Blenderのパノラマカメラ|Cyclesの正距円筒図法
- 360度のパノラマ画像を作りたい
- パノラマタイプが表示されない
- パノラマのレンダリングの設定を知りたい
Blender(ブレンダー)では、カメラのタイプをパノラマに替えると、部屋の周り全部を1枚に写した360度の画像を作れます。
しかし、パノラマの写し方を選ぶ欄は、レンダーエンジン(画像を作る仕組み)が Cycles(サイクルズ)のときにしか出ません。
この記事では、カメラをパノラマの正距円筒図にする手順と、出力の縦横を2:1 にして書き出す手順を解説します。パノラマタイプが出ない・壁の角が傾くときの直し方も分かります。
画面:Blender 5.2.2 LTS(日本語の表示)始める前に

手順は、自分の部屋のモデルと、部屋の中に置いたカメラで進めます。手順を始める前にしておくことは、次の3つです。
- ②でカメラを選ぶ
- ③のレンダーのタブで、レンダーエンジンの欄を押し、一覧のCyclesを押す
- ④のデータのタブ(緑のカメラの絵)を押す

画面の例は、床と4面の壁だけで天井の無い、4 m×4 m・高さ2.5 m の部屋に、台を1つ置いたシーンです。カメラは部屋の中の高さ1.3 m に置き、向きは起動した直後のカメラのままにしています。
パノラマカメラとは

パノラマカメラは、カメラの周りを広く写す写し方のカメラです。画面では、カメラのタイプのパノラマ状という名前で選びます。
正距円筒図法(画面の名前は正距円筒図)は、Cycles で使えるパノラマの写し方の1つです。カメラの周りの横360°・縦180°を1枚の画像に写します。
パノラマカメラを正距円筒図にする

正距円筒図にするときは、データのタブのレンズのパネルで、タイプをパノラマ状に、パノラマタイプを正距円筒図に替えます。そのあと、カメラを水平に向けておきましょう。
パノラマカメラを正距円筒図にする手順は、次の4つです。
- タイプをパノラマ状にする
- パノラマタイプを正距円筒図にする
- オブジェクトのタブを押す
- 回転を X 90°・Y 0° にする
「タイプ」
レンズのパネルのタイプの欄を押し、一覧のパノラマ状を押します。最初の透視投影は、遠くの物ほど小さく写る、ふつうのカメラの写し方です。

パノラマタイプの欄が新しく出ました。最初は、一覧の5つ目の魚眼(等距離射影)になっています。

「パノラマタイプ」
パノラマタイプの欄を押し、一覧の正距円筒図を押します。

縦と横に写す角度の範囲を決める、緯度最小・最大と経度最小・最大の欄が出ました。最初の値の-90°〜90°・-180°〜180° のままで、周り全部が写ります。
「オブジェクト」
プロパティエディターのタブの並びのうち、オレンジ色の四角の絵のタブを押します。

トランスフォームのパネルに、カメラの位置と回転が並びました。
カメラの位置が、パノラマの中心になります。例では、部屋の真ん中から1 m 手前(Y -1 m)の、高さ1.3 m に置いています。
「回転」
回転の X に「90」、Y に「0」と打ちます。欄を押して数を打ち、Enterキーを押してください。
Z は、画像の真ん中に写したい向きの数です。Z 0°ではナビゲーションギズモ(X・Y・Z の丸の付いた軸の絵)の緑の Y の向きが真ん中に写り、例では「0」と打ちました。

カメラが上にも下にも傾かず、水平に向きました。
これで、カメラを正距円筒図のパノラマにできました。
真ん中に写る向きを替えるときは、Z を変えてください。Z を90° 増やすと、真ん中に写る向きが、上から見て左回りに90° 回ります。
出力の縦横を2:1 にする

正距円筒図では、出力(仕上がりの画像)の横と縦を2:1 にします。横360°・縦180°を1枚に写すので、2:1 でない画像は、写った物が縦か横に引き伸ばされた形です。
最初の1920×1080 のままでは、写った物が縦に伸びます。
出力の縦横を2:1 にする手順は、次の2つです。
- 出力のタブを押す
- 解像度の Y を960 にする
「出力」
プロパティエディターのタブの並びのうち、プリンターの絵のタブを押します。

フォーマットのパネルに、解像度の X(1920 px)と Y(1080 px)が並びました。
「解像度」
解像度の Y の欄を押して「960」と打ち、Enterキーを押します。
出力が1920×960 になり、横と縦が2:1 になりました。
これで、出力の縦横を2:1 にできました。大きな画像にするときも、X を Y の2倍にしてください。
レンダリングして書き出す

書き出すときは、F12キーでレンダリング(カメラから見た画像を作ること)をし、開いた窓の画像のメニューから保存します。手順は、次の3つです。
- F12キーを押す
- 画像のメニューの名前を付けて保存を押す
- 名前を打って画像を別名保存を押す
F12キーを
3Dビューポートにポインターを乗せて、F12キーを押します。F12キーが効かないときは、トップバーのレンダーのメニューの画像をレンダリングを押してください。

新しい窓が開き、パノラマの画像ができあがりました。Cycles では、できあがるまでに時間がかかります。
「画像」
開いた窓のメニューの画像を押し、名前を付けて保存を押します。

保存する場所と名前を決める画面が開きました。
名前を
保存したいフォルダーを選び、ファイルの名前の欄(最初は Untitled.png)に名前を打って、画像を別名保存のボタンを押します。

選んだフォルダーに、PNG の画像が保存されます。
これで、パノラマの画像を書き出せました。
パノラマのタイプ
ミラーボール
魚眼(等距離射影)(5つ目)パノラマタイプには、正距円筒図のほかに6つの写し方があります。一覧の上から順に、次のとおりです。
| 画面の名前 | 写る範囲 |
|---|---|
| 正距円筒図 | 周りの横360°・縦180°を、2:1 の画像に写す |
| 等角キューブマップ面 | 周りではなく、カメラの正面だけを写す |
| ミラーボール | 鏡の玉を写したように、周り全部を丸の中に写す。真後ろは丸の縁 |
| 魚眼(等距離射影)(4つ目) | 魚眼レンズのように、カメラの前の半分を丸く写す |
| 魚眼(等距離射影)(5つ目) | 4つ目と同じく魚眼。「レンズ」の mm の欄もある。最初はこれが選ばれている |
| 魚眼レンズ多項式 | 実際のカメラのレンズに合わせる式の係数を打って写す |
| セントラルシリンドリカル | 横は周りの360°、縦は高さで決めた範囲を写す |
日本語の表示では、2つの魚眼が同じ名前で出ます。4つ目は視野角だけで、5つ目はレンズと視野角で写る範囲を決めます。
丸く写る写し方を試すときは、解像度の X と Y を同じ数にしてください。
パノラマタイプが出ない・壁の角が傾くとき

パノラマタイプが出ない・壁の角が傾くときは、次の2つの症状から当てはまるものを探してください。
- パノラマタイプの欄が出ない
- 壁の角や地平線が傾いて写る
パノラマタイプの欄が出ない
レンダーエンジンが EEVEE のままだと、タイプをパノラマ状にしてもパノラマタイプの欄は出ず、焦点距離の欄が出ます。
EEVEE で書き出すと、パノラマにはならず、透視投影と同じ画像になります。
レンダーのタブで、レンダーエンジンをCyclesにしてください。タイプを選び直さなくても、「パノラマタ…」と切れた名前で欄が出ます。
壁の角や地平線が傾いて写る
傾いたまま
水平カメラが上か下に傾いていると、正距円筒図では、壁の角のような縦の線が斜めに倒れます。外の景色が写るときは、地平線も波の形に写ります。
オブジェクトのタブで、回転の X を90°、Y を0° にしてください。水平にしても、壁の上の線のようにカメラの高さから外れた横の線は、弧の形に写ります。
どちらの症状でもないときは、レンズのパネルのタイプとパノラマタイプを、この記事の手順のとおりに見直してください。
Cyclesのパノラマカメラで、360度の画像を書き出そう

Cycles でカメラをパノラマにすると、周り全部を1枚に写した画像を書き出せます。この記事で解説したことは、次の4つです。
- 正距円筒図にする:レンダーエンジンを Cycles にし、タイプをパノラマ状、パノラマタイプを正距円筒図に
- 水平に向ける:回転を X 90°・Y 0° に
- 出力の縦横を2:1 にする:解像度の X を Y の2倍に
- 書き出す:F12キーのあと、画像のメニューの名前を付けて保存
まずは、部屋の真ん中にカメラを置き、水平に向けて書き出してみてください。
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この記事について
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