建築図面の用紙と図の配置|用紙の大きさ・北を上に・立面図の並べ方
- 建築図面の用紙は、どの大きさを使うの?
- 平面図は、北を上にしないといけないの?
- 立面図や断面図を、1枚にどう並べればいいかを知りたい
1枚の用紙には、平面図や立面図をいくつも並べて作図します。しかし、用紙の向きや図の並べ方に決まりがあると知らないと、図をどこに置くかで手が止まるでしょう。
この記事では、用紙の大きさと向き、平面図の北の向き、平面図・立面図・断面図の並べ方を、国が発注する建物の工事の基準と、編集部が集めた図面の並べ方をもとに解説します。
図の配置は、用紙の上で図をどの向きに、どの順に並べるかです。決まりは場面ごとにあり、国の工事・建築士の試験・会社でそれぞれ違うものです。
国が発注する建物の工事で図面の書き方を決めた基準(以下、国の工事の基準)は、平面図の上を北にし、立面図と断面図は上下を図面の上下に合わせると決めています。
用紙の大きさと向き

国の工事の基準では、原図(作図したもとの図面)の用紙は A1 か A3 で、長辺を横にして使います。用紙には輪郭と表題欄を設け、表題欄の位置は右下です。
横に使ったときの大きさは、A1 が 841×594mm、A3 が 420×297mm です。鳥取県の工事の基準は、A2 も入れていました。
集めた図面では、原図の用紙が分かった11件で、A3 が4件、A2 が5件、A1 が3件でした(1件は意匠の図が A2、構造図が A3 で、2回数えています)。住宅は A3 が5件のうち3件です。
同じ数え方で、12件とも用紙を横にして使っていました。表題欄は、1枚だけの図面1件を足した12件のうち、用紙の下の端に横長に置く帯の形が10件、右下の箱の形が2件です。
公開された PDF には、原図を縮めたものが12件のうち6件ありました。表題欄に「A1:1/75 A3:1/150」のように、2つの用紙の大きさごとの縮尺を書いた図面も5件あります。
A1 の原図を A3 に縮めると、長さは半分です。そのため、A1 で 1/75 の図は、A3 では 1/150 になります。
平面図の北の向き

国の工事の基準では、平面図・配置図・案内図は、図の上を北にします。配置図の方位は真北です。
Web で読める解説の記事では、平面図や配置図は上を北にするのが基本、と書く記事が1本ありました。ほかに、配置図と案内図、屋根伏図について北を上と書く記事が1本ずつです。
一方、集めた図面で平面図や配置図の上が北だったのは、10件のうち2件でした。ほぼ上(右へ約20°)が1件で、ほかの7件は、建物の外壁を用紙の縦横にそろえて作図し、方位記号のほうを傾けています。
住宅の図面では、上が北だったのは4件のうち1件です。
平面図の並べ方

国の工事の基準では、同じ用紙に2つ以上の平面図や伏図を描くとき、最下階を左下に置きます。上の階は、そこから左上、右下、右上の順です。
集めた住宅の図面では、2階建ての3件のうち2件が、1階と2階の平面図を1枚に左右に並べていました。
縮尺が 1/100 なら、配置図は1階平面図を兼ねてもよいと、国の工事の基準は決めています。兼ねると、用紙に並べる図が1つ減ります。
令和7年の建築士の設計製図の試験も、「1階平面図兼配置図」を求めていました。
立面図と断面図の並べ方

国の工事の基準では、立面図と断面図は、上下を図面の上下に合わせて置きます。合わせにくいときは、上下を図面の左右に合わせ、左を上にします。
同じ用紙に2面以上の立面図を描くときは、左上に任意の1面を置き、残りの面を北・西・南・東の順で並べる、というのも国の工事の基準の決まりです。
2段2列なら、右上・左下・右下の順で、1面目に選んだ向きは順から抜きます。
ただし、編集部が立面図の記事のために集めた図面では、この並びの図面は11件のうち2件でした。集めた図面では、立面図を2段2列などに並べ、段ごとに GL の高さをそろえた図面が9件ありました。
立面図と断面図を同じ用紙に置いて高さをそろえた図面は5件、GL や FL の線を隣の図まで1本で引いた図面は4件です。図の下の段は、南立面図と、南北に切った断面図(A)を高さをそろえて並べた例です。
用紙と図の向きを確かめて並べよう

図の配置では、用紙の向きと北の向き、図を並べる順を、場面ごとの決まりで確かめます。この記事で解説したことは、次の4つです。
- 用紙の大きさと向き
- 平面図の北の向き
- 平面図の並べ方
- 立面図と断面図の並べ方
図面を作図するときは、国の工事の基準や会社の決まりなど、自分の図面に当たる決まりで、用紙の大きさと向き、北の向き、並べる順を確かめてみてください。
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