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  1. クリアコート|塗装・ニスの上塗り

クリアコート|塗装・ニスの上塗り

編集部 読了 約5分

  • クリアコートとは、どんな設定?
  • ニスや塗装の上塗りのつやは、どう表すの?
  • Blender でコートを使うときの考え方を知りたい

ニスを塗った木や車の塗装のつやは、ラフネス(表面の細かな凹凸の粗さの値)を下げるだけで表せると思うかもしれません。しかし、ラフネスを下げると、下の素材の表面まで滑らかになってしまうのです。

この記事では、クリアコートの仕組みと使う素材、下と上で粗さを分ける方法、色の付いたコートの見え方を解説します。見え方の違いは、3DCG のソフトの Blender 5.2 の画像で確かめましょう。

クリアコートとは、素材の上に重ねる透明な層で、2つ目のつやを足す設定です。

クリアコートとは

粗い表面の素材の上に透明なコートの層を重ね、コートの表面ではね返る光と、下の素材ではね返る光を描き分けた図
粗い表面の素材の上に、透明なコートの層を重ねたときの光のはね返り方を表した図です。

クリアコート(Clearcoat)は、素材の層の上に重ねる透明な層で、Blender 5.2 の日本語のマニュアルでの名前は「コート」です。

コートの表面ではね返る光が、下の素材のつやとは別の、2つ目のつやになります。図では、青の矢印がコートの反射、茶色の矢印が下の素材の反射です。

マテリアルの設定項目の標準の形 OpenPBR でも、コートの層の表面が2つ目の鏡面反射(表面ではね返る光のつや)を作ります。

Blender 5.2 では、マテリアルの基本の部品 Principled BSDF の Coat の欄の Weight を1にすると、コートが重なります。

Blender の説明では、物理に基づくマテリアルなら、この値はふつう0か1です。

ニス・ラッカー・車の塗装に使うコート

木の板・黒い箱・赤い金属の球に、それぞれコートを重ねて並べた画像
Blender 5.2 で、木の板・黒い箱・赤い金属の球に、それぞれコートを重ねた画像です。

コートは、ニスやラッカー、車の塗装のように、素材の上に透明な塗りを重ねた物に使います。Blender 5.2 の説明が挙げる例も、ラッカーや車の塗装です。

レンダリングソフトの Corona の説明では、木の上のニスと、車の塗装の一番上の保護の層を例にしています。

3つの物は、木の板・黒い箱・赤い金属の球(車の塗装に見立てたもの)にコートを重ねたものです。どれにも、下の素材の色の上に、コートの表面のくっきりした映り込みやハイライトが出ています。

下の素材と上の層で粗さを分ける

ラフネス0.6の木目の板を、コートなし・ラフネスだけを下げたもの・コートありで並べた画像
Blender 5.2 で、ラフネス0.6の木目の板を、コートなし(左)・コートなしでラフネスだけを0.05に下げたもの(中)・Coat Roughness 0.03 のコートあり(右)にした画像です。

コートは、下の素材とは別に、自分の粗さと、面の向きを変える凹凸を持てます。そのため、下の素材が粗くても、上の層だけを滑らかにできるのです。

画像は、ラフネス 0.6 の木目の板に、コートの粗さ(Coat Roughness)0.03 のコートを重ねたものです。

コートなしでは窓の映り込みがほとんど見えず、コートありでは窓がはっきり映って、その下に木目が見えます。

比べに、コートを付けずにラフネスだけを 0.05 に下げた板も並べました。窓は映りますが、下の面の細かな凹凸で、映り込みの縁がぎざぎざに乱れています。

Blender 5.2 で、下の素材とは別に決めるコートの粗さは Coat Roughness、面の向きを変える凹凸は Coat Normal です。

下の素材は粗いまま、表面だけにつやを出したいときは、ラフネスを下げずにコートを重ねましょう。

色の付いたコートの見え方

明るい木目の板を、コートなし・色の無いコート・色の付いたコートで並べた画像
Blender 5.2 で、明るい木目の板を、コートなし・色の無いコート・色の付いたコート(Coat Tint)にした画像です。

コートには色を付けることもでき、色の付いたコートは下の素材を濃く見せます。コートの層が光を吸収するためです。

3枚の板は、明るい木目の板のコートの色(Coat Tint)を変えたものです。色の付いたコートの板は、色の無いコートの板より木目が濃く、色も強く見えました。

Blender 5.2 の説明では、色の付いたコートは、浅い角度(面すれすれに近い角度)から見るほど色が濃くなります。光がコートの中を長く進むためです。

赤い金属の球でコートのありなしを見比べよう

赤い金属の球を、コートなしとありで並べた画像
Blender 5.2 で、車の塗装に見立てた赤い金属の球を、コートなし(左)とあり(右)にした画像です。

クリアコートは、素材の上に透明な層を重ねて、つやを1つ足す設定です。この記事で見たことは、次の3つでした。

  • コートの表面ではね返る光が、2つ目のつやになる
  • 下の素材が粗くても、コートだけを滑らかにできる
  • 色の付いたコートは、下の素材を濃く見せる

2つの球は、車の塗装に見立てた赤い金属の球です。コートなしでは映り込みがぼけ、コートありでは表面にくっきりした映り込みが重なりました。

ニスや塗装の上塗りがある素材を作るときは、コートのありなしを見比べてみてください。

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