Blenderのレンダーパスとビューレイヤー|パスの出力とビューレイヤーの使い方
- レンダーパスとは何か知りたい
- パスを出力したい
- ビューレイヤーの使い方を知りたい
Blender(ブレンダー)で書き出した画像は、最初の設定では、光も影も色もまとめた1枚です。しかし、あとから奥のかすみだけを直したいときは、奥行きだけを表した画像が要ります。
レンダーパスは、画像を奥行きや面の向きなどの要素ごとに分けたもので、ビューレイヤーは、どの物をどのパスで書き出すかの組み合わせです。
この記事では、レンダーパスを入れて書き出す手順と、マルチレイヤーEXR で保存する手順、ビューレイヤーでコレクションを分ける手順を解説します。パスごとに何が写るかも分かります。
マルチレイヤーEXR は、いくつもの画像を1つに入れられるファイルの形式です。
画面:Blender 5.2.2 LTS(日本語の表示)始める前に

この記事では、F12キーで画像を計算することを「書き出す」、画像をファイルにすることを「保存する」と書きます。
画面は、起動した直後のシーンで、レンダーエンジンを Cycles(サイクルズ・光の跳ね返りまで計算するレンダーエンジン)にして撮りました。
レンダーパスとビューレイヤーとは

レンダーパスは、書き出した画像を、奥行きや面の向きなどの要素ごとに分けて出す画像です。最初から入っている統合は、すべての要素をまとめたふつうの画像にあたります。
ビューレイヤーは、シーンの中の、どのコレクション(物をまとめる単位)をどのパスで書き出すかの組み合わせです。
パスを選ぶ

パスは、①のビューレイヤーのタブの、②のパスのパネルでチェックを入れて選びます。深度・ミスト・ノーマルを入れて、書き出したパスを見る手順は、次の5つです。
- ビューレイヤーのタブを押す
- 深度・ミスト・ノーマルのチェックの欄を押す
- F12キーを押して書き出す
- レンダーの窓の統合の欄を押す
- 一覧のミストを押す
「ビューレイヤー」
プロパティエディターの、①のビューレイヤーのタブ(写真が重なった印)を押します。

ビューレイヤー・オーバーライド・パスのパネルが出ています。
「深度」
②のパスのデータで、深度・ミスト・ノーマルのチェックの欄を1つずつ押します。

3つにチェックが入りました。
「F12」
ポインターを3Dビューポートに置いて、F12キーを押します。
レンダーの窓が開き、書き出しが終わると、レンダーの窓のヘッダーの欄に統合と出ました。

レンダーの
レンダーの窓のヘッダーの、統合の欄を押します。
入れたパスの一覧が開きました。

一覧の
一覧のミストを押します。
レンダーの窓に、ミストのパスが出ました。

これで、パスを入れて書き出せました。同じ一覧でノーマルを押すと、面の向きごとに色が分かれたパスが出ます。

統合と、例で入れた3つのパスの意味は、次の4つです。
| パス | 写るもの |
|---|---|
| 統合 | すべての要素をまとめた、ふつうの画像(最初から入っている) |
| 深度 | カメラから面までの距離 |
| ミスト | カメラからの距離を、0〜1 の明るさにしたもの |
| ノーマル | 面の向き(法線) |
レンダーの窓は 0〜1 の値を黒から白で見せるので、深度のように 1 より大きい値は白く見えます。例では、ほぼ真っ白になりました。

ノイジー画像は、デノイズ(粒を減らす処理)をかける前の画像です。レンダーのタブのデノイズが入っていると、チェックを入れなくても並びます。
ミストが黒から白に変わる距離は、ワールドのタブのミストパスのパネルの開始と深度で決まります。最初の値は開始が 5 m・深度が 25 m で、カメラから 5 m までは黒、30 m より遠くは白です。
パスをまとめて保存する

パスを全部まとめて1つのファイルにするには、③の出力のタブのメディアタイプをマルチレイヤーEXRにします。最初の画像のままでは、保存するファイルはふつうの1枚の画像です。
手順は、次の3つです。
- ③の出力のタブを押す
- メディアタイプの欄を押す
- 一覧のマルチレイヤーEXRを押す
「出力」
プロパティエディターの、③の出力のタブ(プリンターの印)を押します。

フォーマット・フレーム範囲・立体視・出力のパネルが出ました。
出力のパネルは、いちばん下にあります。見えないときは、プロパティエディターを下へ送ります。
「メディアタイプ」
出力のパネルのメディアタイプの欄(最初は 画像)を押します。
画像・マルチレイヤーEXR・動画の一覧が開きました。
一覧の
一覧のマルチレイヤーEXRを押します。
メディアタイプがマルチレイヤーEXRになりました。その下に、色深度とコーデックの欄が並びます。

これで、パスをまとめて保存できるようになりました。
F12キーで書き出し、レンダーの窓の画像のメニューの名前を付けて保存で保存すると、入れたパスが全部1つのファイルに入ります。保存の画面のメディアタイプも、マルチレイヤーEXRで開きます。
マルチレイヤーEXR で保存したファイルには、統合・深度・ミスト・ノーマル・ノイジー画像が入りました。
ビューレイヤーを分ける

奥の建物だけにかすみをかけたいときのように、物ごとに分けて書き出すには、物をコレクションに分け、ビューレイヤーを足して、入れないコレクションのチェックを外します。
手順は、次の6つです。
- 画面の右上のビューレイヤーを追加のボタンを押す
- 一覧の新規を押す
- 分けたい物を、別のコレクションに移す
- 移したコレクションのチェックの欄を押す
- F12キーを押して書き出す
- レンダーの窓のビューレイヤーの欄で、ViewLayer_001を選ぶ
「ビューレイヤーを
画面の右上の帯の、ビューレイヤーの名前(ViewLayer)の横の、ビューレイヤーを追加のボタンを押します。

新規・設定をコピー・ブランクの一覧が開きました。
一覧の
一覧の新規を押します。

新しいビューレイヤーViewLayer_001ができ、それが選ばれました。

分けたい物を、
アウトライナーで、分けたい物を別のコレクションに移します。コレクションへの移し方は、Blenderのアウトライナーで解説しています。
例では、立方体をCubeという名前の新しいコレクションに移しました。

移した
アウトライナーのCubeのコレクションの行の、チェックの欄を押します。
チェックが外れ、CubeのコレクションはViewLayer_001から外れました。中の立方体は、3Dビューポートに出なくなりました。

「F12」
ポインターを3Dビューポートに置いたまま、F12キーを押します。
レンダーの窓が開き、ヘッダーのビューレイヤーの欄にViewLayerと出ました。立方体が写っています。

ビューレイヤーの
ヘッダーのビューレイヤーの欄を押し、開いた一覧のViewLayer_001を押します。

レンダーの窓にViewLayer_001の画像が出ました。立方体は写らず、背景だけです。

これで、ビューレイヤーを分けて書き出せました。F12キーを1回押すと、全部のビューレイヤーが書き出されます。
外したのはViewLayer_001からだけで、もとのViewLayerには立方体が残ったままです。ビューレイヤーごとに入れるコレクションを替えると、建物だけ・家具だけのように分けて書き出せます。
パスも、ビューレイヤーごとの設定です。新しく足したViewLayer_001は最初は統合だけなので、ミストなどが要るときは、もう一度チェックを入れます。
パスとビューレイヤーで、要素を分けて書き出そう

レンダーパスは、書き出した画像を要素ごとに分けて出す画像です。この記事で解説したことは、次の3つです。
- パスを選ぶ:ビューレイヤーのタブのパスでチェックを入れ、レンダーの窓の統合の欄で切り替えて見る
- パスをまとめて保存する:出力のタブのメディアタイプをマルチレイヤーEXRにすると、パスが1つのファイルにまとまる
- ビューレイヤーを分ける:ビューレイヤーを足し、アウトライナーで入れないコレクションのチェックを外す
まずは自分のシーンで、ミストのパスを入れて書き出し、奥行きの写り方を見てみてください。
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