1. Blenderのレンダーパスとビューレイヤー|パスの出力とビューレイヤーの使い方

Blender

Blenderのレンダーパスとビューレイヤー|パスの出力とビューレイヤーの使い方

編集部 読了 約13分

  • レンダーパスとは何か知りたい
  • パスを出力したい
  • ビューレイヤーの使い方を知りたい

Blender(ブレンダー)で書き出した画像は、最初の設定では、光も影も色もまとめた1枚です。しかし、あとから奥のかすみだけを直したいときは、奥行きだけを表した画像が要ります。

レンダーパスは、画像を奥行きや面の向きなどの要素ごとに分けたもので、ビューレイヤーは、どの物をどのパスで書き出すかの組み合わせです。

この記事では、レンダーパスを入れて書き出す手順と、マルチレイヤーEXR で保存する手順、ビューレイヤーでコレクションを分ける手順を解説します。パスごとに何が写るかも分かります。

マルチレイヤーEXR は、いくつもの画像を1つに入れられるファイルの形式です。

画面:Blender 5.2.2 LTS(日本語の表示)

始める前に

画面の区画
パスを入れた画面。①プロパティエディター(設定の欄が並ぶ区画)のビューレイヤーのタブ ②パスのパネル ③出力のタブ ④アウトライナー(シーンの物の一覧)とビューレイヤーの欄

この記事では、F12キーで画像を計算することを「書き出す」、画像をファイルにすることを「保存する」と書きます。

画面は、起動した直後のシーンで、レンダーエンジンを Cycles(サイクルズ・光の跳ね返りまで計算するレンダーエンジン)にして撮りました。

レンダーパスとビューレイヤーとは

パスのパネル
②のパスのパネル(赤い枠)。統合のほかに、深度・ミスト・ノーマルなどが並ぶ

レンダーパスは、書き出した画像を、奥行きや面の向きなどの要素ごとに分けて出す画像です。最初から入っている統合は、すべての要素をまとめたふつうの画像にあたります。

ビューレイヤーは、シーンの中の、どのコレクション(物をまとめる単位)をどのパスで書き出すかの組み合わせです。

パスを選ぶ

深度とミストとノーマルを入れた
この節の手順で、深度・ミスト・ノーマルにチェックを入れた画面(赤い枠)

パスは、①のビューレイヤーのタブの、②のパスのパネルでチェックを入れて選びます。深度・ミスト・ノーマルを入れて、書き出したパスを見る手順は、次の5つです。

  1. ビューレイヤーのタブを押す
  2. 深度・ミスト・ノーマルのチェックの欄を押す
  3. F12キーを押して書き出す
  4. レンダーの窓の統合の欄を押す
  5. 一覧のミストを押す

「ビューレイヤー」のタブを押す

プロパティエディターの、①のビューレイヤーのタブ(写真が重なった印)を押します。

ビューレイヤーのタブ
ビューレイヤーのタブ(赤い枠)

ビューレイヤー・オーバーライド・パスのパネルが出ています。

「深度」「ミスト」「ノーマル」のチェックの欄を押す

②のパスのデータで、深度・ミスト・ノーマルのチェックの欄を1つずつ押します。

深度とミストとノーマルの欄
深度・ミスト・ノーマルのチェックの欄(赤い枠)

3つにチェックが入りました。

「F12」キーを押して書き出す

ポインターを3Dビューポートに置いて、F12キーを押します。

レンダーの窓が開き、書き出しが終わると、レンダーの窓のヘッダーの欄に統合と出ました。

レンダーの窓
書き出しが終わったレンダーの窓。ヘッダーの統合の欄(赤い枠)

レンダーの窓の「統合」の欄を押す

レンダーの窓のヘッダーの、統合の欄を押します。

入れたパスの一覧が開きました。

パスの一覧
パスの一覧(赤い枠)。統合・深度・ミスト・ノーマル・ノイジー画像が並ぶ

一覧の「ミスト」を押す

一覧のミストを押します。

レンダーの窓に、ミストのパスが出ました。

ミストのパス
ミストのパス。カメラから遠い背景は明るく、近い立方体は暗い

これで、パスを入れて書き出せました。同じ一覧でノーマルを押すと、面の向きごとに色が分かれたパスが出ます。

ノーマルのパス
ノーマルのパス。上を向いた面は青、もう1つの面は赤。3つ目の面は、向きの値が 0 より小さいので黒く写った

統合と、例で入れた3つのパスの意味は、次の4つです。

パス写るもの
統合すべての要素をまとめた、ふつうの画像(最初から入っている)
深度カメラから面までの距離
ミストカメラからの距離を、0〜1 の明るさにしたもの
ノーマル面の向き(法線)

レンダーの窓は 0〜1 の値を黒から白で見せるので、深度のように 1 より大きい値は白く見えます。例では、ほぼ真っ白になりました。

深度のパス
ヘッダーの欄で深度を選んだ画像(赤い枠)。立方体も背景もほぼ白い

ノイジー画像は、デノイズ(粒を減らす処理)をかける前の画像です。レンダーのタブのデノイズが入っていると、チェックを入れなくても並びます。

ミストが黒から白に変わる距離は、ワールドのタブのミストパスのパネルの開始と深度で決まります。最初の値は開始が 5 m・深度が 25 m で、カメラから 5 m までは黒、30 m より遠くは白です。

パスをまとめて保存する

マルチレイヤーEXRの項目
出力のタブのメディアタイプの一覧のマルチレイヤーEXR(赤い枠)

パスを全部まとめて1つのファイルにするには、③の出力のタブのメディアタイプをマルチレイヤーEXRにします。最初の画像のままでは、保存するファイルはふつうの1枚の画像です。

手順は、次の3つです。

  1. ③の出力のタブを押す
  2. メディアタイプの欄を押す
  3. 一覧のマルチレイヤーEXRを押す

「出力」のタブを押す

プロパティエディターの、③の出力のタブ(プリンターの印)を押します。

出力のタブ
出力のタブ(赤い枠)

フォーマット・フレーム範囲・立体視・出力のパネルが出ました。

出力のパネルは、いちばん下にあります。見えないときは、プロパティエディターを下へ送ります。

「メディアタイプ」の欄を押す

出力のパネルのメディアタイプの欄(最初は 画像)を押します。

画像・マルチレイヤーEXR・動画の一覧が開きました。

一覧の「マルチレイヤーEXR」を押す

一覧のマルチレイヤーEXRを押します。

メディアタイプがマルチレイヤーEXRになりました。その下に、色深度とコーデックの欄が並びます。

マルチレイヤーEXRにした
マルチレイヤーEXRになったメディアタイプの欄(赤い枠)

これで、パスをまとめて保存できるようになりました。

F12キーで書き出し、レンダーの窓の画像のメニューの名前を付けて保存で保存すると、入れたパスが全部1つのファイルに入ります。保存の画面のメディアタイプも、マルチレイヤーEXRで開きます。

マルチレイヤーEXR で保存したファイルには、統合・深度・ミスト・ノーマル・ノイジー画像が入りました。

ビューレイヤーを分ける

ビューレイヤーの比べ
この節の手順で書き出した2つのビューレイヤー。左はもとのViewLayer、右は立方体のコレクションを外したViewLayer_001(赤い枠はレンダーの窓のビューレイヤーの欄)

奥の建物だけにかすみをかけたいときのように、物ごとに分けて書き出すには、物をコレクションに分け、ビューレイヤーを足して、入れないコレクションのチェックを外します。

手順は、次の6つです。

  1. 画面の右上のビューレイヤーを追加のボタンを押す
  2. 一覧の新規を押す
  3. 分けたい物を、別のコレクションに移す
  4. 移したコレクションのチェックの欄を押す
  5. F12キーを押して書き出す
  6. レンダーの窓のビューレイヤーの欄で、ViewLayer_001を選ぶ

「ビューレイヤーを追加」のボタンを押す

画面の右上の帯の、ビューレイヤーの名前(ViewLayer)の横の、ビューレイヤーを追加のボタンを押します。

ビューレイヤーを追加のボタン
ビューレイヤーを追加のボタン(赤い枠)

新規・設定をコピー・ブランクの一覧が開きました。

一覧の「新規」を押す

一覧の新規を押します。

新規の項目
一覧の新規(赤い枠)

新しいビューレイヤーViewLayer_001ができ、それが選ばれました。

新しいビューレイヤー
新しくできたViewLayer_001(赤い枠)

分けたい物を、別のコレクションに移す

アウトライナーで、分けたい物を別のコレクションに移します。コレクションへの移し方は、Blenderのアウトライナーで解説しています。

例では、立方体をCubeという名前の新しいコレクションに移しました。

コレクションに分けた
立方体を移したCubeのコレクション(赤い枠)

移したコレクションのチェックの欄を押す

アウトライナーのCubeのコレクションの行の、チェックの欄を押します。

チェックが外れ、CubeのコレクションはViewLayer_001から外れました。中の立方体は、3Dビューポートに出なくなりました。

Cubeを外した
チェックが外れたCubeのコレクション(赤い枠)

「F12」キーを押して書き出す

ポインターを3Dビューポートに置いたまま、F12キーを押します。

レンダーの窓が開き、ヘッダーのビューレイヤーの欄にViewLayerと出ました。立方体が写っています。

レンダーの窓のビューレイヤー
ヘッダーのビューレイヤーの欄(赤い枠)。前の節でパスを入れていると、右にパスの欄も並ぶ

ビューレイヤーの欄で「ViewLayer_001」を選ぶ

ヘッダーのビューレイヤーの欄を押し、開いた一覧のViewLayer_001を押します。

ビューレイヤーの一覧
ビューレイヤーの一覧のViewLayer_001(赤い枠)

レンダーの窓にViewLayer_001の画像が出ました。立方体は写らず、背景だけです。

ViewLayer_001の画像
ViewLayer_001の画像。Cubeのコレクションを外したので、立方体が写らない

これで、ビューレイヤーを分けて書き出せました。F12キーを1回押すと、全部のビューレイヤーが書き出されます。

外したのはViewLayer_001からだけで、もとのViewLayerには立方体が残ったままです。ビューレイヤーごとに入れるコレクションを替えると、建物だけ・家具だけのように分けて書き出せます。

パスも、ビューレイヤーごとの設定です。新しく足したViewLayer_001は最初は統合だけなので、ミストなどが要るときは、もう一度チェックを入れます。

パスとビューレイヤーで、要素を分けて書き出そう

深度とミストとノーマルを入れた
深度・ミスト・ノーマルのパスを入れたビューレイヤーのタブ

レンダーパスは、書き出した画像を要素ごとに分けて出す画像です。この記事で解説したことは、次の3つです。

  • パスを選ぶ:ビューレイヤーのタブのパスでチェックを入れ、レンダーの窓の統合の欄で切り替えて見る
  • パスをまとめて保存する:出力のタブのメディアタイプをマルチレイヤーEXRにすると、パスが1つのファイルにまとまる
  • ビューレイヤーを分ける:ビューレイヤーを足し、アウトライナーで入れないコレクションのチェックを外す

まずは自分のシーンで、ミストのパスを入れて書き出し、奥行きの写り方を見てみてください。

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この記事について

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