1. Blenderの背景透過とシャドウキャッチャー|写真に合成できる画像の書き出し

Blender

Blenderの背景透過とシャドウキャッチャー|写真に合成できる画像の書き出し

編集部 読了 約11分

  • 背景を透過したPNGを書き出したい
  • 透過したのに背景が黒くなる
  • 影だけを写真に合成したい

Blender(ブレンダー)で書き出した画像は、最初の設定では背景の色(ワールド=シーンの背景の色や光の設定)まで写り、写真に重ねると背景が残ります。

背景を透明にするのはフィルムの透過で、地面の影だけを残すのはシャドウキャッチャーです。

この記事で解説するのは、Cycles(サイクルズ・光の跳ね返りまで計算するレンダーエンジン)で背景を透明にし、地面をシャドウキャッチャーにして保存する手順です。

背景が黒くなるときの直し方も分かります。

画面:Blender 5.2.2 LTS(日本語の表示)

始める前に

画面の区画
起動した直後に、レンダーエンジンを Cycles にした画面。①プロパティエディター(設定の欄が並ぶ区画)のレンダーのタブ ②フィルムのパネル ③出力のタブ

この記事では、F12キーで画像を計算することを「書き出す」、画像をファイルにすることを「保存する」と書きます。例の書き出しと画面の条件は、次の3つです。

  • 例の部屋は、床(平面)の上の台に、金属の球とガラスの箱を置いたシーン。壁は、オブジェクトの可視性のレンダーのチェックを外して、書き出しに写さないようにした
  • 960×540 で、Cycles を GPU(NVIDIA GeForce RTX 4060)で書き出した。画面に出ているデバイス(CPU)と解像度は、書き出しの条件と違い、最初の値のまま
  • 地面の手順の画面は、起動した直後のシーンで撮った。立方体は、平面に埋まらないように、位置の Z を 1 m にして上げてある

フィルムの透過とシャドウキャッチャーとは

透過なしとありの比べ
同じ部屋を書き出した画像。透過ありでは、背景が透明になる(市松の模様は透明な所)

フィルムの透過は、書き出す画像の背景(ワールド)の所を、透明にする設定です。

シャドウキャッチャーにしたオブジェクトは、落ちる影と、つやがあるときは周りの物の映り込みだけが書き出され、そのものは写りません。

2つを合わせると、建物と地面の影だけが写った、写真に重ねられる画像を書き出せます。

フィルムの透過を入れる

透過を入れたフィルムのパネル
この節の手順で、フィルムの透過にチェックを入れた画面(赤い枠)

背景は、①のレンダーのタブで、②のフィルムの透過にチェックを入れて透明にします。手順は、次の2つです。

  1. フィルムのパネルを開く
  2. 透過のチェックの欄を押す

「フィルム」のパネルを開く

①のレンダーのタブで、②のフィルムの名前を押します。

フィルムの名前
フィルムの名前(赤い枠)

フィルムのパネルが開き、露出・ピクセルフィルター・透過の欄が出ました。

「透過」のチェックの欄を押す

透過のチェックの欄を押します。

透過のチェック
透過のチェックの欄(赤い枠)

チェックが入り、その下のガラスを透過の欄が選べるようになりました。

これで、フィルムの透過を入れられました。F12キーで書き出すと、背景(ワールド)の所が透明な画像になります。

ガラスを透過にもチェックを入れると、ガラスの向こうの背景も透明になります。ガラス越しに写真を見せたいときは、こちらも入れてください。

地面をシャドウキャッチャーにする

シャドウキャッチャーなしとありの比べ
透過を入れて書き出した画像。床をシャドウキャッチャーにすると、床が消えて影だけが残る

地面の影だけを残すには、地面の平面を選び、オブジェクトのタブの可視性でシャドウキャッチャーにチェックを入れます。地面の平面が無いときは、足すところから始めます。

手順は、次の6つです。

  1. 3Dビューポートの追加を押す
  2. メッシュに重ねて平面を押す
  3. Sキーを押し、5 と打ってEnterキーを押す
  4. オブジェクトのタブを押す
  5. 可視性の名前を押す
  6. シャドウキャッチャーのチェックの欄を押す

「追加」を押す

3Dビューポートの上の帯(ヘッダー)の追加を押します。

追加のメニューが開きました。

「メッシュ」に重ねて「平面」を押す

メッシュにポインターを重ね、出た一覧の平面を押します。

平面のメニュー
追加のメニューのメッシュと平面(赤い枠)

3Dカーソル(新しい物が置かれる場所の印。最初は原点)の場所に、2 m 四方の平面が置かれました。

足した平面
足した平面(赤い枠)

「S」キーを押し、5 と打って「Enter」キーを押す

ポインターを3Dビューポートに置いたまま、Sキーを押し、5 と打ってEnterキーを押します。

平面が5倍の 10 m 四方になり、立方体のまわりまで広がりました。

大きくした平面
5倍にした平面(赤い枠)

自分の建物では、5 の代わりに、建物の影の先まで覆える倍率を打ってください。

オブジェクトのタブを押す

平面が選ばれたまま、プロパティエディターのオブジェクトのタブ(オレンジの四角の印)を押します。

オブジェクトのタブ
オブジェクトのタブ(赤い枠)

選んだ平面の、オブジェクトの設定が出ました。

「可視性」の名前を押す

可視性の名前を押します。

可視性の名前
可視性の名前(赤い枠)

可視性のパネルが開き、マスクのシャドウキャッチャーの欄が出ました。

可視性のパネル
開いた可視性のパネル(赤い枠)。マスクの欄は、Cycles のときだけ出る

「シャドウキャッチャー」のチェックの欄を押す

マスクのシャドウキャッチャーのチェックの欄を押します。欄の名前は、画面では途中で切れて見えます。

チェックが入りました。

シャドウキャッチャーのチェック
チェックを入れたシャドウキャッチャーの欄(赤い枠)

これで、地面をシャドウキャッチャーにできました。F12キーで書き出すと、地面の所は影だけが写ります。

平面は、建物の足もとの高さに置いてください。原点より上に建物の足もとがあるときは、平面の位置の Z を同じ高さにします。

もう地面の平面があるときは、手順 1〜3 を飛ばし、3Dビューポートで地面を押して選んでから、手順 4 に進んでください。

RGBAで保存する

RGBAとRGBの比べ
透過を入れて書き出した画像を、RGBA と RGB で保存した比べ。RGB では透明な所が黒くなる

透明な所を残すには、③の出力のタブで、カラーをRGBAにして保存します。RGBA の A は、透明さ(アルファ)の情報です。

手順は、次の2つです。

  1. ③の出力のタブを押す
  2. 出力のパネルのカラーのRGBAを押す

「出力」のタブを押す

プロパティエディターの、③の出力のタブ(プリンターの印)を押します。

出力のタブ
出力のタブ(赤い枠)

フォーマット・フレーム範囲・立体視・出力のパネルが出ました。

「カラー」の「RGBA」を押す

出力のパネルのカラーで、RGBAを押します。

RGBAが青くなり、選ばれました。保存の形式(ファイルフォーマット)が PNG なら、最初からRGBAが選ばれていて、青いままです。

RGBAの欄
カラーのRGBA(赤い枠)

これで、透明な所を残して保存できるようになりました。透過を入れたあとは、F12キーで書き出し直してから保存してください。

レンダーの窓の画像のメニューの名前を付けて保存で開く保存の画面にも、カラーの欄があります。保存の画面のカラーは、出力のタブで選んだ値で開きます。

ファイルフォーマットを JPEG にすると、カラーはBWとRGBだけになり、RGBAを選べません。

背景が黒くなる・影が残らないとき

CyclesとEEVEEの比べ
床をシャドウキャッチャーにして書き出した画像。EEVEE では床がそのまま写る

背景が黒くなる・影が残らないときは、次の2つの症状から当てはまるものを探してください。

  • 透過したのに背景が黒くなる
  • シャドウキャッチャーの欄が無い・床がそのまま写る

透過したのに背景が黒くなる

保存した画像のカラーがRGBだと、透明な所が黒くなります。RGBAにして、PNG で保存し直してください。

透過を入れる前に書き出した画像を保存したときも、背景は透明になりません。F12キーで書き出し直してから保存してください。

シャドウキャッチャーの欄が無い・床がそのまま写る

可視性のマスクの欄は、レンダーエンジンが Cycles のときだけ出ます。EEVEE では欄が無く、例の部屋で書き出すと床がそのまま写りました。

①のレンダーのタブのレンダーエンジンをCyclesにしてから、チェックを入れてください。

どちらでもないときは、保存の手順をBlenderのレンダリングの実行と画像の保存で見直してください。

背景を透過して、写真に合成できる画像を書き出そう

シャドウキャッチャーで書き出した画像
透過とシャドウキャッチャーを入れて書き出した例の部屋(右)

フィルムの透過とシャドウキャッチャーを合わせると、写真に重ねられる画像を書き出せます。この記事で解説したことは、次の3つです。

  • フィルムの透過:レンダーのタブのフィルムの透過にチェックを入れる
  • シャドウキャッチャー:地面の平面の可視性でシャドウキャッチャーにチェックを入れる。Cycles だけで効く
  • 保存:出力のタブのカラーをRGBAにして、PNG で保存する。RGB では透明な所が黒くなる

まずは自分のシーンで、地面をシャドウキャッチャーにして透過で書き出し、写真に重ねてみてください。

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この記事について

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