ラベルの無いものを、防炎物品として売ったり、売るために並べたりしてはいけません。

カーテンと床材をつくるメーカーの1社は、防炎ラベルは注文のときに頼み、登録を受けた縫製所や施工業者が付けると案内しています。

カーテンのラベルには洗濯の区分がある

カーテンと暗幕の防炎ラベルに書かれているのは、洗濯をしても防炎性能が残るかどうかの区分です。洗濯で性能が落ちるものは、洗濯のあとにもう一度防炎の処理が要ります。

防炎物品と防炎製品の違い

ホテルの客室で、若い担当がベッドの寝具と窓のカーテンを見比べ、それぞれのラベルを指さしている場面
若い担当がベッドの寝具と窓のカーテンを見比べ、それぞれのラベルを指さしている場面のイメージ

防炎物品と名前の似たものに、防炎製品があります。2つは制度が違い、次の表のとおりです。

項目防炎物品防炎製品
決めているもの消防法日本防炎協会の認定の制度
主な品カーテン・布製のブラインド・じゅうたん等寝具・衣服・布張りの家具など
使う義務対象の建物では義務義務は無い
付くラベル防炎ラベル防炎製品ラベル

防炎製品は、法の義務の無い品のうち、日本防炎協会が防炎性能を認めたものです。

納める建物から防炎物品が要るかを判定しよう

インテリアの事務所の机で、若い担当が建物の資料を見ながら、カーテンの注文書に防炎の欄の印を付けている場面
若い担当が建物の資料を見ながら、カーテンの注文書に防炎の欄の印を付けている場面のイメージ

消防法では、決まった建物で使うカーテンやじゅうたんなどを、燃えにくい防炎物品にします。この記事で解説したのは、次の4つです。

  • 防炎物品が要る建物
  • 防炎物品になるカーテンやじゅうたん
  • 防炎ラベルの決まり
  • 防炎物品と防炎製品の違い

カーテンやじゅうたんを納めるときは、建物の高さと使い方を先に確かめてみてください。

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