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  1. 建築3DCGパースができるまで|最初から最後までの例

建築3DCGパースができるまで|最初から最後までの例

編集部 読了 約5分

  • 3DCGのパースは、どんな順で出来上がっていくの?
  • 工程の名前は聞いたが、途中の画像を見たことがない
  • 形だけの状態から完成まで、画像がどう変わるのかを知りたい

建築3DCGパースは、形を作る・素材を付ける・光を入れる・画像にする・仕上げるの順に作ります。ただ、工程の名前を聞いただけでは、途中の画像がどんな姿なのかは想像しにくいでしょう。

この記事では、編集部が3DCGのソフトの Blender で作った1枚の内観パースを例に、工程ごとに画像がどう変わるかを見せます。

作例の部屋と5つの段階

作例の5つの段階の画像を並べた一覧
同じ居間の5つの段階(上の段の左から形だけ・質感・光、下の段の左からレンダリング・仕上げ。編集部が Blender で作った作例)

作例は、幅5m・奥行き4.2m・天井高2.4mの居間です。左の壁に窓を設け、ソファ・テーブル・ラグ・植木・吊り下げの照明を置きました。

工程ごとの変わり方を見せるための簡単な作例で、仕事で納めるパースの水準ではありません。

上の画像は、上の段の左から形だけ・質感・光、下の段の左からレンダリング・仕上げの順です。5つの段階と工程の対応は、次のとおりです。

  • 形だけ(モデリング):色や質感の無い白い形
  • 質感(マテリアル):床や家具に素材と色を付けた形
  • 光(ライティング):日の光と照明の光を入れ、粗い画質で計算して出した画像
  • レンダリング:仕上がりの画質で出した画像
  • 仕上げ(レタッチ):明るさと色を整えた画像

作例では、カメラ(どこから写すか)を最初に決め、5枚とも同じ位置から写しました。カメラをどの段階で決めるかは、解説の記事によって違います。

形だけの段階

作例1。白い形だけの居間
形だけの段階:色や質感の無い白い形です(天井と手前の壁を外して写しています)

モデリングは、3DCGで物の形を決めることです。この段階では、物の表面に模様や質感はまだありません。

作例では、壁と窓、ソファ、テーブルなどの形を、白一色で作りました。作例の1枚目は、色を付ける前に、形だけを見るための画像です。

部屋の中を見やすくするために、この段階と次の段階は、天井と手前の壁を外し、周り全体から白い光を当てています。ノイズ(画像のざらつき)の出ない設定で出したので、2枚ともなめらかです。

質感を付けた段階

作例2。床や家具に素材と色を付けた居間
質感を付けた段階:床や家具に素材と色を付けました

マテリアル(質感)は、物が何でできているか、色と模様、光とどう関わるかを決める設定です。

作例では、床に木の板の模様を付け、ソファには布の色、テーブルには木の天板と黒い脚の色を付けました。白い形だけのときと比べると、何でできた物なのかが見えてきます。

光を入れた段階

作例3。日の光と照明を入れ、粗い画質で出した居間
光を入れた段階:粗い画質で出したので、ざらざらしたノイズが残っています

ライトは、3Dの空間を照らす物です。作例では、窓から入る日の光と空の光、吊り下げの照明の暖かい光を入れました。

画像の見た目は、カメラ・光・マテリアルで決まります。マテリアルの色は前の段階から替えていませんが、光を替えたので、壁や床の色の見え方も変わりました。

光と質感は、画面で何度も試して決めるものです。この画像は、試すときのような粗い画質で出したので、全体にざらざらした点(ノイズ)が残っています。

粗い画質なら、計算が早く終わります。

レンダリングした段階

作例4。仕上がりの画質でレンダリングした居間
レンダリングした段階:仕上がりの画質で計算し、ノイズを消しました

レンダリングは、3Dのデータから、計算で画像を作ることです。作例の1〜3枚目も計算で作った画像で、途中の様子を見るために出したものです。

光と質感が決まったら、仕上がりの画質で、本番のレンダリングをします。

作例では、画像の一つひとつの点の色を、粗い画質のときの約40倍の回数計算させ、ノイズを消す機能もかけました。前の段階のざらつきが消え、影や光の広がりがなめらかになっています。

仕上げた段階

作例5。明るさと色を整えた居間
仕上げた段階:明るさと明暗の差、色味を整えました

パースの仕上げ(レタッチ)では、レンダリングした画像の明るさや色を整え、人や樹木を合成します。

作例では、レンダリングした画像を、画像を編集する道具で整えました。全体を少し明るくし、明暗の差を少し強め、色を暖かめにしています。

人や樹木の合成は、この作例ではしていません。

最初と最後の画像を見比べてみよう

作例1と作例5を左右に並べた2枚組
左が形だけの段階、右が仕上げた段階です

上の画像は、左が形だけの段階、右が仕上げた段階です。段階ごとに、画像で見えるようになったものは、次の5つでした。

  • 形だけ:物の形と並び
  • 質感:何でできた物か
  • 光:日だまりや影
  • レンダリング:なめらかな影と光
  • 仕上げ:明るさと色の整った姿

制作の途中では、色を付ける前の形だけの画像や、素材と光を入れた画像を依頼した人に見せて、確かめる制作会社もあります。

冒頭の一覧の5枚を順に見て、どの段階で何が変わったのかを確かめてみてください。

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この記事について

PERSC編集部が、建築の制作に関わる知識を実務目線で整理しています。内容は公開・更新日時点の情報にもとづきます。誤りや古い情報にお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。