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  1. Blenderのパノラマカメラ|Cyclesの正距円筒図法

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Blenderのパノラマカメラ|Cyclesの正距円筒図法

編集部 読了 約13分

  • 360度のパノラマ画像を作りたい
  • パノラマタイプが表示されない
  • パノラマのレンダリングの設定を知りたい

Blender(ブレンダー)では、カメラのタイプをパノラマに替えると、部屋の周り全部を1枚に写した360度の画像を作れます。

しかし、パノラマの写し方を選ぶ欄は、レンダーエンジン(画像を作る仕組み)が Cycles(サイクルズ)のときにしか出ません。

この記事では、カメラをパノラマの正距円筒図にする手順と、出力の縦横を2:1 にして書き出す手順を解説します。パノラマタイプが出ない・壁の角が傾くときの直し方も分かります。

画面:Blender 5.2.2 LTS(日本語の表示)

始める前に

画面の区画
部屋の中にカメラを置いて選び、レンダーのタブを開いた画面。①3Dビューポート ②アウトライナー ③レンダーのタブ ④データのタブ

手順は、自分の部屋のモデルと、部屋の中に置いたカメラで進めます。手順を始める前にしておくことは、次の3つです。

  • ②でカメラを選ぶ
  • ③のレンダーのタブで、レンダーエンジンの欄を押し、一覧のCyclesを押す
  • ④のデータのタブ(緑のカメラの絵)を押す
レンダーエンジンの一覧
レンダーエンジンの一覧(赤い枠)。最初はEEVEEになっている

画面の例は、床と4面の壁だけで天井の無い、4 m×4 m・高さ2.5 m の部屋に、台を1つ置いたシーンです。カメラは部屋の中の高さ1.3 m に置き、向きは起動した直後のカメラのままにしています。

パノラマカメラとは

正距円筒図で書き出した画像
この記事の手順で書き出した正距円筒図の画像。4面の壁と床が1枚に写り、壁はこの写し方の形で曲がって写る。真ん中がカメラの向く方向で、左右の端はカメラの真後ろ。上の暗い灰色は、天井の無い部屋の上

パノラマカメラは、カメラの周りを広く写す写し方のカメラです。画面では、カメラのタイプのパノラマ状という名前で選びます。

正距円筒図法(画面の名前は正距円筒図)は、Cycles で使えるパノラマの写し方の1つです。カメラの周りの横360°・縦180°を1枚の画像に写します。

パノラマカメラを正距円筒図にする

正距円筒図にした欄
この節の手順で、パノラマタイプを正距円筒図にしたレンズのパネル。緯度と経度の欄(赤い枠)が出た

正距円筒図にするときは、データのタブのレンズのパネルで、タイプをパノラマ状に、パノラマタイプを正距円筒図に替えます。そのあと、カメラを水平に向けておきましょう。

パノラマカメラを正距円筒図にする手順は、次の4つです。

  • タイプをパノラマ状にする
  • パノラマタイプを正距円筒図にする
  • オブジェクトのタブを押す
  • 回転を X 90°・Y 0° にする

「タイプ」を「パノラマ状」にする

レンズのパネルのタイプの欄を押し、一覧のパノラマ状を押します。最初の透視投影は、遠くの物ほど小さく写る、ふつうのカメラの写し方です。

タイプの一覧
タイプの一覧のパノラマ状(赤い枠)

パノラマタイプの欄が新しく出ました。最初は、一覧の5つ目の魚眼(等距離射影)になっています。

パノラマ状にした欄
タイプがパノラマ状になり、パノラマタイプの欄(赤い枠)が出た。欄の名前は「パノラマタ…」と切れて出る

「パノラマタイプ」を「正距円筒図」にする

パノラマタイプの欄を押し、一覧の正距円筒図を押します。

パノラマタイプの一覧
パノラマタイプの一覧の正距円筒図(赤い枠)。色の付いた5つ目の魚眼(等距離射影)が、今の値

縦と横に写す角度の範囲を決める、緯度最小・最大と経度最小・最大の欄が出ました。最初の値の-90°〜90°・-180°〜180° のままで、周り全部が写ります。

「オブジェクト」のタブを押す

プロパティエディターのタブの並びのうち、オレンジ色の四角の絵のタブを押します。

オブジェクトのタブ
オブジェクトのタブと、カメラの今の回転(赤い枠)。例では起動した直後のカメラの向きのまま

トランスフォームのパネルに、カメラの位置と回転が並びました。

カメラの位置が、パノラマの中心になります。例では、部屋の真ん中から1 m 手前(Y -1 m)の、高さ1.3 m に置いています。

「回転」を X 90°・Y 0° にする

回転の X に「90」、Y に「0」と打ちます。欄を押して数を打ち、Enterキーを押してください。

Z は、画像の真ん中に写したい向きの数です。Z 0°ではナビゲーションギズモ(X・Y・Z の丸の付いた軸の絵)の緑の Y の向きが真ん中に写り、例では「0」と打ちました。

回転の欄
回転(90°・0°・0°)(赤い枠)

カメラが上にも下にも傾かず、水平に向きました。

これで、カメラを正距円筒図のパノラマにできました。

真ん中に写る向きを替えるときは、Z を変えてください。Z を90° 増やすと、真ん中に写る向きが、上から見て左回りに90° 回ります。

出力の縦横を2:1 にする

解像度の欄
この節の手順で、解像度の Y(赤い枠)を960 にした出力のタブ

正距円筒図では、出力(仕上がりの画像)の横と縦を2:1 にします。横360°・縦180°を1枚に写すので、2:1 でない画像は、写った物が縦か横に引き伸ばされた形です。

最初の1920×1080 のままでは、写った物が縦に伸びます。

出力の縦横を2:1 にする手順は、次の2つです。

  • 出力のタブを押す
  • 解像度の Y を960 にする

「出力」のタブを押す

プロパティエディターのタブの並びのうち、プリンターの絵のタブを押します。

出力のタブ
出力のタブ(赤い枠)。フォーマットのパネルに、解像度の X と Y が出ている

フォーマットのパネルに、解像度の X(1920 px)と Y(1080 px)が並びました。

「解像度」の Y を960 にする

解像度の Y の欄を押して「960」と打ち、Enterキーを押します。

出力が1920×960 になり、横と縦が2:1 になりました。

これで、出力の縦横を2:1 にできました。大きな画像にするときも、X を Y の2倍にしてください。

レンダリングして書き出す

レンダーの窓
この節の手順で開いたレンダーの窓。部屋の周り全部が1枚に写った

書き出すときは、F12キーでレンダリング(カメラから見た画像を作ること)をし、開いた窓の画像のメニューから保存します。手順は、次の3つです。

  • F12キーを押す
  • 画像のメニューの名前を付けて保存を押す
  • 名前を打って画像を別名保存を押す

F12キーを押す

3Dビューポートにポインターを乗せて、F12キーを押します。F12キーが効かないときは、トップバーのレンダーのメニューの画像をレンダリングを押してください。

レンダーのメニュー
トップバーのレンダーのメニューの画像をレンダリング(赤い枠)。F12キーと同じ

新しい窓が開き、パノラマの画像ができあがりました。Cycles では、できあがるまでに時間がかかります。

「画像」のメニューの「名前を付けて保存」を押す

開いた窓のメニューの画像を押し、名前を付けて保存を押します。

画像のメニュー
画像のメニューの名前を付けて保存(赤い枠)

保存する場所と名前を決める画面が開きました。

名前を打って「画像を別名保存」を押す

保存したいフォルダーを選び、ファイルの名前の欄(最初は Untitled.png)に名前を打って、画像を別名保存のボタンを押します。

保存の画面
ファイルの名前の欄と画像を別名保存のボタン(赤い枠)。フォルダーの中身はぼかした

選んだフォルダーに、PNG の画像が保存されます。

これで、パノラマの画像を書き出せました。

パノラマのタイプ

ミラーボールミラーボール
魚眼(等距離射影)(5つ目)魚眼(等距離射影)(5つ目)
同じ部屋を、「ミラーボール」と、最初に選ばれている魚眼で書き出した画像。どちらも出力を960×960 の正方形にした

パノラマタイプには、正距円筒図のほかに6つの写し方があります。一覧の上から順に、次のとおりです。

画面の名前写る範囲
正距円筒図周りの横360°・縦180°を、2:1 の画像に写す
等角キューブマップ面周りではなく、カメラの正面だけを写す
ミラーボール鏡の玉を写したように、周り全部を丸の中に写す。真後ろは丸の縁
魚眼(等距離射影)(4つ目)魚眼レンズのように、カメラの前の半分を丸く写す
魚眼(等距離射影)(5つ目)4つ目と同じく魚眼。「レンズ」の mm の欄もある。最初はこれが選ばれている
魚眼レンズ多項式実際のカメラのレンズに合わせる式の係数を打って写す
セントラルシリンドリカル横は周りの360°、縦は高さで決めた範囲を写す

日本語の表示では、2つの魚眼が同じ名前で出ます。4つ目は視野角だけで、5つ目はレンズと視野角で写る範囲を決めます。

丸く写る写し方を試すときは、解像度の X と Y を同じ数にしてください。

パノラマタイプが出ない・壁の角が傾くとき

EEVEEのときのレンズのパネル
レンダーエンジンが EEVEE のままで、タイプをパノラマ状にしたレンズのパネル。パノラマタイプの欄が無く、焦点距離とレンズ単位の欄が出ている(赤い枠)

パノラマタイプが出ない・壁の角が傾くときは、次の2つの症状から当てはまるものを探してください。

  • パノラマタイプの欄が出ない
  • 壁の角や地平線が傾いて写る

パノラマタイプの欄が出ない

レンダーエンジンが EEVEE のままだと、タイプをパノラマ状にしてもパノラマタイプの欄は出ず、焦点距離の欄が出ます。

EEVEE で書き出すと、パノラマにはならず、透視投影と同じ画像になります。

レンダーのタブで、レンダーエンジンをCyclesにしてください。タイプを選び直さなくても、「パノラマタ…」と切れた名前で欄が出ます。

壁の角や地平線が傾いて写る

傾いたまま傾いたまま
水平水平
同じ位置のカメラで書き出した正距円筒図。「傾いたまま」は回転が起動した直後のままで、壁の角が斜めに倒れている。「水平」は X 90°・Y 0° で、壁の角が縦に立っている

カメラが上か下に傾いていると、正距円筒図では、壁の角のような縦の線が斜めに倒れます。外の景色が写るときは、地平線も波の形に写ります。

オブジェクトのタブで、回転の X を90°、Y を0° にしてください。水平にしても、壁の上の線のようにカメラの高さから外れた横の線は、弧の形に写ります。

どちらの症状でもないときは、レンズのパネルのタイプとパノラマタイプを、この記事の手順のとおりに見直してください。

Cyclesのパノラマカメラで、360度の画像を書き出そう

真ん中の向きを替えた画像
回転の Z を90° にして、1920×960 に書き出した正距円筒図。真ん中に写る向きが変わり、台が右に寄った

Cycles でカメラをパノラマにすると、周り全部を1枚に写した画像を書き出せます。この記事で解説したことは、次の4つです。

  • 正距円筒図にする:レンダーエンジンを Cycles にし、タイプをパノラマ状、パノラマタイプを正距円筒図に
  • 水平に向ける:回転を X 90°・Y 0° に
  • 出力の縦横を2:1 にする:解像度の X を Y の2倍に
  • 書き出す:F12キーのあと、画像のメニューの名前を付けて保存

まずは、部屋の真ん中にカメラを置き、水平に向けて書き出してみてください。

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