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  1. シード|同じ画像をもう一度作るための数

シード|同じ画像をもう一度作るための数

編集部 読了 約5分

  • 画像生成のシード値って何?
  • 気に入った画像を、もう一度同じように作りたい
  • シード値をそろえれば同じ画像になるのかを知りたい

シードを決めずに作ると、作るたびに違う乱数が使われ、同じプロンプトでも違う画像が出ます。そのため、気に入った1枚をもう一度作るのに何をそろえればよいかが、分からなくなりがちです。

この記事では、シード(シード値)の意味と、同じシードで同じ画像を作るための条件を解説します。シードだけを変えた作例で、シードが画像の何を決めているかも分かります。

シードは、画像生成AIが画像を作り始めるときのノイズを決める数です。

シード値とは

シードだけを11・12・13・14に変えて作った住宅の4枚。どれも白い壁の家だが、写っている所も構図も違う
プロンプトなどほかの設定は同じで、シードだけを変えた。数が隣り合う 11 と 12 でも、まったく違う家になった

シード(シード値)とは、画像生成AIが初めのノイズを作るときに使う、乱数の種になる数のことです。乱数はでたらめに見える数の並びで、同じ種からは同じ並びの乱数ができます。

Stable Diffusion などの拡散モデルは、ノイズ(でたらめな点のざらつき)だけの状態から、ノイズを少しずつ取り除いて画像を作ります。この初めのノイズを決めるのが、シードです。

同じシードで画像の大きさも同じなら、同じ初めのノイズができます。シードを変えると初めのノイズも変わり、別の画像になります。

上の画像は、画像生成AIのモデルの Stable Diffusion 1.5 で、シードだけを 11・12・13・14 に変えた4枚です。

この試しでは、4枚とも白い壁の家でしたが、写っている所も構図もまったく違いました。11 と 12 のように数が隣り合っていても、似た画像にはなりませんでした。

画像生成AIを動かすソフトの ComfyUI では、この数を seed という設定で入れます。ComfyUI 0.37.0 が seed に付けている説明は、「ノイズを作るための乱数のシード」です。

同じシードで同じ画像を作る条件

同じシード11のまま、画像の大きさだけを768×512と512×512に変えた2枚。家の形と配置が違う
シード 11 のまま大きさだけを変えると、初めのノイズの大きさも変わり、家の形と配置が変わった

同じ画像を作るには、シードとほかの設定をすべてそろえる必要があります。初めのノイズの大きさや、ノイズの取り除き方を決める設定が違えば、できる画像も変わるためです。

そろえる設定は、モデル・プロンプト・画像の大きさ・ステップ数・サンプラー・スケジューラ・CFG など、画像を作るときに決めるものすべてです。

同じシードのまま設定を1つだけ変えた試しでは、変わり方は設定によって違いました。

  • 画像の大きさ・CFG(プロンプトにどれだけ従わせるかの度合い):家の形と配置まで変わった
  • ステップ数(ノイズを取り除く回数):20 回から上では、形は同じで細部が変わった
  • サンプラー(ノイズを取り除く計算の方式):大枠は同じで細部が変わった方式と、ほとんど同じ方式があった
  • プロンプト:替えた語にかかわる所が変わった(ほとんど変わらない語もあった)

上の画像は、シード 11 のまま、画像の大きさだけを 768×512 から 512×512 に変えた2枚です。大きさが変わると初めのノイズの大きさも変わるので、家の形も配置も別のものになりました。

反対に、シードとほかの設定をすべてそろえて作り直すと、この試しでは見た目で同じ画像になりました。

そのため、気に入った画像をもう一度作るときに備えて、シードと一緒にほかの設定も控えておくことが大切です。

画素まで同じにならない場合

同じパソコン・同じ版・同じ設定で作った2つの組の画像と、2枚の画素の差を強めて明るさで表した図
同じ設定で8回作ると、2つの組に分かれた。並べても違いは分からず、差を10倍に強めると細かい所に見える

シードとほかの設定をそろえても、画素まで同じ画像になるとは限りません。

たとえば、画像生成AIを動かす道具の Diffusers では、CPU で計算した結果と GPU で計算した結果が、同じシードでも同じにならないことがあります。

CPU はパソコンの中心の計算の部品で、GPU は画像の計算が得意な部品です。

Diffusers で完全に同じにするには、同じ機材と、同じ版の PyTorch(計算に使うソフト)が要ります。

ただし、同じ機材・同じ版でも差が出ることがあります。上の画像は、同じパソコンと同じ版の ComfyUI で、同じ設定のまま作った画像です。

この試しでは、8回作ると、中では画素が完全に同じ2つの組(5回と3回)に分かれ、組どうしがわずかに違いました。

2つの組の画素の明るさ(0〜255)の差は、平均 0.45 ほどです。並べて見ても、違いは分かりません。

同じシードと同じ設定でも、画素まで必ず同じになるとは言い切れないわけです。

シード値とほかの設定を控えて気に入った画像を作り直そう

シード・ほかの設定・機材と版をそろえたときと変えたときに、できる画像がどうなるかを並べた表
シードとほかの設定、機材と版をそろえたときと変えたときの、できる画像

シードは、初めのノイズを作る乱数の種になる数です。この記事で解説したことは、次の3つです。

  • シードを変えると、別の画像になる
  • 同じ画像を作るには、シードとほかの設定をすべてそろえる
  • 機材やソフトの版が違うと、同じにならないことがある

気に入った画像ができたら、シードの数とほかの設定、使ったモデルとソフトの版を一緒に控えておいてください。

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この記事について

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