Blenderの背景透過とシャドウキャッチャー|写真に合成できる画像の書き出し
- 背景を透過したPNGを書き出したい
- 透過したのに背景が黒くなる
- 影だけを写真に合成したい
Blender(ブレンダー)で書き出した画像は、最初の設定では背景の色(ワールド=シーンの背景の色や光の設定)まで写り、写真に重ねると背景が残ります。
背景を透明にするのはフィルムの透過で、地面の影だけを残すのはシャドウキャッチャーです。
この記事で解説するのは、Cycles(サイクルズ・光の跳ね返りまで計算するレンダーエンジン)で背景を透明にし、地面をシャドウキャッチャーにして保存する手順です。
背景が黒くなるときの直し方も分かります。
画面:Blender 5.2.2 LTS(日本語の表示)始める前に

この記事では、F12キーで画像を計算することを「書き出す」、画像をファイルにすることを「保存する」と書きます。例の書き出しと画面の条件は、次の3つです。
- 例の部屋は、床(平面)の上の台に、金属の球とガラスの箱を置いたシーン。壁は、オブジェクトの可視性のレンダーのチェックを外して、書き出しに写さないようにした
- 960×540 で、Cycles を GPU(NVIDIA GeForce RTX 4060)で書き出した。画面に出ているデバイス(CPU)と解像度は、書き出しの条件と違い、最初の値のまま
- 地面の手順の画面は、起動した直後のシーンで撮った。立方体は、平面に埋まらないように、位置の Z を 1 m にして上げてある
フィルムの透過とシャドウキャッチャーとは

フィルムの透過は、書き出す画像の背景(ワールド)の所を、透明にする設定です。
シャドウキャッチャーにしたオブジェクトは、落ちる影と、つやがあるときは周りの物の映り込みだけが書き出され、そのものは写りません。
2つを合わせると、建物と地面の影だけが写った、写真に重ねられる画像を書き出せます。
フィルムの透過を入れる

背景は、①のレンダーのタブで、②のフィルムの透過にチェックを入れて透明にします。手順は、次の2つです。
- フィルムのパネルを開く
- 透過のチェックの欄を押す
「フィルム」
①のレンダーのタブで、②のフィルムの名前を押します。

フィルムのパネルが開き、露出・ピクセルフィルター・透過の欄が出ました。
「透過」
透過のチェックの欄を押します。

チェックが入り、その下のガラスを透過の欄が選べるようになりました。
これで、フィルムの透過を入れられました。F12キーで書き出すと、背景(ワールド)の所が透明な画像になります。
ガラスを透過にもチェックを入れると、ガラスの向こうの背景も透明になります。ガラス越しに写真を見せたいときは、こちらも入れてください。
地面をシャドウキャッチャーにする

地面の影だけを残すには、地面の平面を選び、オブジェクトのタブの可視性でシャドウキャッチャーにチェックを入れます。地面の平面が無いときは、足すところから始めます。
手順は、次の6つです。
- 3Dビューポートの追加を押す
- メッシュに重ねて平面を押す
- Sキーを押し、5 と打ってEnterキーを押す
- オブジェクトのタブを押す
- 可視性の名前を押す
- シャドウキャッチャーのチェックの欄を押す
「追加」
3Dビューポートの上の帯(ヘッダー)の追加を押します。
追加のメニューが開きました。
「メッシュ」
メッシュにポインターを重ね、出た一覧の平面を押します。

3Dカーソル(新しい物が置かれる場所の印。最初は原点)の場所に、2 m 四方の平面が置かれました。

「S」
ポインターを3Dビューポートに置いたまま、Sキーを押し、5 と打ってEnterキーを押します。
平面が5倍の 10 m 四方になり、立方体のまわりまで広がりました。

自分の建物では、5 の代わりに、建物の影の先まで覆える倍率を打ってください。
オブジェクトの
平面が選ばれたまま、プロパティエディターのオブジェクトのタブ(オレンジの四角の印)を押します。

選んだ平面の、オブジェクトの設定が出ました。
「可視性」
可視性の名前を押します。

可視性のパネルが開き、マスクのシャドウキャッチャーの欄が出ました。

「シャドウキャッチャー」
マスクのシャドウキャッチャーのチェックの欄を押します。欄の名前は、画面では途中で切れて見えます。
チェックが入りました。

これで、地面をシャドウキャッチャーにできました。F12キーで書き出すと、地面の所は影だけが写ります。
平面は、建物の足もとの高さに置いてください。原点より上に建物の足もとがあるときは、平面の位置の Z を同じ高さにします。
もう地面の平面があるときは、手順 1〜3 を飛ばし、3Dビューポートで地面を押して選んでから、手順 4 に進んでください。
RGBAで保存する

透明な所を残すには、③の出力のタブで、カラーをRGBAにして保存します。RGBA の A は、透明さ(アルファ)の情報です。
手順は、次の2つです。
- ③の出力のタブを押す
- 出力のパネルのカラーのRGBAを押す
「出力」
プロパティエディターの、③の出力のタブ(プリンターの印)を押します。

フォーマット・フレーム範囲・立体視・出力のパネルが出ました。
「カラー」
出力のパネルのカラーで、RGBAを押します。
RGBAが青くなり、選ばれました。保存の形式(ファイルフォーマット)が PNG なら、最初からRGBAが選ばれていて、青いままです。

これで、透明な所を残して保存できるようになりました。透過を入れたあとは、F12キーで書き出し直してから保存してください。
レンダーの窓の画像のメニューの名前を付けて保存で開く保存の画面にも、カラーの欄があります。保存の画面のカラーは、出力のタブで選んだ値で開きます。
ファイルフォーマットを JPEG にすると、カラーはBWとRGBだけになり、RGBAを選べません。
背景が黒くなる・影が残らないとき

背景が黒くなる・影が残らないときは、次の2つの症状から当てはまるものを探してください。
- 透過したのに背景が黒くなる
- シャドウキャッチャーの欄が無い・床がそのまま写る
透過したのに背景が黒くなる
保存した画像のカラーがRGBだと、透明な所が黒くなります。RGBAにして、PNG で保存し直してください。
透過を入れる前に書き出した画像を保存したときも、背景は透明になりません。F12キーで書き出し直してから保存してください。
シャドウキャッチャーの欄が無い・床がそのまま写る
可視性のマスクの欄は、レンダーエンジンが Cycles のときだけ出ます。EEVEE では欄が無く、例の部屋で書き出すと床がそのまま写りました。
①のレンダーのタブのレンダーエンジンをCyclesにしてから、チェックを入れてください。
どちらでもないときは、保存の手順をBlenderのレンダリングの実行と画像の保存で見直してください。
背景を透過して、写真に合成できる画像を書き出そう

フィルムの透過とシャドウキャッチャーを合わせると、写真に重ねられる画像を書き出せます。この記事で解説したことは、次の3つです。
- フィルムの透過:レンダーのタブのフィルムの透過にチェックを入れる
- シャドウキャッチャー:地面の平面の可視性でシャドウキャッチャーにチェックを入れる。Cycles だけで効く
- 保存:出力のタブのカラーをRGBAにして、PNG で保存する。RGB では透明な所が黒くなる
まずは自分のシーンで、地面をシャドウキャッチャーにして透過で書き出し、写真に重ねてみてください。
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