
ComfyUIのQwen-Image-Layeredでのレイヤー分け|背景や物ごとのレイヤー
- ComfyUI で、1枚の画像をレイヤー分けできる?
- Qwen Image Layered のワークフローは、どこから開くの?
- 分けるレイヤーの数を変えるやり方を知りたい
作った内観の画像で、一部の物だけを動かしたり、色を変えたりしたいときがあります。しかし、1枚の画像のままでは、その物だけを選んで動かせません。
ComfyUI(コンフィユーアイ)は、AI のモデルと処理をノード(処理を1つずつ受け持つ部品)でつないだワークフローで、画像や動画を作るソフトです。
Qwen-Image-Layered は、Qwen(通義千問)のチームが作った、1枚の画像を背景や物ごとのレイヤーに分けるモデルです。レイヤーは、透明な所を持つ画像の重なりを指します。
この記事で解説するのは、ComfyUI のテンプレートで画像をレイヤーに分ける方法です。
レイヤーの数の変え方と、サンプラーと入力の大きさの設定も分かります。
画面:ComfyUI v0.37.0 ポータブル版(Windows・2026年9月)Qwen-Image-Layeredを使う前に

Qwen-Image-Layered は、ライセンスが Apache 2.0 のモデルです。ComfyUI に最初から入っているテンプレート(見本のワークフロー)で使い、モデルのファイルは別に入れておきます。
使う前に知っておくことは、次の2つです。
- 分けたレイヤーでできること
- 使うモデルと置き場所
分けたレイヤーでできること
Qwen-Image-Layered が分けたレイヤーは、透明な所を持つ RGBA の画像です。RGBA は、色の情報に透明さの情報を足した画像の形を指します。
1つのレイヤーは、ほかに影響させずに、大きさを変える・動かす・色を変えるといった直しができます。分けるレイヤーの数も、自分で決められる作りです。
使うモデルと置き場所
テンプレートは画面の左の列から開き、右上の実行するで実行します。

テンプレートが読む3つのファイルを、次の表にまとめました。
| ファイル | 種類 | 大きさ | 置き場所 |
|---|---|---|---|
| qwen_image_layered_fp8mixed.safetensors | 拡散モデル(画像を作る本体) | 20.53GB | ComfyUI/models/diffusion_models |
| qwen_2.5_vl_7b_fp8_scaled.safetensors | テキストエンコーダ(プロンプトをモデルが扱える形に変える) | 9.38GB | ComfyUI/models/text_encoders |
| qwen_image_layered_vae.safetensors | VAE(画像と潜在を行き来させる) | 0.25GB | ComfyUI/models/vae |
潜在は、画像を縮めた数の並びのことです。テキストエンコーダは Qwen-Image-Edit と同じファイルなので、まだ無ければ表の置き場所に入れます。
ポータブル版では、ComfyUI のフォルダは展開した ComfyUI_windows_portable の中です。
拡散モデルには、bf16 の版(qwen_image_layered_bf16.safetensors・40.86GB)もあります。
テンプレートの初めの値は bf16 で、VRAM(GPU が使う専用のメモリ)を減らすときは fp8mixed を選びます。
この記事の画像は、編集部の PC(RTX 4060・VRAM 8GB・RAM 32GB)で、すべて fp8mixed で作りました。
テンプレートで居間の画像を分ける

Qwen-Image-Layered のワークフローは、テンプレート「レイヤー分解: Qwen-Image-Layered」を開いて使います。
ここでは、居間の画像を2つのレイヤーに分けます(手元の画像でもかまいません)。分ける手順は、次の2つです。
- テンプレートを開く
- 画像をレイヤーに分ける
テンプレートを開く
テンプレートの一覧の画面から、Layered のテンプレートを探して開きます。
「テンプレート」
画面の左の列のテンプレート(四角を並べた絵のボタン)を押します。

テンプレートの一覧の画面が開きました。
「Layered」
一覧の画面の右上の検索の欄に、「Layered」と打ちます。
検索の結果に、名前が「レイヤー分解: Qwen-Image-Layered」で始まるカードが2つ並びました。
名前が
名前の終わりが「…」で切れていない方の、レイヤー分解: Qwen-Image-Layeredのカードを押します。

キャンバスに、レイヤー分解のワークフローが開きました。
これで、Qwen-Image-Layered のワークフローを開けました。
画像をレイヤーに分ける
画像をレイヤーに分けるには、テンプレートの中の「Image to Layers (Qwen-Image-Layered)」を使います。
テンプレートには、文章からレイヤーを作る「Text to Layers (Qwen-Image-Layered)」も入っています。
どちらも、いくつかのノードを1つにまとめたサブグラフです。画像から分ける手順は、次の5つです。
「Text to Layers」
「Image to Layers」の結果が出る「画像を保存」の隣にある、「Text to Layers (Qwen-Image-Layered)」のノードを押して選びます。そのままCtrl+Bを押してください。
ノードが紫色になり、実行のときに飛ばされる状態(バイパス)になりました。止めないと、文章からレイヤーを作る方も一緒に実行されます。

分けたい画像を
「Image to Layers」のimageにつながった「画像を読み込む」で、アップロードするファイルを選択を押し、分けたい画像を選びます。
ノードの中に、選んだ画像が出ました。
「Prompt」
「Prompt」のノードの文を消して、空にします。初めに入っている文は別の画像(海辺の女性)の説明で、残したまま実行するとレイヤーの中身が崩れました。
「Prompt」の欄が、何も書かれていない状態になりました。
モデルを
「Image to Layers (Qwen-Image-Layered)」のunet_nameの欄を押し、qwen_image_layered_fp8mixed.safetensors を選びます。
欄が fp8mixed になりました。その上のlayersが、分けるレイヤーの数(初めは 2)です。
実行する
右上の実行するを押します。
「画像を保存」に、分けた2つのレイヤーが縦に並んで出ました。かかった時間は、編集部の PC(RTX 4060・VRAM 8GB)で約133〜140秒でした。

これで、居間の画像を2つのレイヤーに分けられました。分けたレイヤーは、透明な所を持つ PNG として ComfyUI/output のフォルダに保存されます。
layersでレイヤーの数を変える

分けるレイヤーの数を決めるのは、「Image to Layers」の layersの欄です。数を変えると、出る画像の枚数と、何がどのレイヤーに分かれるかが変わります。
知っておくことは、次の3つです。
- 2つと4つに分けた結果
- layers と出る画像の数
- サブグラフの中を見る
2つと4つに分けた結果
2つで分かれたのは、部屋と小さな台でした。同じ居間の画像を、「Prompt」を空にしたまま4つに分けます。
layers を 4 にして
「Image to Layers」のlayersの欄を押し、4 と打ってEnterキーを押します。続けて右上の実行するを押してください。
「画像を保存」に、4つのレイヤーが出ました。天井と窓の枠も、別のレイヤーになっています。
作例では、ソファは2つでも4つでも部屋のレイヤーに残り、分かれたのは小さな台・天井・窓の枠でした。どの物がどのレイヤーに分かれるかは、モデルが決めます。
layers と出る画像の数
Qwen-Image-Layered は、レイヤーのほかに全体の画像も1枚作ります。そのため、1回で作る画像は「layers+1」枚です。
layers の値と作る画像の数を、次の表にまとめました。
| layers | 作る画像 | 中身 |
|---|---|---|
| 0 | 1枚 | 全体の画像だけ |
| 2(テンプレートの値) | 3枚 | 全体の画像と、2つのレイヤー |
| 5 | 6枚 | 全体の画像と、5つのレイヤー |
テンプレートでは、1枚目の全体の画像をサブグラフの中のノードで捨てています。そのため、保存されるのはレイヤーだけです。
サブグラフの中を見る
layersの値は、サブグラフの中の「Empty Qwen Image Layered Latent」のノードに渡ります。中は見るだけで、値を変えるのは外のlayersの欄です。
中は、「Image to Layers (Qwen-Image-Layered)」の名前の右端の、四角と矢印の絵のボタンで開きます。

開いた中にあるのは、レイヤーの数に合わせた空の潜在を作る「Empty Qwen Image Layered Latent」と、1枚目の全体の画像を捨てる「潜在空間カット」です。

見終えたら、画面の上の段の、ワークフローの名前を押すと外に戻ります。
サンプラーと入力の大きさ

どの物がどのレイヤーに分かれるかは変えられません。一方で、かかる時間と入力の大きさは、テンプレートの設定で変わります。
Kサンプラーは、ノイズの入った潜在から、決めた回数だけノイズを取り除いて画像を作るノードです。サンプラーは、ノイズを取り除くときの計算の方法を指します。
テンプレートは、時間を短くするために、ステップと CFG をモデルの元の設定より下げています。ステップはノイズを取り除く処理を繰り返す回数、CFG は画像をプロンプトにどれだけ沿わせるかの強さです。
読み込んだ画像は、「画像最大寸法へのスケール」のノードで、長い辺が 640 ピクセルに縮められてから分けられます。
steps と cfg は「Image to Layers」の欄、入力の大きさは「画像最大寸法へのスケール」の「最大サイズ」の欄で変えます。テンプレートの値とモデルの元の設定を、次の表にまとめました。
| 設定 | テンプレートの値 | モデルの元の設定・すすめる値 |
|---|---|---|
| steps | 20 | 元の設定は 50。50 では時間が少なくとも2倍になる |
| cfg | 2.5 | 元の設定は 4.0 |
| 入力の大きさ(「最大サイズ」) | 640 | 640 ピクセルをすすめる。大きく出したいときは 1024 |
Kサンプラーはサンプラー名 euler・スケジューラ simple、モデルサンプリングオーラフローのシフトは 1.00 です。まずはテンプレートの値のまま試してください。
レイヤー分けがうまくいかないとき

レイヤー分けがうまくいかないときの症状は、次の2つです。
- レイヤーの中身が崩れる
- 時間がかかる
レイヤーの中身が崩れる
テンプレートの「Prompt」に初めから入っている、別の画像(海辺の女性)の説明の文を残したまま居間の画像で実行すると、レイヤーの中身が崩れました。
「Prompt」を空にして実行し直します。画像全体を説明する文を書くときは、手前の物の陰に隠れた物まで含めて書いてください。
作例では、居間の説明を書くと、1枚目の床の木目が消えました。「Prompt」で、どの物をどのレイヤーに分けるかを指すことはできません。

時間がかかる
レイヤーの数を増やすほど、時間がかかります。編集部の PC では、2つで約133〜140秒、4つで約197秒でした。
layersを 2 にして試し、要るときだけ数を増やしてください。
居間の画像を、レイヤーに分けてみよう

Qwen-Image-Layered は、1枚の画像を、透明な所を持つレイヤーに分けるモデルです。この記事の要点は、次の5つです。
- テンプレート「レイヤー分解: Qwen-Image-Layered」を開き、「Text to Layers」を止めて「Image to Layers」で分ける
- 拡散モデルは fp8mixed を選び、「Prompt」はまず空にして試す
- 分ける数はlayersで決める
- 作る画像は「layers+1」枚で、保存されるのはレイヤーだけ
- テンプレートはステップ 20・CFG 2.5 で、モデルの元の設定(50・4.0)より速い
まずは手元の内観の画像を、2つのレイヤーに分けてみてください。
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