推論モデル|考えてから答えるモデル
- 推論モデルって何?
- 推論モデルと非推論モデルは何が違うの?
- 考えてから答えるモデルを、いつ使えばよいのか知りたい
ChatGPT などでモデルを選ぶ画面に「思考」のような名前を見ると、考えるほうが常によいと思うかもしれません。しかし、考えるモデルは答えまでの時間が長く、向く問いと向かない問いがあるのです。
この記事では、推論モデルの意味と、速く答えるモデルとの違いを解説します。問いの難しさで、どちらを使うかを決める目安も分かります。
推論モデルは、答える前に考える過程を持つモデルです。
推論モデルとは

推論モデルとは、答える前に考える過程に、トークン(AIのモデルが文章を扱う最小の単位)と時間を使ってから答えるモデルです。
「思考モデル」とも呼ばれ、サービスの画面では「思考」「Thinking」などの名前で出てきます。
考える過程の中身は、最終の答えの前に途中の考えの文章を作り、それをもとに答えを組み立てていくことです。
「考える」は人にたとえた言い方で、中では次に来る語を予測する計算をくり返しています。
この記事では、推論モデルでない(非推論の)、考える過程を持たずにすぐ答えるモデルを「速く答えるモデル」と書きます。
推論モデルが考えた分の数え方

推論モデルの考える過程も、答えと同じく、トークンを作って進むものです。考えた分のトークンは答えの文としては出ず、出力のトークンとして数えられます。
出力のトークンはAIが作った文章の分で、頼んだ文章の分(入力のトークン)とは分けて数えます。
推論モデルのよい所とかかるもの

推論モデルには、答えの質が上がることがあるよい所と、時間とトークンが多くかかる所があります。よい所とかかるものは、次の3つです。
- 難しい問題で答えの質が上がることがある
- 答えまでの時間が長くなる
- トークンを多く使う
難しい問題で答えの質が上がることがある
推論モデルは、手順を何段も追う難しい問題で、答えの質が上がることがあります。途中の考えを作ってから答えるので、いきなり答えるより、段を追って進められるためです。
答えまでの時間が長くなる
考える分だけ、答えが出るまでの時間は長くなります。
トークンを多く使う
トークンを多く使うのは、考えた分のトークンも答えと一緒に数えるからです。
そのため、一度に扱える長さ(コンテキストウィンドウ)にも、API(ほかのサービスから機能を呼び出す仕組み)の料金にも、考えた分が加わります。
推論モデルと速く答えるモデルの使い分け

どちらのモデルを使うかの目安は、問いの難しさです。2つを比べると、次の表のとおりです。
| 速く答えるモデル | 推論モデル | |
|---|---|---|
| 答えるまで | 考える過程を持たずに答える | 考える過程を持ってから答える |
| 答えまでの時間 | 短い | 長い |
| 使うトークン | 答えの分 | 答えの分に、考えた分が加わる |
| 向く問い | 簡単な問い | 手順を何段も追う難しい問い |
簡単な問いでは、考える過程を長くしても、答えがよくなる分は小さくなります。簡単な問いは速く答えるモデルで済ませ、難しい問いで推論モデルを使うと、時間とトークンを抑えられます。
ただし、推論モデルの答えにも、もっともらしい誤り(ハルシネーション)は起こりうるものです。
問いの難しさで推論モデルを使い分けよう

推論モデルは、答える前に考える過程を持ち、その分の時間とトークンを使うモデルです。推論モデルを選ぶと変わるのは、次の3つです。
- 難しい問題で答えの質が上がることがある
- 答えまでの時間が長くなる
- トークンを多く使う
簡単な問いは速く答えるモデルで、手順を何段も追う難しい問いは推論モデルで、試してみてください。
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