1. 住宅品確法とインテリア|住宅性能表示と欠陥への責任

住宅品確法とインテリア|住宅性能表示と欠陥への責任

編集部 読了 約5分

  • 住宅品確法って、どんな法律?
  • 住宅性能表示に、内装にかかわる項目はあるの?
  • 住宅品確法のうち、インテリアの仕事にかかわる所を知りたい

住宅の打合せや契約では、「住宅性能表示」や「10年の責任」という言葉が出てくることがあります。しかし、どちらも同じ住宅品確法の決まりで、何が任意で何が義務かは分かりにくいところです。

この記事では、住宅品確法の住宅性能表示制度と、新築住宅の欠陥への責任を解説します。性能表示のうちインテリアにかかわる項目と、10年の責任がかかる部分が分かります。

住宅品確法とは

住宅会社の事務所で、若い担当が法令の資料を開き、隣の先輩の説明を聞いている場面
若い担当が法令の資料を開き、隣の先輩の説明を聞いている場面のイメージ

住宅品確法は、住宅の品質確保の促進等に関する法律の略です。1999年6月23日に公布され、2000年4月1日に施行されました。

この法律の柱は、次の3つです。

  • 住宅の性能を表示する制度(住宅性能表示制度)
  • 住宅の紛争を処理する仕組み
  • 新築住宅の欠陥への責任の特別な決まり

3つを通じて、住宅の品質を確保し、住宅を買う人を守り、紛争を早く解決することを目的にしています。

住宅性能表示制度とは

住宅の打合せの机に、表紙の付いた評価書のファイルが2つ並び、若い担当がその1つを開いて施主に見せている場面
住宅の打合せの机に、表紙の付いた評価書のファイルが2つ並び、若い担当がその1つを開いて施主に見せている場面のイメージ

住宅性能表示制度は、住宅の性能を共通の基準で評価して表示する制度です。国が、表示の基準と、評価の方法の基準を定めています。

制度について押さえることは、次の3つです。

  • 使うかどうかは任意
  • 評価書は設計と建設の2種類
  • 評価書を契約書に添えると約束になる

使うかどうかは任意

住宅性能表示制度は、使うかどうかを選べる任意の制度です。使うかどうかは、住宅を建てる会社か、住宅を手に入れる人が決めます。

評価書は設計と建設の2種類

評価をするのは、国土交通大臣の登録を受けた登録住宅性能評価機関です。評価書には、図面の段階で評価する設計住宅性能評価書と、できた住宅を評価する建設住宅性能評価書の2種類があります。

評価書を契約書に添えると約束になる

評価書かその写しを契約書に添えると、評価書に書かれた性能の住宅をつくる契約をしたものとみなされます。例外は、契約書に反対の意思を書いたときです。

性能表示の10分野とインテリア

新築の住宅の部屋で、若い担当が窓の大きさと床の仕上げを見比べながら、評価書の項目をチェックしている場面
若い担当が窓の大きさと床の仕上げを見比べながら、評価書の項目をチェックしている場面のイメージ

性能表示の項目は、新築住宅で10分野33項目あります。性能表示を使うときに必ず評価する必須の項目は、2022年10月1日から4分野10項目です。

10分野のうち、インテリアにかかわる4つの分野と項目を、次の表に挙げます。

分野インテリアにかかわる項目
空気環境ホルムアルデヒド対策(内装及び天井裏)
光・視環境単純開口率(居室の窓などの開口部の面積の、床面積に対する割合)
音環境重量床衝撃音対策など(外壁の開口部のほかは共同住宅だけの項目)
高齢者等への配慮高齢者等配慮対策等級(専用部分)

ほかの6分野には、「構造の安定」「火災時の安全」「劣化の軽減」「維持管理・更新への配慮」「温熱環境・エネルギー消費量」「防犯」があります。

インテリアにかかわる項目は、どれも選ぶと評価される選択の項目です。選択の項目を評価するときは、内装の建材や窓の計画も評価の対象になります。

新築住宅の欠陥への責任と紛争の処理

完成した住宅の玄関で、若い担当が施主に鍵とファイルを手渡している引き渡しの場面
若い担当が施主に鍵とファイルを手渡している引き渡しの場面のイメージ

住宅品確法の残りの2つの柱は、新築住宅の欠陥への責任と、紛争の処理です。欠陥は、法律では瑕疵(かし)と書かれ、契約の内容に合わない状態をいいます。

責任について押さえることは、次の3つです。

  • 構造と雨水の部分に10年の責任
  • 保険か供託で補修に備える
  • 紛争は指定住宅紛争処理機関へ

構造と雨水の部分に10年の責任

新築住宅をつくった会社や売った会社は、引き渡しから10年間、構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防ぐ部分の欠陥に責任を負います。これより買う人や注文した人に不利な特約を結んでも、その特約は無効です。

構造耐力上主要な部分には、基礎・壁・柱・小屋組・土台・床版・屋根版などが入ります。雨水の浸入を防ぐ部分は、屋根・外壁と、そこに付く戸や枠などです。

契約で決めれば、責任の期間を引き渡しから20年までに延ばせます。

保険か供託で補修に備える

2009年10月1日以降に引き渡す新築住宅は、住宅瑕疵担保履行法で、会社が保険に入るか、お金を供託することになっています。欠陥の補修などが確実に行われるようにするための決まりです。

紛争は指定住宅紛争処理機関へ

建設住宅性能評価書が交付された住宅の契約で紛争が起きたら、指定住宅紛争処理機関に申請できます。指定されているのは各地の弁護士会で、あっせん・調停・仲裁を行います。

性能表示と10年の責任を分けて押さえよう

住宅の打合せの机で、若い担当が施主に向けて、評価書と契約書を並べて指さしながら説明している場面
若い担当が施主に向けて、評価書と契約書を並べて指さしながら説明している場面のイメージ

住宅品確法は、住宅性能表示制度・紛争の処理・新築住宅の欠陥への10年の責任を定めた法律です。この記事で解説したのは、次の3つです。

  • 住宅性能表示制度とは
  • 性能表示の10分野とインテリア
  • 新築住宅の欠陥への責任と紛争の処理

住宅の性能や欠陥の話が出たら、選んで使う性能表示の話か、新築住宅に必ずかかる10年の責任の話かを分けて考えてみてください。

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