1. 推論モデル|考えてから答えるモデル

推論モデル|考えてから答えるモデル

編集部 読了 約5分

  • 推論モデルって何?
  • 推論モデルと非推論モデルは何が違うの?
  • 考えてから答えるモデルを、いつ使えばよいのか知りたい

ChatGPT などでモデルを選ぶ画面に「思考」のような名前を見ると、考えるほうが常によいと思うかもしれません。しかし、考えるモデルは答えまでの時間が長く、向く問いと向かない問いがあるのです。

この記事では、推論モデルの意味と、速く答えるモデルとの違いを解説します。問いの難しさで、どちらを使うかを決める目安も分かります。

推論モデルは、答える前に考える過程を持つモデルです。

推論モデルとは

推論モデルが問いから途中の考えの文章を作ってから答えを組み立てる流れと、速く答えるモデルの流れを並べた図
推論モデルは、答える前に途中の考えの文章を作り、それをもとに答えを組み立てる

推論モデルとは、答える前に考える過程に、トークン(AIのモデルが文章を扱う最小の単位)と時間を使ってから答えるモデルです。

「思考モデル」とも呼ばれ、サービスの画面では「思考」「Thinking」などの名前で出てきます。

考える過程の中身は、最終の答えの前に途中の考えの文章を作り、それをもとに答えを組み立てていくことです。

「考える」は人にたとえた言い方で、中では次に来る語を予測する計算をくり返しています。

この記事では、推論モデルでない(非推論の)、考える過程を持たずにすぐ答えるモデルを「速く答えるモデル」と書きます。

推論モデルが考えた分の数え方

入力のトークンと、考えた分と答えの分を合わせた出力のトークンを並べた図
考えた分のトークンは答えの文としては出ず、出力のトークンとして数えられる

推論モデルの考える過程も、答えと同じく、トークンを作って進むものです。考えた分のトークンは答えの文としては出ず、出力のトークンとして数えられます。

出力のトークンはAIが作った文章の分で、頼んだ文章の分(入力のトークン)とは分けて数えます。

推論モデルのよい所とかかるもの

推論モデルを選ぶと変わる、答えの質・答えまでの時間・使うトークンの3つを並べた図
難しい問題で答えの質が上がることがある一方、時間がかかり、トークンを多く使う

推論モデルには、答えの質が上がることがあるよい所と、時間とトークンが多くかかる所があります。よい所とかかるものは、次の3つです。

  • 難しい問題で答えの質が上がることがある
  • 答えまでの時間が長くなる
  • トークンを多く使う

難しい問題で答えの質が上がることがある

推論モデルは、手順を何段も追う難しい問題で、答えの質が上がることがあります。途中の考えを作ってから答えるので、いきなり答えるより、段を追って進められるためです。

答えまでの時間が長くなる

考える分だけ、答えが出るまでの時間は長くなります。

トークンを多く使う

トークンを多く使うのは、考えた分のトークンも答えと一緒に数えるからです。

そのため、一度に扱える長さ(コンテキストウィンドウ)にも、API(ほかのサービスから機能を呼び出す仕組み)の料金にも、考えた分が加わります。

推論モデルと速く答えるモデルの使い分け

簡単な問いは速く答えるモデル、手順を何段も追う難しい問いは推論モデル、という目安の図
簡単な問いは速く答えるモデルで済ませ、難しい問いで推論モデルを使う

どちらのモデルを使うかの目安は、問いの難しさです。2つを比べると、次の表のとおりです。

速く答えるモデル推論モデル
答えるまで考える過程を持たずに答える考える過程を持ってから答える
答えまでの時間短い長い
使うトークン答えの分答えの分に、考えた分が加わる
向く問い簡単な問い手順を何段も追う難しい問い

簡単な問いでは、考える過程を長くしても、答えがよくなる分は小さくなります。簡単な問いは速く答えるモデルで済ませ、難しい問いで推論モデルを使うと、時間とトークンを抑えられます。

ただし、推論モデルの答えにも、もっともらしい誤り(ハルシネーション)は起こりうるものです。

問いの難しさで推論モデルを使い分けよう

推論モデルとは・考えた分の数え方・選ぶと変わること・使い分けの目安を並べた表
推論モデルの要点のまとめ

推論モデルは、答える前に考える過程を持ち、その分の時間とトークンを使うモデルです。推論モデルを選ぶと変わるのは、次の3つです。

  • 難しい問題で答えの質が上がることがある
  • 答えまでの時間が長くなる
  • トークンを多く使う

簡単な問いは速く答えるモデルで、手順を何段も追う難しい問いは推論モデルで、試してみてください。

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この記事について

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